営業時間 : 10:00 - 18:00 (水曜定休)

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SABOTENS まちのミカタ#18 蓮根編

sabotensのまちのミカタ

SABOTENS まちのミカタ

落ちもん写真収集家の藤田 泰実さん(よっちゃん)と路上園芸鑑賞家の村田 あやこさん(あやちゃん)によるユニット・SABOTENS。路上にはみ出す不思議なものを切り取り、写真やグッズ、メディア露出など、さまざまな手法で発信するふたりが、「知らないまち」を嗅覚だけで歩いてみた!

#18 蓮根編

まちのミカタ18回目。今回の舞台は、都営三田線沿線の「蓮根」です。いままでいったことないエリアの路線図を眺め、「駅名に“根”が入っているから」という理由だけで選んだ蓮根は、皆はじめて降りる駅。この企画の原点「知らないまちを嗅覚だけで歩いてみる」に立ち返り、嗅覚だけで歩いてみました。

お散歩メンバー

SABOTENS 藤田 泰実・村田 あやこ
entrie編集部 細野 由季恵(お散歩見守り役)

▷SABOTENSのプロフィールはこちら

ハスのまち・蓮根

村田:蓮根駅、はじめて降り立ちました。なんで「蓮根」(はすね)っていう名前なんだろうね。

藤田:「はすね」か! 「れんこん」かと思ってた!

細野:たしかにレンコンだ……(笑)。蓮根は、東京?

村田:板橋区だよね。

第一「はみだせ緑」発見

藤田:どっちにいこうか。

細野:「志村」っていう地名も気になるね。

藤田:志村けんさんの、志村。

村田:駅周辺は閑静な住宅街。かわいいお店が並んでいるね。

藤田:あのシャッターのイラスト、素敵じゃない? 「緑と文化の香る街」。

村田:横のシャッターには「笑顔と挨拶の街 蓮根」。

村田:シャッターにもハスが描かれていて、敷地の奥にもハスの鉢植え! 「蓮根」にちなんで、まち中にハスがあるのかな。

キョロキョロしながら歩いていくと、気になるものをあれこれ発見します。

村田:ちっちゃいガードレールだ。かわいい。

細野:ちっちゃい!

藤田:顔みたい!

村田:ほんと。顔だ、顔。

細野:……このガードレール、意味あるのかな。

村田:たしかに。何から何を守ってるんだろう……?

藤田:あの歯、かわいい!

村田:歯の周りを見て。「歯は歯は歯は歯は歯は歯は……」

藤田:ちょっと怖い……。

村田:狂気だ。

藤田:見た目は小動物みたいにかわいいのに、中身の主張が強いメンヘラ女みたいだ。

村田:一見ほっこりだけど、近づくと危険。

店名で名前を集めるゲーム、突如開催?

少し移動すると、蓮根駅の高架下へ。周辺はスナックや居酒屋など、飲食店が軒を連ねています。

村田:カネノナルキと焼酎のペットボトル。飲み屋街みたいな雰囲気になってきたね。

細野:このあたり、夜は賑わうのかな。

村田:このスナックは植物でぎっしり! 「健康で明るくてまじめな方大歓迎!」って書いてあるよ。

藤田:暗くて不健康で、すぐ無断欠勤する人がいたのかな。

藤田:わ、かわいい!

村田:「HAVE A NICE DAY」だって。

藤田:いいね。

村田:高架下で、健気に佇んでいるね。

藤田:野良イスだ。

村田:ちっちゃくてかわいい。お店の待合用かな。

村田:鮨処「藤」。

藤田:もし自分のフルネーム(藤田泰実)を集めながら食べ歩きするとしたら、まず「藤」でお寿司を食べて、次に「田」がつくお店にいって……

村田:さっきのスナックは、店名に「泰」が入っていたね。最後に「実」がつく店にいけば完璧。

藤田:「田」がつく店、あるかな。

村田:「スナック田舎娘」……。

細野:「串揚げ田中」……。

村田:いいね! 

藤田:あやちゃんも「彩」っていうスナックありそうじゃない?

