「鍋つかみ」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #32

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#32 鍋つかみ

着替えるのも面倒なので
1日中パジャマのままで家にこもって
好きな生地を組み合わせて鍋つかみをつくる
自分で使うものだから曲がっていても気にしない
すべてが自由で、だからこそ楽しい

どんなに気をつけて生活していても
理不尽なことや突然の災難は日々潜んでいる
真っ暗闇な大きな穴に落ちてしまって
抱えきれないほどの不安と後悔を持て余し
溢れていく無価値感に支配される

時が解決することは確かにあって
この冷たい波がひいていくのを
ただじっと待つしかないときもある

あの頃の自分にいってあげたい
そんなに落ち込まなくても自分を責めなくても
生きてさえすれば良いこともあると
こんな風にちまちまと好きなことをしているし
未来の自分は幸せだと

なにか辛いことがあっても未来の私は笑っている
そう信じて毎日を暮らす

mayamoon暮らしのエッセンス
「鍋つかみのつくり方」

【材料】
・お好きな生地 2枚 (端切れをパッチワークにしても)
・厚めのキルト芯
・針と糸

つくり方
① キルト芯→表向きの生地→裏向きの生地の順番において、返し口を残して周りを縫う
② 最後に裏返して返し、口を縫い閉じる
③ 最後の閉じ口に吊るすための紐をつけると便利

「赤ちゃんとの暮らしでも楽しめるインテリアアイテム」りえさんのインテリアトリップ #70

『インテリアだけは、流行とか無視して、ひたすら自分の好きなものを追求するべし。』という持論を持つ、りえさんがおうちのこだわりアイテムたちを紹介します。

りえさんのリノベーション事例はこちらリノベーション事例

#70 赤ちゃんとの暮らしでも楽しめるインテリアアイテム

今回のインテリアトリップは、「子どもとの生活」がテーマです。
以前にも、ヤンチャな息子から死守するべく(笑)、ドライフラワーを吊るしたり、カゴにしまったり……と子どもと暮らしながらも、楽しめるインテリア術を紹介させて頂きました。
そして、ちょうど去年、娘が産まれたばかりなので、今回は赤ちゃんと楽しめるインテリアをご紹介したいと思います! 赤ちゃんに必要なアイテムでどうしてもビジュアル的に許せない、けれどしまってはおけない程頻繁に使う物があります。それが、こちら!
粉ミルクの缶です! 我が家はこちらのメーカーの物を使用してますが、シンプルなデザインの商品が欲しいな……なんて思います(笑)。求めている方も多いのではないでしょうか。
さて、話は逸れましたが、この粉ミルクの缶、一日中使うので常に目に入ります。見る度にテンションが下がり、「可愛い粉ミルクのケースとかないのかなあ」とスマホ片手に検索したところ、なんと!
発見しました!
しかも、「子どもの名前」や「産まれた日時」、「体重」などもオリジナルでオーダーできるのです。蓋のラベルを隠すシールもありました! 柄違いもあったので、プレゼントにも喜ばれると思います。
こちらを作ろうと思って下さった方と仲良くなれる自信があります(笑)。
▷正面に子どもの名前と出生時の身長
▷側面には産まれた時間

▷体重まで!
記念になるので、使わなくなってもとっておきたい! 素材はキャンバス地で丈夫だし、何より目に入るとテンションが上がります。
私はこんな風に常にキッチンに置いています。

哺乳瓶を消毒する容器もよくあるプラスチック製の物ではなく、野田琺瑯のぬか漬け用(!)の容器を使っています。こちら、サイズ感も丁度よくてオススメですー! 赤ちゃんに必要なグッズは、もちろんオシャレな物も沢山ありますが、中には良く使うのにテンション下がるデザインの物も。
まだ意思もなく、ママのセンスで選んでも嫌がらない赤ちゃん時期こそ! 思いっきりママのテンションが上がるアイテムを使って欲しいと思います。そうやって少しずつテンションを上げていないとやってられないほど育児は大変。勿体ない、がばんしなきゃ……と思う気持ちを今は捨てて、100%好きな物に囲まれた日常を送って欲しいと思います。
もちろん私も‼︎(笑)

■今回の旅で紹介した商品

○ミルク缶ケース、蓋のシールの販売サイト「ルイーズ」

○過去のインテリアトリップ一覧>>>https://entrie.net/category/trip/

▪︎阿部 梨絵 / Rie ABE

ホームページ http://salongreen.net/

家族とエントリエ /リノベーション事例 https://entrie.net/family/family3/

・子宮美容協会ユニバーサル認定
 「子宮美容セラピスト」
・発酵マイスター
・子宮ケアごはんインストラクター
・子宮インナービューティーセルフケア
 エクササイズ ティーチャートレーニングコース終了

ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

 

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大地を切り取りお菓子化 ジオガシ旅行団 – 愛しいものたち

ひとの手で、丁寧に、ひとつずつつくられていくものたち。工場で大量に製造されたモノにはない独特のオーラやぬくもりが、私たちの暮らしに彩りや安らぎを与えてくれます。
エントリエでは、
こだわりをもった手仕事作家さんに注目。ものづくりや作品への想いをお訊きします。

大地を切り取りお菓子化 ジオガシ旅行団

生まれ故郷・伊豆の大地を切り取って、お菓子に

生まれ故郷である伊豆。その景色の美しさに、いつも感動していたところ、ある日、それらには全て理由があり、大地の成り立ちを雄弁に語っていてくれていたことを知りました。

それからというもの、景色を見るたび、その素性が知りたくなり、知るとさらに美しいと思うように。次第に、それを多くの人と共有したいと考えるようになりました。

けれど、「いきなり地学の話をしても難しい。どうしたら……」と悩んでいたところ、景色が美味しそうに見え、これだ! とひらめいたことが、ジオ菓子をつくりはじめたきっかけです。

モチーフとなる地形は、生まれ故郷である伊豆半島のものがメイン。

景色としての面白さや背後にあるストーリー、実際に訪れることができること、など複数のポイントで選んでいます。他にも美味しさや日持ち、できる範囲で地元の産品を使用することなど、お菓子としての品質も心がけています。

より大地に似たお菓子ができたとき、一人でニヤニヤしています。

大地の面白さを、広く共有したい

ジオガシ旅行団を始めてから、景色の成り立ちや、それにまつわる歴史、民話、文化、産業などをストーリー立てて解説できるようになるため、伊豆半島のジオパークについて勉強し、ジオガイドになりました。

その知識と経験を活かし、お菓子を持って現地を巡るツアーガイドもしています。

また、ジオ菓子の開発メソッドや商品開発についての全国講演、大地の成り立ちを座学で学んだあと美味しくつくって食べる「ジオガシキッチン教室」など、大地の面白さを伝えるための活動を幅広く行っています。

ジオ菓子を理解して面白がっていただける方に出会えたとき、仲間ができたような気持ちになります。また、ツアーでお客さまが喜んでくれたときや、イベントで大地の面白さを共有できたときに、楽しさを覚えます。

ジオガシ旅行団は、今年で9年目となりました。これからも、地層が少しずつできていくように、地道に継続できればと思っています。その間に、ジオ菓子を通して、より多くの方と、大地の面白さを共有できれば幸いです。

面白い景色のストーリーは、全国、そして海外にあるため、広くジオ菓子化を展開したいと思い、動き始めています。

ジオガシ旅行団
【 Webサイト】https://geogashi.com/
【Twitter】https://twitter.com/geogashi_r
【Instagram】https://www.instagram.com/geogashi/
【Facebook】https://www.facebook.com/geogashi/

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SABOTENS まちのミカタ #05 亀有編

#05 亀有編

まちのミカタ5回目。今回は、読者の方からSABOTENSの村田 あやこさんへリクエストがあった、亀有です。洋服に野菜に、思いがけず買物魂が炸裂してしまったSABOTENS。亀有は「仕事を忘れて主婦に戻るまち」でした。

マスク着用。除菌シートを分け合い、散歩スタート

今回のスタート地点はJR常磐線 亀有駅。車で駅のそばまで来たSABOTENSの藤田さんを駐車場に誘導する村田さん。車を停めるやいなや落ちもんを激写する藤田さんの姿を激写しました。

▷落ちもんハンター・藤田

そして本日の「まちのミカタ」を開始すべく、まずはスタート地点の亀有駅へ!

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、さまざまなものが品切れ状態が続く昨今……集合前に立ち寄った薬局で奇跡的に売れ残っていたという、3個入りの「除菌シート」をひとつずつ分けてくれた村田さん。

▷「悪いよー」「いいのよー」という、いつものおばちゃんやりとりが1分ほど続きました

藤田:そういえば、亀有って『こち亀(※)』のモデルになった場所だよね。

※こち亀……秋本治による漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。亀有が舞台となった漫画で、1976年から40年間に渡り連載されていた人気作。

細野:あ、ほら早速キャラクターの銅像が……

▷細野「ちょっと怖い」藤田「胴が長い」村田「目が見開いてる」

村田:こち亀の銅像が至るところにあるんだね、マップになってる。他にもいろんな場所で、こち亀っぽいものをたくさん見かけるね。

▷「両さんそっくりさんコンテスト」が開催される亀有

▷薬局の前のサトちゃんたちも、こち亀仕様でした

藤田:みんな両さんを意識してるのかな。

何気ない落ちもんが、実は事件現場の遺留品!?

個人店が軒を連ねる北口エリアから、散策をスタートしました。

村田:ところで、よっちゃんは亀有来たことある?

藤田:あるある。

村田:そうか、太郎君(※)が亀有のお店でよくライブしてるもんね。よっちゃんと私をお互いに紹介しあってくれた共通の友だち。

※太郎君……マンドリン奏者であり、SABOTENSのお散歩仲間・井上 太郎氏。SABOTENSを引き合わせてくれた恩人でもある。

細野:なんと、SABOTENSにご縁があるまちなんだ。

▷金がならなかった木

村田:あ、「カネノナルキ(※)」が干からびてる

※カネノナルキ……多肉植物の一種。花言葉は「幸運を招く」であり、また名前自体も金のなりそうな、ご利益を感じる名前をしている。かつて五円玉を通しお金が実ったように見せかけて、縁起物として売られていたそう。

藤田:これはもう、貧乏だ。

細野:カネノナルキなのに貧乏……

藤田:あやちゃん! みて!

村田:わ! すごい! このサボテン!

▷天使の輪みたいな花が咲くサボテン

藤田:……こっちには、サンゴが落ちてる

村田:ほんとだ!

藤田:……本当にサンゴかな、骨じゃないよね

▷サンゴを骨と疑う、落ちもんデカ・藤田

村田人骨だったりして……

藤田:あれ? 一個パーツを落としたなってやつが、うちらを見て殺しに来たりして……

細野村田怖っ!

藤田:そういうのあるからね、落ちもんには。

村田落ちもん怪談だ。

藤田:やってみようかな、落ちもん怪談。「……後ろ!」とか言って。稲川淳二風に

「マスクが少ない」!? 今春の落ちもん事情

嗅覚に従い歩くと、いつものごとく細い路地に吸い込まれていくSABOTENS。

藤田:この建物すごくない? カラオケと釣具屋

村田:多角経営だね。

藤田:わ、ここもすごい!

村田花畑みたい。見事だ。すごーい。

と、ここでSABOTENS藤田さんが、おもむろに今春の落ちもん事情について語りはじめました。

藤田:この時期って花粉症が流行するから、毎年マスクがたくさん道に落ちてるんだけど、今年は全然ないんだよ。これはきっと、コロナの影響なんだよ。

村田:みんな外さないで付けたままってことかな。

細野:……あ! マスクとシャワーキャップが落ちてるよ

▷裏道に落ちていたマスクとシャワーキャップ

藤田:わ! でもいつもよりも、道に落ちている数は少ないんだよ! (このタイミングで見つけないでくれ、恥ずかしずぎるだろ……)

村田話しているそばから(笑)。どういう経緯で落ちたんだろう?

ブルーベリー農園直営のカフェ
「Blue THE Berry」さんで休憩 

マスクの謎について妄想しながら歩いていたら、雰囲気の良いカフェを発見。

▷ブルーベリー専門店「Blue THE Berry」 (東京都葛飾区亀有5-16-16)

藤田ワッフルとクレープだって!

村田ブルーベリー専門店って書いてある。

藤田:ブルーベリーとクレープって最高の組み合わせだと思うよ。入ってみよう。

突然の取材を快諾してくださった、つくば市にあるブルーベリー農園直営の「Blue THE Berry」さん。2019年9月にオープンしたそうです。フレッシュなブルーベリーをふんだんに使用したメニューはどれも美味しそう。散々悩んだ結果、シェイクとワッフルサンド、クレープをそれぞれ注文することに。

▷つくば市の農園「つくばブルーベリー ゆうファーム」のブルーベリーが使用されています

▷ブルーベリーシェイク。環境へ配慮し、再利用可能な瓶が使用されています

▷ブルーベリー&チーズクリームのワッフルサンド。食べごたえ満点な分厚さ!

▷ブルーベリーがふんだんに使用されたクレープ

激安洋品店「はんがく屋」で、突然の買い物モード突入

ブルーベリーで腹ごしらえした一行は、再び歩きはじめました。

村田:あ、根っこだ。

藤田:穴が開いてる!

細野:違う世界に行けそう。

藤田:こういう映画ありそうじゃない? 中を見たら「アー!」って入っていくやつ

▷やってみました

藤田:なんか日陰に入ると寒いね。ホッカイロ貼ろうかな

村田:私、さっき薬局で買ったやつあるけど、いる?

藤田:大丈夫。前にあやちゃんにもらったやつ、持ってきた(笑)

▷人気のない路上でホッカイロを貼るSABOTENS

ホッカイロで暖を確保してしばらく歩いていたところ、気になるお店を発見。軒先には、洋服や雑貨などさまざまなものが激安で売られていたので、覗いてみることにしました。

▷「はんがく屋」という店名に吸い寄せられるSABOTENS

藤田:あ、パジャマ安い!

はんがく屋さん半額だよ。200円

藤田:200円!? 買ってこう。

はんがく屋さん閉店だから安くしてるんだよ。

村田:あ、これ、かっこいいよ。ドラゴン! あったかそうだし。

細野ハリーポッターっていうタグがついてる……。

村田これ買って、いま着よう

▷SABOTENS藤田さんは、チェリー柄のパジャマ(200円)、パーマンのようなキャップ(100円)、「NIPPON」と書かれた靴下(50円)を購入

▷SABOTENS村田さんは、ハリーポッターのトレーナーと黄色いバッグを購入(なんと2つで1000円)

それぞれお目当ての商品を購入。今月で閉店されるということで、かなり値下げしてくださいました。値下げのお礼にホッカイロを差し上げたところ、「じゃあおじさんもなにかあげようかな」と、お返しにマスクを一枚ずついただきました。いまや入手困難なマスク……ありがとうございました。そして長年のご商売、お疲れさまでした!

道端に突如現れる、
人間ハムスター製造マシン

帽子とトレーナー。SABOTENS二人そろって装い新たに、再び歩きはじめました。

藤田:私たち、引きがいい。いい店主さんだった

村田:あんなに安くして大丈夫かなってくらい、安くしてくれたね。

藤田:合計金額が前回の西大井で爆買いした駄菓子より、安かった

村田:このへんの商店街はシャッターが降りているお店が多いね。コロナの影響で閉めてるのかな。そういえばさっきのお店のお父さんも「コロナに負けて閉店する」っておっしゃってたな。

藤田:感染に気をつけつつ、でも経済を回さないと、破綻しちゃうね。

村田:あ、なにあれ。風車がある。なんだろう。

藤田:行ってみよう。

細野:なんだろうこれ。何の説明もないね。

藤田人間ハムスターできるね。

村田:もしこれに乗れって言われたら、どこにつかまればいいのかな。

藤田:これ、トム・クルーズでも難しいよ。全盛期のジャッキー・チェンだったらギリギリいけるかも

▷どうやったらうまく乗りこなせるかを考察するSABOTENS

創業42年の喫茶「ラッキー」で休憩

村田:桜も少しずつ咲きはじめてるね。

藤田:あやちゃん、今年は「根見会」やるの?

村田:やりたいな。

細野:「根見会」って……?

村田花見の代わりに根を見る会だよ。根菜料理を持ち寄って、根っこのお酒を飲みながら。花見は自粛モードだけど、根見は自粛って言われてないから、いけるかも。

▷ソメイヨシノの花ではなく根を見る「根見会」を行った村田さん

村田:それにしてもハリーポッターのトレーナーに救われた! 寒いなと思ってたから。

藤田:あやちゃん違和感なく、似合ってるよ。あの店主のおじさん、ホグワーツ魔法魔術学校の出身だったりして。

細野:「グリフィンドール」って書いてるね。

藤田:あやちゃん、「グリフィンドール」って言ってみ。そしたらトレーナーが光って、何か起こるかも。

いつものごとく、歩きながらダラダラと、とりとめなさすぎる話をしていたら、レトロな佇まいの喫茶店に一目惚れ。お腹も空いてきたので、入ってみることにしました。

▷コーヒー店「ラッキー」 (東京都葛飾区亀有5-37-1)

▷パスタセットは、ソーセージに目玉焼き、スープとサラダ、ドリンクまでついて、なんと980円。桜の絵柄のお皿に、春を感じました

創業42年の「ラッキー」さんは、地元の方々と思われる女性グループで大賑わい。ジャズが流れる居心地良い雰囲気に、細野さんは椅子に座るなりウトウト……その傍らでSABOTENSは、延々と飼い猫の話に花を咲かせていたのでした。

細い路地は、やっぱり楽しい

腹ごしらえができて、すっかり元気になった一行は、駅の南側へ足を伸ばしてみることにしました。

細野:南口側は、より開けた感じだね。

村田:北口側とはまた違って、大きな商業施設が多い。

藤田:あ、いい感じの路地があるよ。行ってみよう。

細野:面白いね、南側。

藤田:あの突き当り、「熱帯」って書いてある。

▷細い路地があると入ってみたくなるSABOTENS。奥に見える「熱帯」の文字。

藤田:何て書いてあると思う? 熱帯雨林……

村田:熱帯……いやもう、あそこまでいったら「魚」でしょ。

村田:あ、かわいい! この看板。パンツの中を覗き込んでる。

藤田:男か女かチェックしてるのかな。

村田:ペットボトルの館もあるよ。この奥の路地、いけるのかな。いってみよう。

藤田:いってみよっか。

村田:……ドンツキ(行き止まり)だった。

▷ドンツキ(行き止まり)を発見したら○で合図をするドンツキ協会さんにならい、「ドンツキでした」のポーズをするSABOTENS

村田:うわ、なんだこの木。がんじがらめ。

藤田:さらし首の奴隷みたい。苦しいね、彼のことを考えると

昭和レトロな市場「亀有食品市場」で、地元の方に混ざりお買い物

路地を抜けると、いい雰囲気の市場を発見。思わず中に吸い込まれていきました。

▷レトロな雰囲気の亀有食品市場

村田:え!!! 安い! メロン198円。

藤田:パイナップルも安い。買っていこうかな。

▷「良いパイナップルの見分け方」を知らない方に教わる藤田さん

村田:私も野菜買ってこう。

店頭に並ぶ野菜や果物の安さに目を奪われるSABOTENS。これから2時間かけて帰宅することをすっかり忘れ、買い物モード突入です。

▷地元の方に混ざり普通に買い物するSABOTENS

▷昔ながらの活気ある商店街といった感じ。ここだけ昭和が残ったような不思議空間でした。

主婦魂が開眼するまち・亀有

両手いっぱいに今日買ったものを抱え、今日の感想を話しながら帰路につきました。

▷SABOTENS村田さんは市場の後、なんとまちの布団店にも立ち寄り、クッションまで購入したのでした。

村田:亀有はみんなフレンドリーだったね。

細野:ぶっきらぼうだけど、大盤振る舞いな感じ。

藤田:そこがいいね。亀有は「仕事を忘れて主婦に戻るまち」だね。

村田:確かに。主婦魂が炸裂してしまったね。

細野:服買って、喫茶店でお茶して、野菜買って帰る(笑)。

藤田:いやー、面白いまちでした。

村田:亀有食品市場みたいな場所があるだけで、ぐっと好きになるね。個人店も元気な感じでよかったな

藤田:歩いた範囲は狭いけど、満喫したね。

村田:経済を少しでも回せたかな。できるところから。

細野:亀有に住むなら、一軒家かマンション、どっちがいい?

村田:どっちだろう……歳をとって身寄りがなくなっても住みやすそうだから、駅チカのマンションに住んで、あの市場に通いたいな。

▷今日の戦利品を手に、両さんと記念撮影して解散しました

本日の一コマ漫画

イラスト/藤田 泰実(落ちもん写真収集家)

まちのミカタ 心に残る亀有の風景

村田のミカタ:隙間から生える木。SABOTENS藤田さんにより「す木ま」と命名されました。

藤田のミカタ:こんなところで香取くんの闇を感じてざわざわする……(亀有食品市場にて)

▷亀有(葛飾区)の豆知識

東京の下町としてしられる葛飾区は江戸時代より、お米や野菜の生産地として江戸を支えてきました。戦後、宅地化が進む中でも、下町人情や伝統行事は引き継がれているようです。亀有には昔から続く商店街も多くありますが、2006年には大型ショッピングモールもオープンしています。実際まちを歩いてみても平坦な地形に、駅近の広々とした公園、気さくな人柄の地元住民と安心感のあるまちです。

●取材/SABOTENS・細野 由季恵
●編集/細野 由季恵
●執筆/村田 あやこ

「お花見」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #31

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#31 お花見

いつの時代もさまざまな出来事があり
そのたびに人は試行錯誤し
なんとかその時代を生きてきた

今まで当然だと思ってきたことが儚く崩れ去り
新たな決断を迫られることもある
変わってしまったものを元に戻そうと
外側だけを繕っても元には戻らず
今までのやり方にしがみついていると
同じループをぐるぐる回り続けることになる

人が少しのことで揺れ動いている間も
植物はまた今年も芽吹いて花を咲かせる

今まで培ってきた自分の経験や知恵
本来自分が持っているはずの力を信じて
変化を受け入れ柔軟に対応すること
漠然とした不安や恐れを冷静に見つめつつ
自分の軸をしっかり持つこと
どんなことがあっても
いま生かされていることに感謝すること
世界は愛に溢れている

mayamoon暮らしのエッセンス
「自宅でお花見」

桜の季節はあっという間
なかなかお花見に行けなくても
自宅に季節の花があると心も安らぐ
花を眺めながらお茶を飲むリラックスした時間
心の健康のためにもおすすめ

『染色を重ね、唯一無二の色合いとデザインへ』by KODAI YASUNO #03

古くなった住まいを新しくする <Re>だけでなく、住まいを通して、ご家族の「こうありたい <Be>」という願いまで実現したい……そんなエントリエのコンセプトに共感してくれた、ファッションデザイナーKODAI YASUNOさんによる連載。愛着のある洋服を染色することで、新たな命を吹き込み、クローゼットの中に眠っていた相棒を再びあなたのお気に入りの一着に。そんな一人ひとりの物語を紹介していただきます。

KODAI YASUNOとは
安野 広大(やすの・こうだい)さんが立ち上げた染色とシルバーアクセサリーのオーダーを受けるアパレルブランド。専門学校でデザインとファッションビジネスを学んだ後、WEBマーケティング会社での勤務を経て、アパレルショップ店長へ転身。2019年より自身のブランドをスタート。

#03 「着こなしやすさ」と「理想」に合わせて変える服

約2年前「いろんな着こなしができそう」と購入されたユニクロの無地白Tシャツ。けれど「どうしてもワンパターンなコーデになり、今は押し入れの奥にしまいこんだまま。また着られるようになりたい」というお客さまからのオーダーです。

購入したときには「こう着たい」というイメージがあったものの、そのイメージにとらわれすぎて着まわしができず、出番が減ってしまったといいます。着心地は最高なので捨てるに捨てられず「デザインを変えることで、またお気に入りにしたい」という思いをお持ちでした。

普段はダークカラーの洋服が多いお客さまですが「いつもと違う色合いで、下北沢や高円寺へ遊びにいけるようなものを」という要望があり、大人っぽくおしゃれなデザインをご提案させていただくことになりました。

“染色を重ね、唯一無二の色合い・デザインへ”

「年齢を重ねると、明るい色の服がしっくりこなくなる」という人は多いかもしれません。今回も若々しくなりすぎないよう、明るさをおさえることを意識しました。

またお手持ちの服と被らない個性的な色合いと柄を意識し、4色の染料で、4度染め方を変え、色あいにこだわります。

「普段のボトムスはワイドパンツ」という点も考慮して相性を確認しつつ、高円寺で街歩きをされているお客さまを想像しながら大人らしい個性的な一着に仕上げました。

“どんな服にもコーディネートの答えはある”

▷お客さまの声「色があまりにもきれいに入っていて、こんなにも生まれ変わるのかと驚いた。肌触りの良さはそのままに、これ1枚でオシャレ! 高円寺に着ていくのが楽しみ」

買ったはいいものの、着こなし方がわからないという服は少なからずあるもの。けれど、どんな服にもいちばん似合う着こなし方があります。染色をおこなうことで、着こなしやすさと理想のスタイルを新たに生み出すことは、そう難しくありません。

愛着のある一着があればお気軽にご相談ください。コーディネイトのアドバイスとともに、押し入れに眠る洋服を「お気に入り」へと変身させます。

● KODAI YASUNO

【Online shop】https://shop.kodaiyasuno.com/
【Instagram】https://www.instagram.com/kodaiyasuno_official/

「免疫力とテンションを上げる素敵なアイテム」りえさんのインテリアトリップ #69

『インテリアだけは、流行とか無視して、ひたすら自分の好きなものを追求するべし。』という持論を持つ、りえさんがおうちのこだわりアイテムたちを紹介します。

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#69 免疫力とテンションを上げる素敵なアイテム

連日耳に入るニュースはコロナウィルス関連のもの。自粛モードで経済も低迷し、なんだかどんより……。

そんなときだからこそ、自分にとって必要な物にちゃんとお金を使い、経済を回し、ウィルスに打ち勝ちたい! との思いで、今回の記事は書かせて頂きました。家にいる時間が増えたからこそ、大切にしたいアイテム。それは「食器」です。

買ってきたお惣菜でも、子ども達の休校続きでヘトヘトになりながらつくったご飯も、自分の大好きなお気に入りの器に盛り付けるだけで、ご馳走になります。春らしい、心ときめく素敵な器を購入しました。

▷以前から大好きな酒井美華さんのirodori窯

練り込み技法で作られた独特な柄の器は、他に無い特別感が強く、テーブルに置かれただけでテンションが倍増! 私は、牛肉と空豆、新玉葱の生山椒炒め(調理時間5分)をこちらの器に盛り付け、テンションを上げてご飯を食べました(笑)

▷隣には塩顔瓶

そして、もうひとつご紹介したいのは、今、必須のアイテム「マスク」です。

市販の使い捨てマスクが手に入らず、布マスクを買おうとしていた矢先に出会えたお気に入りのマスク。いつも私が頭に付けているターバンを作られている作家さんがこの時期に合わせて販売されていて、目にした瞬間連絡しました。

「chune(チュネ)」さんというブランドなのですが、ターバンもリネンやコットン素材を使用した心地の良い物が多いのです。そして、こちらのマスクも柄はさることながら、付け心地も最高です。

マスクって女性ならお化粧も落ちてしまうし、特に今はポジティブなイメージが全く無いアイテムになってしまっていますよね。
毎日付ける物なのにそれではあまりにツライ(涙)!

布マスクでしたら、気に入った柄でご自分で作ることもできますし、私のように作家さんから買うこともできます。器やマスク……毎日に欠かせない物から見直して、自分の中から免疫力をあげましょう!

ありがたい事に今はネットで何でも買える時代です。自宅にいながら、消費活動に貢献できるなんて、素敵なことだなぁと私は感じます。

■今回の旅で紹介したお店

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・発酵マイスター
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ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

 

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《長い廊下とフレームキッチンが特徴のDIYアイデアいっぱいのお家 | リノベーション事例》 家族とエントリエ LIFE STORY #14

DIYが大好きで、やりたいことはまだまだたくさんあるんです。

リノベーションは2度目というYさんご夫婦。今回は、職住近接を目的に中古マンションの購入とリノベーションを計画しました。DIYが得意なご主人とインテリア好きの奥さまと愛猫のチャトラン君ととらじろう君。ご夫婦の「好き」が詰まった、素敵なおうちになりました。

物件について

所在地東京都世田谷区
建物種別マンション 鉄筋コンクリート造(築38年)
費用約380万円(解体費・各種工事費用・デザイン費用全て含む)
リノベ面積リノベ範囲38㎡ (全体73㎡)

暮らす家族

ご主人、奥さま、猫さん

話し手

ご主人、奥さま

担当スタッフ

鈴木 栄弥

リノベーションは、2度目とお聞きしました。

ご主人:そうですね。でも、前回のリノベーションは床と壁だけ。今回は、寝室と浴室洗面所を除き、玄関からリビングまでの工事になりました。

今回は、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

奥さま:きっかけは、以前の家は勤務先が遠かったので、より職場にアクセスのいいエリアに引っ越したいと思ったことです。元々、新築マンションではなく「自分たちの思うような家にしたい」という気持ちがあり、中古のマンションを探していました。

物件が見つかり、リノベーション会社を探そうと購入した書籍に掲載されていた施工事例を見たのがエントリエさんとの出会いです。連絡をとったところ、誠心誠意やってくれそうな感じが伝わり、お願いすることになりました。

どのようなご要望をお持ちでしたか?

ご主人:僕は、自転車が趣味なので収納をかね、玄関に飾りたいということをリクエストしました。あとは、特にこだわりはなかったので、妻にお任せで。お好きにどうぞ……と。

奥さま:そうね(笑)。私は、(一部、クローズされた間取りになっていた)キッチンが暗いのが気になっていたので、リビングとの境になっている壁を取り払いたいという希望を伝えたんです。そしたら、主にキッチンの配置を変えた3つのプランを提案してくれました。

before

ただ、構造上壁は壊せないということがわかって。いろいろと悩んだ結果、キッチンの位置はあまり動かさずに、収納扉がなくて開放感のでるフレームキッチンを取り入れることにしました。当初の懸念点もありましたが、満足しています。

after

玄関からリビングまでの長い廊下が、特徴的ですよね。

奥さま:変わった間取りですよね。元々、フローリングだった床をモルタル仕上げにしました。あと、横幅は狭いけれど長さがあったので、なんとか活用したいと壁際を本棚にしようと。支えになる鉄製の棚枠だけ購入して、板を置いているだけなんです。Instagramでリノベーションの施工事例やDIYアイデアを見て、実践しています。

before

after

おうちの隅々までアイデアで溢れていますよね! 壁も、おふたりで塗られたのだとか。ご主人はDIYもご趣味と伺いました。

ご主人:そうですね。玄関にある木製のドアも僕がつくりました。あとは、キャットハウスやリビングに置いてある食器棚も。

奥さま:(エントリエの建築士)鈴木 栄弥さんにも、自分たちでやりたいことはお伝えしていました。ペンキを塗る部分は下地になる壁紙を貼ってもらい、リビングの一面をネイビーに、キッチン周りはオリーブグリーンを塗りました。ちょっと大変でしたが、愛着が出ます。

あとは、インテリア雑貨が飾れるような棚を取り付けたくて、壁に補強を入れてもらいました。本来、コンクリートの壁はビスも打てないので、厚さのある板を入れてもらってます。

エントリエからは、どんな提案がありましたか?

奥さま:キッチン床のフロアタイルです。ヘリンボーン柄になっているんですけど、私この柄が好きで。以前のお家もリビングをこの柄のフローリングにしていたんですが、今回は予算上難しいかなと。だから、今回は予算を抑えつつも好みの柄が叶えられる提案をしていただいてよかったです。いつも私の希望にぴったりな建材を提案していただけたなと思います。

チャトランくんも、のびのびしていますね。おふたりのお気に入りの場所はありますか?

奥さま:いろいろありますが、やっぱりキッチンです。収納が少ない分、造作で取り付けてもらったカウンターがとても便利! 家事の導線も前の家よりずっと使いやすくなりました。

ご主人:僕は大体リビングに座っているんですが、自分たちで塗った壁や周りの空間がいいなって。ベランダもできたので、もう少し整えたいですね。

奥さま:引っ越してきてからは家にいる時間も増えました。よく友人も招待していますが、ドアを「わくわくする感じがする」みたいに褒めてくれます。部分的に素材を変えるだけで、お部屋全体の印象がすごく変わるんですね。

あとは、家は完成したけれど、アレンジはまだまだ途中です。やりたいことはたくさんあります(笑)!

「ドライフラワー」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #30

mayamoonさんのリノベーション事例はこちら


#30 ドライフラワー

形の良い指が私の耳に触れて
ホログラムのネイルのような世界が現れる
純粋そのものの瞳が美しくて泣けてくる
静けさの野原を魂は飛び回る
生まれてくるずっと前に
あなたに出会うこと決めていた

お祭りで落としたりんご飴
めくらないカレンダー
イエローナイフのオーロラ
肩にある火傷の跡
繰り返される憂鬱な朝

今までのことすべてを共有したくて
いつまでも離れられず
言葉の役立たずさがもどかしい
恐れや悲しみは星屑になり
2人でソファに沈みこんで溶け合おう

天井からぶら下がるドライフラワー
体という借り物を脱ぎさり
求めあうまま、共鳴する

mayamoon暮らしのエッセンス
「ドライフラワーのつくり方」

生花をつるすだけでできるドライフラワー
コツは開花直後の花を選ぶこと
直射日光の当たらない風通しの良い場所にぶら下げる
花によってドライフラワーに向く花と、不向きな花がある
バラ、ミモザ、ラベンダー、アジサイなど
水分が少なく、花びらの数が多く、変色しにくいものが向いている

「家時間を癒しの時間にするガラス瓶」りえさんのインテリアトリップ #68

『インテリアだけは、流行とか無視して、ひたすら自分の好きなものを追求するべし。』という持論を持つ、りえさんがおうちのこだわりアイテムたちを紹介します。

りえさんのリノベーション事例はこちらリノベーション事例

#68 家時間を癒しの時間にするガラス瓶

今回のインテリアトリップ、ご紹介アイテムは「ガラス瓶」。今までもガラスのアイテムは何度か紹介させて頂きましたが、今回のアイテムは「癒し」が特徴。
#65「透明なガラスをキャンバスに」の記事内で紹介した「ウソみたいなコップ」さんからのご縁で知ることができた今回の作品。思わずクスっと笑ってしまうような、癒し系です!
▷左から「塩顔ビン」、「エコロ瓶」、「[ ]のビン」
どれも1961年創業の「大川硝子工業」さんと「東京デザイナー学院」さんの生徒さんとのコラボ作品で、アイデアが秀逸です!

▷たしかに「塩顔」が沢山(笑)。醤油顔もあれば塩顔もあるんですね。

塩入れても更に可愛い! 癒しです。


▷エコロ瓶は、使い捨てやプラスチックを使わずに瓶を使うのはエコ! という由来があるそう。

瓶を地球に見たて、回しています。反対側は瓶のイラスト。シュールですがメッセージ性があり、これまたほっこり。

▷四角の中にマジックで中身が書けます。

発酵教室を主催しているのでレッスンの食品をお持ち帰り用に沢山欲しかったのですが、ラスト2個でした(涙)。残念。
100年を超える老舗のガラス会社さん。色々な作家さんとコラボし、新しい物事に挑戦されているスタイルながら、ガラス製品は安心安全の確かな品質!
コロナウィルスで篭りがちな毎日。キッチンやリビングで、クスっと癒されるこんな瓶、オススメです!

■今回の旅で紹介したお店

○大川硝子工業さん(Instagram)
https://www.instagram.com/okawaglass/

○過去のインテリアトリップ一覧>>>https://entrie.net/category/trip/

▪︎阿部 梨絵 / Rie ABE

ホームページ http://salongreen.net/

家族とエントリエ /リノベーション事例 https://entrie.net/family/family3/

・子宮美容協会ユニバーサル認定
 「子宮美容セラピスト」
・発酵マイスター
・子宮ケアごはんインストラクター
・子宮インナービューティーセルフケア
 エクササイズ ティーチャートレーニングコース終了

ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

 

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ミニチュアフード作家 kerosaka – 愛しいものたち

ひとの手で、丁寧に、ひとつずつつくられていくものたち。工場で大量に製造されたモノにはない独特のオーラやぬくもりが、私たちの暮らしに彩りや安らぎを与えてくれます。
エントリエでは、
こだわりをもった手仕事作家さんに注目。ものづくりや作品への想いをお訊きします。

ミニチュアフード作家 / kerosaka

指の先サイズの、ミニチュア版食品サンプル
「ミニチュアフード」の世界

樹脂粘土でミニチュアフードを制作しています。

十数年前に、かっぱ橋道具街にある「まいづる」 http://www.maiduru.co.jp/ というお店の食品サンプルを見て衝撃を受け、自分でも作ってみたいと思ったことがきっかけ。

もともと、ガチャガチャや食玩など、ミニチュアサイズのものを集めるのが好きだったのですが、食品サンプルのミニチュア版の「ミニチュアフード」というジャンルがあることを知って、独学で作り始めました。

作品については、とにかくリアルで美味しそうに作ることを心がけています。

モチーフとなる食材は、なるべく流行りものは避けて、どの年代の方にも共感していただける、定番の料理や食材を選ぶようにしています。

また、作品から四季を感じていただけるよう、季節ごとに旬の食べ物をモチーフにした新作を出しています。

みかんの薄皮に揚げ衣
緻密な作品の背後には、地道な作業の連続

一つの作品にかける時間は、作品によって異なりますが、だいたい2時間〜5時間くらい。14〜15時頃から制作を開始し、深夜まで作業しています。

 

制作は地味な作業の連続ですが、思い描いていた通りの質感や色を再現できた瞬間は、楽しいです。

一番大変だった作品は、「皮を剥いだ後のとうもろこし」。粒を大量に制作し、ひと粒ずつバランスを見ながら芯に貼り付けていく作業で、気が狂いそうになりました。

今後は、技術向上を目指しつつ、もっとたくさんの方に見ていただけるよう、イベントの出店やネット通販を地道に続けていきたいと思っています。

いつか個展も開いてみたいです。

* イベント出店情報

デザインフェスタvol.51
■日時 | 4/11(土)
■時間 | 11:00~19:00
■場所 | 東京ビッグサイト西ホール全館
■詳細 | https://designfesta.com

● ミニチュアフード作家 / kerosaka

【Twitter】https://twitter.com/kekerorosaka
Instagramhttps://www.instagram.com/kurosaka1018/

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「味噌」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #29

mayamoonさんのリノベーション事例はこちら


#29 味噌

前日の夜に水につけておいた大豆は
水分をたっぷり吸って膨らんでいる
大きな鍋で柔らかくなるまでグツグツ煮る
途中アクをとりつつ
キッチンの片隅で本を読む

物語は老女の地味で退屈な日常をつづっている
途中何が起こるわけでもなく
飼っている老犬とひっそりと肩を寄せ合い暮らす
誰にも乱されない静かな暮らしは常に孤独の影が潜む
この世に存在している誰よりもこの老女に親近感を覚える
老女が倒れたところで豆が煮えた

煮えた豆を粗く潰し
塩と麹を混ぜて味噌玉を何個か作る
それを琺瑯のストッカーに投げ入れる
これは結構な重労働
この本の老女くらいになったら
できなくなるだろうなと思う

1年寝かしてこの味噌を食べるときには
私はこの老女に少し近づいている

mayamoon暮らしのエッセンス
「味噌のつくり方」

【材料】大豆、麹、塩

1、大豆は柔らかくなるまで煮る 急ぐときは圧力鍋が便利
2、麹と塩を混ぜておく
3、煮た大豆を潰して②に混ぜる 煮汁も少し入れる
4、ボールのように何個か丸め、保存容器に空気が入らないように入れる
5、すべて入れたら平らにして上からしっかり押さえる
6、家のいちばん涼しい場所で保管する

4/11(土)mayamoonの手づくりおやつワークショップ「自分だけのグラノーラづくり」

4/11(土)mayamoonの
手づくりおやつワークショップ
「自分だけのグラノーラづくり

忙しい朝やおやつの時間にぴったりな、栄養満点グラノーラを作ります♪
ラベルシールに絵をかいて、ギフトラッピングもするので、お子さまと一緒にご参加大歓迎!
お好きなトッピングを組み合わせて、オリジナルグラノーラを作りませんか?
日々の小さな喜びの芽を育てる暮らしを発信するmayamoonが自宅でさっとつくれるヒントをたっぷり教えちゃいます!
今回は特別に、手づくりいちごジャムのパンランチ付きです!

*こんな方にオススメ!*

・おうちでおやつタイムを楽しみたい方
・親子で料理をしたい方
・作るのも食べるのも楽しみたい方

週末においしく素敵な時間を過ごしてみませんか?

前回までのワークショップのようす→https://entrie.net/event/200129/

*講師プロフィール*
mayamoon

学生時代に国際文化を学び、バックパッカーとして東南アジアを旅する。商社で働きながら子育てしていた最中、東日本大震災を経験。食の安全、暮らしのあり方について勉強をはじめる。家庭菜園や保存食づくりなど、昔ながらの手仕事で感じることを大事に暮らす。2019年「日々の芽」を立ち上げる。日々の小さな喜びの芽を育てる暮らしを発信するコラム連載や手仕事のワークショップ開催予定。
【コラム】
https://entrie.net/category/kurashi/

【インタビュー】
https://entrie.net/amy/024/

*ワークショップ概要*

■開催日  2020年4月11日(土)
開催時間   11:00~14:0
0
■会場  エントリエ
〒206-0011 東京都多摩市関戸1-1-5 ザ・スクエア2F
■交通 京王線 聖蹟桜ヶ丘駅西口より徒歩3分
■駐車場 モデルルームがある『ザ・スクエア聖蹟桜ヶ丘ビル』の専用駐車場に
停めていただいたお客さまには、無料駐車券をお渡ししています。
■定員 8名様
参加費
大人 2,500円/1名様(材料費込み)
小学生 1,500円/1名様
未就学児 無料
※子ども1名につき、大人1名付き添い必須

一緒に料理をした後は、出来立てを召し上がれます!
■持ち物  エプロン,三角巾

■お申込みはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/business/1582786074ldaSiZRg
※新型コロナウイルス感染症の流行が拡大している状況を受け、健康と安全を最優先に考慮し、イベントの開催を延期する可能性もございます。

その際は改めてご連絡させていただきます。

みなさまのご参加、お待ちしております!


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「ミモザの日に・・・」男たちのエントリエ #32

男たちのエントリエ

エントリエのリノベーションを通じて
「至福のひととき」を見つけ、
自分らしい住まいを手に入れた男たちの生活が、
どのように変わったのか……
日常のワンシーンをスマホで撮影、
その時の気持ちを一言でどうぞ!

■今回のワンシーンは、TAKAさん■

家族構成:TAKAさん(40代)・妻・息子・娘
東京都在住。エントリエで築21年マンションをフルリノベーション。

「趣味は、読書と草野球、そして温泉旅行。最近は、せっかくスキーに行っても、午前中だけ滑って午後は温泉です。」

▷施工事例はこちら

>>《アーチシルエットが美しい | リノベーション事例》 家族とエントリエ LIFE STORY ♯1<<

本日のヒトコト

『いつも、これまで本当にありがとう!

~ ミモザの日に・・・感謝をこめて~

 

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モデルルーム見学会の予約はこちら

「どんな人にでも刺さる本棚を」 おんせんブックス 越智 風花さん | エイミーズトーク #31

エイミーことエントリエ編集長の鈴木 栄弥が気になる人に、自分らしい暮らし方や生き方のヒントをいただいてしまおうというこのシリーズ。第31回目のゲストは、大学時代に「おんせんブックス」という古書店を開店した、越智 風花さんです。

どんな人にでも刺さる本棚を

越智 風花(おち・ふうか)さん

1993年愛媛県出身。信州大学にて地域福祉を学ぶ。2016年長野県松本市にて「おんせんブックス」オープン、2019年5月閉店。2019年6月結婚を機に上京、のち「平井の本棚」スタッフになる。facebook twitter

大学時代に、長野県松本市の温泉街にある築90年のシェアハウスの一角で、古書店「おんせんブックス」を開店した越智風花さん。2019年に上京した後は、江戸川区の「平井の本棚」で書店業務を担っています。開店の経緯や、お店を続ける上で大切にしていることを伺いました。

大学時代に、自宅のシェアハウスで本屋開業

――大学時代に「おんせんブックス」という本屋さんをなさっていたと伺いました。開店の経緯は?

越智さん:信州大学在学中、大学4年のときにはじめました。周りが就職活動をはじめ、自分自身も仕事について考える中で、“一番好きなこと、空気を吸うように続けられること”として、本に関わる仕事がしたいなと思いました。

当初は「将来隠居した時に本屋をできたらいいな」くらいに思っていたのですが、当時住んでいたシェアハウスの大家さんに「将来本屋になりたいです」ってお話したら、一番路面に近くて居住用に貸し出す予定じゃない部屋があるから自由に使っていいよ、と言ってくださったんです。家賃も言い値で決まりました(笑)。

――なんて太っ腹な。

越智さん:大家さんには、その場でFacebookページをつくって、開店日を先に決めて告知してしまおうって言われて。で、一ヶ月後に開店することになりました。

――急激な展開ですね! そこからはどうやって準備を?

越智さん:下宿にもともと放置されていた家具を使ったり、ホームセンターで木材を買ってきてDIYで棚を作ったりました。図面は大家さんが引いてくれて。

――大家さんはどういう方だったんですか?

越智さん:大学で建築を学んだ後、市役所で働きながら、もっとまちに関わることをしたいとゲストハウスやシェアハウスを作られた方でした。

――建築のプロなんですね。

越智さん:いちから電気工事士さんに図面を引いてもらって電材の用意や設置までしてもらうとすごくお金がかかるんですけど、ある程度こちらで用意しておけば、格安でやってもらえるらしいんですよ。

その点、大家さんはゲストハウスをご自分でつくっていたので、いろんなノウハウを教えてもらいながら、一緒に準備しました。

――素晴らしいスペシャリストがバックアップについていたんですね。ただ新しく買ってくるのではなく、古いものや味わいのあるもののをうまく生かして場所をつくる。

越智さん:そうなんです。

――本はどうやって集めたんですか?

越智さん:地元の方やFacebookページ経由で寄贈を募って、基本的には寄贈いただいた本で成り立っていました。

――開店のためのコストも抑えられたんですね。

越智さん:そうですね、かなり安くすみました。

温泉街の築90年の建物で「おんせんブックス」

――そもそも、シェアハウスは、どういう場所だったんですか?

越智さん:もともと大家さんのおばあちゃんが大学生向けの下宿を営んでいて。おばあちゃんが亡くなられてからはしばらく空き家だったんですが、貰い手が誰も決まらなかったら壊すとなったタイミングで、今の大家さんがどうしても残したいと購入したんです。

――味のある、素敵な建物ですね。

越智さん:戦前からある、90年近い建物でした。

――内部はどういうつくりだったんですか?

越智さん:全部で14部屋くらいありましたが、台所が一つしかなかったので、住める人は最大で8人位でした。周りが温泉街なので、お風呂はもともとついていません。

――温泉街の中にあったんですね!

越智さん:歩いて一分くらいのところにある共同浴場と契約して、月3000円くらいで、かけ流しの温泉に入り放題でした。

――「おんせんブックス」という屋号もそこから来ているんですか?

越智さん:そうです。Facebookページをつくるにあたって名前が必要で、周りが浅間温泉という地名だったので「おんせんブックス」にしました。(仮)としてつけた名前でしたが、一ヶ月経つとしっくり来ました。

――響きもいいですし、建物の雰囲気ともすごくマッチしているなと思いました。お風呂も本も毎日触れる身近なものだけど、組み合わせると新鮮ですね。

越智さん:私は長風呂しながら読むのが好きだったので、結構いい名前だなと思っています。名前には助けられていますね。

――どちらも心がほっと解放されるようなものですよね。「おんせんブックス」をされていた部屋は、どれくらいの広さだったんですか?

越智さん:六畳一間でした。そんなにたくさんは棚を用意しなかったので、全部で1000冊も置いていない状態ではじめました。

――お客さんはどういう方がいらっしゃったんですか?

越智さん:Facebookを見て来てくださる方が多かったですね。

――Facebook経由だと、本好きや、本屋さんになりたい人が来ていたんですか?

越智さん:そうですね、そういう人が多かったです。

同じ本棚でも、人によって響くものが違う面白さ

――越智さんは、もともと本はお好きだったんですか?

越智さん:好きでした。父や母も本好きで、家に本が溢れていました。

――小さい頃から自然に本がある環境だったんですね。仕事にするにしても、苦じゃない。

越智さん:もう、全然。

――本に携わる仕事の中でも、本屋さんがいいなって思ったのはなんでですか?

越智さん:本に携わる仕事だったらなんでもよかったので、最初は出版社か取次に行くと、だいたい全部のことが分かるだろうと思っていました。でも、先に本屋を開業してしまったので、やりながら考えようと思ったんですが、本屋が楽しくて。

――どういうところが楽しかったですか?

越智さん:来たお客さんがどういう本に興味を持つかが、人によって異なるのが面白かったですね。「おんせんブックス」では扱う本のジャンルをバラバラにしていたのですが、1000冊しかない同じ本棚のなかでも、みんな違うものを手に取る。

――同じ本棚を前にしても、人によって心に響くものが違うんですね。

越智さん:例えば、路上でも、みんな見てるものがバラバラなのと近いですね。

――確かに。植物を見ている人がいたり、マンホールを見ている人がいたり。世界の凝縮って感じがしますね。

越智さん:それに、FacebookとTwitterしか告知手段がないのに、それに反応して来てくださるっていうのが、まず奇跡。さらに来た人が何を選ぶかも興味深い。二段で面白かったです。日々、すごいな世の中って思ってました。

どんな人の心にも刺さる本棚に

――お店で扱っていた本は基本的に寄贈とおっしゃってましたが、ある意味自分で選ぶよりは、色んなジャンルの本が入ってきそうですね。

越智さん:そうなんです。ただ、買取の場合も何が入ってくるかわからないので、買い取った本によって棚が変わっていくのは基本的に一緒かな、と思います。ジャンルは設けず、小説以外に、歴史や実用書、料理の本、スピリチュアル系も置いて、小さい中でもなるべくバラバラになるように置きました。

――ジャンルを決めないのは意識されていたんですか?

越智さん:はい、あえてそうしていました。わざわざFacebookで調べてきてくださったお客さんが、欲しい本に出会えなかったらいやだな、と思ったので。

――お客さんを限定せず、どんな趣味でも刺さってほしい、ということですね。

越智さん:それが最低限の誠意かな、と思いました。東京みたいに本屋さんが密集していると、たとえば「映画だけの本屋」みたいに好きなジャンルに特化した本屋はできるかもしれません。

でも、おんせんブックスがあったのは、松本駅から車で30分の繁華街ではないエリア。特定のジャンルに特化できるほど、周りに本屋があるわけではありませんでした。電車とバスを乗り継いで来たお客さんが「僕はミステリーは読まないのに、ミステリーしかないのか」となってしまうのはいやだな、と思って。

――遠くから来る方もいらっしゃいましたか?

越智さん:はい、いらっしゃいました。一番遠いのは、北海道の方です。

――北海道から! どういう方だったんですか?

越智さん:塾長さんをされている方で、塾の一角で子ども向けの古本屋さんをやりたいということで、参考に見に来られました。

――ありがたいですね、わざわざ。

越智さん:あとは、名古屋か静岡からいらっしゃった方もいました。お子さんが学校に行けなくなっちゃって、家にいるんだったら小さく本屋でもはじめたらどうかな、とご家族で見学に来てくれました。

コミュニケーションが得意じゃないから、座っているだけでもコミュニケーションになるような場所を家族でつくりたいって。

――素敵なご家族ですね。越智さんが大学生ながら身近な空間に本屋をつくったことは、色んな人の希望になったでしょうね。わざわざすごいお金をかけて物件を借りたりしなくても、出来る方法で工夫すればやれるんだって。

越智さん:そうみたいです。

――自然体でやっていらっしゃったのもよかったんでしょうか。

越智さん:無理しても続かないじゃないですか。どこまでいっても学生だったのと、それを本業にしようと思ったらもっとお金がかかるなって思ったので。基本的にずっと週一回だし、アルバイトや学校に支障が出ないよう、無理がない範囲でやっていました。

「人は本屋に来て、こんなに話すのか?」
まちの面白い人たちが集う、日常風景

――#28のエイミーズトークでお話を聞いた「平井の本棚」さんですが、関わりはじめた経緯は?

越智さん:もともとTwitterでは知っていたんですが、「平井の本棚」で一ヶ月限定でやっていた「一箱古本市」に訪れたのがはじめてで、そのときに店主の津守 恵子さんともお会いしました。その後、偶然平井に引っ越してくることになり、共通の知人を介してあらためてつないでいただきました。

――平井へ引っ越されたのは偶然ですか?

越智さん:偶然ですね。夫の職場が御茶ノ水になったので、なるべく近くて安いところで探しました。引っ越しに伴い「おんせんブックス」の実店舗を閉めた段階で、その後の活動についてどうしようかと考えあぐねていたときでした。

そのタイミングで、店番に入っていた知人が抜けなければいけなくなり後任を頼まれ、店主の津守さんにも専業で入ってほしいとおっしゃっていただき、今に至ります。

――色々な偶然が重なったんですね。平井に来て気づいたことはありますか?

越智さん:あらゆることが違いますね。平井の本棚では、江戸の歴史や、東京街歩きみたいな本がよく動きますね。東京のこういう本って、東京で売れるんだなって思いました。

――独自に選書する本もあると思うんですが、選ぶ際になにか意識していることはありますか?

越智さん:私がすごく尊敬していた松本の古本屋さんが「何が売れるかわからないから、何でも並べてみるんだ」っておしゃってて、それはなるべく心がけています。自分にとっては読まないなと思う本でも、求めている方がいれば必要な本なので。

――今後やってみたいことはありますか?

越智さん:今は「平井の本棚」で手一杯ですが、もう一回、十年後くらいに自分のお店を持ちたいとはぼんやり思っています。

――「平井の本棚」のお仕事は、相当面白そうですもんね。

越智さん:はい、日々面白いです。津守さんが博識で興味の幅が広いので、さまざまな著者の方の本や、ジャンルごとに定番の本など、知らないことを色々と教えていただいたことで、知識や読む本の幅が広がりましたね。

――越智さんによって、平井の本棚がこれから変化していきそうですね。

越智さん:本屋として売上が立って回るようになると良いな、と思います。最近は買取が良くなってきているので、手前味噌ですが、面白い本棚になりつつあるなという感じています。

もっと面白い本が並ぶようになるといいですし、足を運んでくれた方に「こういうのを探してた、ちょうど読みたかったって」って思ってもらえるといい。あとは、さまざまなイベントも出来る場所なので、自分自身でも興味があることはイベントにしたいです。

――「平井の本棚」さんでは、温泉やお風呂のイベントも行っていますよね。越智さんの発案でしょうか?

越智さん:はい、そうです。津守さんと初めてお会いしたときに「私がよく湯治に行っている鳴子温泉に、いつか本棚をつくりに行きたいのよね」っておっしゃっていて。そうしたら、鳴子で本を選んだり、旅館に合わせて選書するイベントが実現したんです。

越智さん:これをきっかけに、平井でも報告会を行いました。その際に、愛読していた『しみじみシビレる! 名湯50泉 ひなびた温泉パラダイス(山と溪谷社 、 2017 )』の著者である、岩本薫さんをゲストにお呼びしました。おんせんブックスのあった浅間温泉をはじめ、あまり日の目を見ない温泉を取り上げた本で。文章もとても面白いんです。

――「おんせんブックス」でのご活動が色々とつながっているんですね。

越智さんの至福のひとときは「古本を磨く作業をしているとき」。雑巾に水で薄めた洗剤をつけてひたすら磨く、そんな「考えているようで考えていない時間」がお好きだそうです。

イベントのお知らせ

(3.13追記)下記イベントは延期になりました。

狸だらけのトークイベント「タヌキ大学」を開催します。
狸好きのあなたもそうでない方もディープな狸話で盛り上がりましょう!
2回目となる今回は「タヌキ哲学・タヌキってなんだ?」というテーマでトークを繰り広げます。

■日時 2020年3月14日(土)14:00〜17:30
1500円(ワンドリンク付き)、参加申込はこちらから
■場所 平井の本棚 2F(東京都江戸川区平井5丁目15)

「平井の本棚」
【WEB】https://hirai-shelf.tokyo/
【twitter】https://twitter.com/hirai_hondana

●インタビュー・写真 / 村田 あやこ
twitter ▷ https://twitter.com/botaworks
●編集 / 細野 由季恵

「ミモザ」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #28

mayamoonさんのリノベーション事例はこちら


#28 ミモザ

雨の公園に君はいた
赤い傘は君のその白い肌を際立たせ
息を呑むような美しさだった

雨に濡れて散っていく花を見ながら
この空気を壊さないように
何も話さず歩く
君の肩に落ちる雫から
君を守りたいと本気で思った

落ちた花びらはアスファルトに張り付いて
人々に踏まれて茶色く朽ちていく
何者にもなれず何も持っていない自分と重なる

通りがかった店で
君は同じ花瓶を2つ買った
小さな陶器の一輪挿し
別れ際に君は困ったような顔をして
さっき買った花瓶を1つくれた

帰り道花屋で黄色い花を買う
君のくれた花瓶に活けたら
部屋が一気に華やいで
一人ぼっちを際立たせた

mayamoon暮らしのエッセンス
「ミモザ」

3月8日は国連が決めた「世界女性デー」でミモザの日
イタリアでは女性に感謝をこめて男性からミモザを送る日
愛と幸福を呼ぶといわれているミモザ
リースやスワッグにしても素敵

『記憶の一部である服をアップデートしていく』by KODAI YASUNO #02

古くなった住まいを新しくする <Re>だけでなく、住まいを通して、ご家族の「こうありたい <Be>」という願いまで実現したい……そんなエントリエのコンセプトに共感してくれた、ファッションデザイナーKODAI YASUNOさんによる連載。愛着のある洋服を染色することで、新たな命を吹き込み、クローゼットの中に眠っていた相棒を再びあなたのお気に入りの一着に。そんな一人ひとりの物語を紹介していただきます。

KODAI YASUNOとは
安野 広大(やすの・こうだい)さんが立ち上げた染色とシルバーアクセサリーのオーダーを受けるアパレルブランド。専門学校でデザインとファッションビジネスを学んだ後、WEBマーケティング会社での勤務を経て、アパレルショップ店長へ転身。2019年より自身のブランドをスタート。

#02 思い出の1着を、今のスタイルに合わせて変身

「婚約や転職など人生の転換期。今に合わせて服装も変えたい」という思いを伝えてくださった今回のお客さま。新たな命を吹き込むことになった今回のTシャツは、学生時代に購入したそうです。

「旅行や研究室での勉学に励んだ思い出深い1着のため捨てられずにいました」とのこと。また、大人になっても子ども心を忘れず、学生時代と変わらず挑戦し続ける姿勢を持ち続けたいという強い思いもお持ちでした。

そして、お気に入りだという緑色のカーゴパンツ。こちらに合うようにというオーダーやお客さまの雰囲気も考慮した上で大人らしい雰囲気の出る濃紺の藍染にて染色しました。婚約に向けて責任感が増し、今後父親になることも見越すと、柄物ではなく無地で落ち着きがあり、渋い雰囲気が出る色合いにするため複数回、染色作業を重ねました。

“変化する自分に合わせ、変化させ続ける”


お客さまの声「お気に入りのパンツに合わせやすく、大人らしい雰囲気になる1着に仕上げてくれて大変満足。 藍色の濃さもちょうどよく、夏に着回すのが楽しみ!」

“その時だけ”のお気に入りではなく、長く着続けることができる服があります。そして、人によっては多くの思い出が詰まっているもの。

「この曲を聞くと、あの時のことを思い出す」といった具合に服で蘇る記憶もあるはずです。そんな多くの思い出が詰まった服を、“変化する自分に合わせ、変化させ続ける”ことで長く着続ける。そしてまた、新たな思い出を積み重ねて行くことができるようにお客さまのスタイルに合わせてお気に入りの1着を変化させていきます。

● KODAI YASUNO

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