村田:たしかに。「スナック彩子」があれば一気にいける。

飲食店が並ぶ高架下で、妄想大会。

細野:そういえばよっちゃんは、ゴールデン街で働いていたよね。

藤田:そう、チーママやってたよ。

チーママ時代のよっちゃん。何を相談しても「大丈夫よ」と言ってくれそうです

村田:よっちゃんがチーママやっていたのはコロナ前だったから、海外から来たお客さんも多かったよね。

藤田:そうそう、すごい来てたよ。あやちゃんも何回か来てくれたよね。

村田:何度かいったよ。いつも満席だったよね。

藤田:お客さんにお酒のつくり方を聞くこともあったな(笑)。

村田:「カシスソーダってどうやってつくるんですか」とか(笑)。

藤田:「うち、そういうスタイルなんで」って。

暑さで頭が回らない

高架下を抜けると商店街に。蓮根にちなんで「はすねロータス商店街」という名前です。

細野:「れん根や」さんがあるよ。

村田:「蓮根」だけに。

村田:クリーニング屋さんのキャラ、いいね。

藤田:ピースしてる。

細野:ヒゲは日焼けしちゃったのかな。

藤田:それか誰かにむかれちゃったのかな。

村田:むきたくなるヒゲ。

藤田:すごい明るいライオン。

村田:笑顔で「いらっしゃいませ」って。

藤田:日本のベスト3くらいに入る明るさだ。

商店街付近でも、ハスの鉢植えを発見。
夏らしくエントランスをゴーヤが覆うお店

藤田:考えてみて、気づいたら夏になってるじゃん。

村田:この勢いだと年末もあっという間だ。寒いな、と思ったらもうお正月になってたりして。

藤田:もういま7月の終わりってことは、12月ってことだから。

村田:四捨五入したら12月だ。

細野:四捨五入……。

藤田:9月になったら3月ってことだよ。

猛暑だったこの日。炎天下を歩いていると暑さでいまいち頭も口も回らず、中身のなさすぎる会話を繰り広げるSABOTENSです。夏のお散歩は危険だということがわかりました。

村田:あ、落ちもんだ!

藤田:なんの人形かわからないけど、かわいそう。

村田:これは、落ちもんじゃなくて、置きもん?

藤田:あ、ボウリングの玉だ。

村田:なんでこんなところに。

藤田:誰かが置いているのかも。

細野:引っ越しのときにどうしようもなくて、置いていったのかな?

村田:プロボウラーの夢破れし跡。

藤田:昔はチヤホヤされていたかもしれない。

志村のエミネム

細野:あ、地名が志村になった。

村田:「志村健康福祉センター」だって。

細野:志村健……

村田:「志村けん」だ!

藤田:受付の人に「すみませーん」っていったら、「なんだチミは」って返されたりして。

村田:志村けんの真似ができないと、ここで働けない決まり。

村田:見て、「FUCK THIS LIFE」っていう落書き。誰かが人生を恨んでいるよ。

藤田:ここから映画がはじまる。

村田:こんなのどかなまちで。

藤田:志村のエミネムだ。これ、CDジャケットになりそうじゃない?

村田:後ろが畑っていうギャップもまたいいね。

「志村のエミネム」になりきって、アー写撮影

藤田:見て、野良芝生。

村田:はみだしてる。

藤田:これは……落ちてるってことでいいのかな? 落ちもんにしよう。

しばらく歩いていくと神社を発見。暑さにやられてボーッとしてきたので、お参りしながら木陰で涼んでいくことにしました。

村田:あ、神社だ。いってみよう。

細野:お邪魔しまーす。

村田:涼しい!

藤田:木があるといいね。見て、小さい山があるよ。

村田:富士塚みたいな感じかな。登ってみようか。

藤田:不思議と登った気になるね。

細野:これが修行の代わりなのかな。

藤田:こんなに短い距離だけど。

村田:これでいろんな困難に打ち勝てる。

村田:お参りして木陰で涼んで。力がみなぎったね。

藤田:拝むと力がみなぎる神社。これで3人とも、今日を乗り越えられるでしょう。

匠の路上園芸!

神社の木陰とお参りで体力を回復した一行。再び嗅覚の赴くままに歩いていくと、建物の一角が植物に包まれたおうちに出会いました。

村田:わ、素晴らしいね、このおうちの園芸! 鉢から見事に広がったノウゼンカズラが立派。室外機の上のサボテンもかわいい!

藤田:金魚もいるよ。凝っているね。

村田:すごいね〜! 

奥さま:こんにちは。

村田:おくつろぎ中のところ、すみません。見事ですね〜! 奥さまが手入れなさってるんですか?

奥さま:旦那がせっせと育てていますよ。

村田:そうなんですね。この辺をお散歩してたんですが、すごいきれいだったので、思わず立ち止まってしまいました。

奥さま:ありがとうね。

おうちの中から、ご主人も出てきてくださいました。植物の写真を撮らせていただきながら、お話を伺います。

村田:見事な園芸ですね。メダカや金魚もいて。

ご主人:嬉しいこといってくれるね。

村田:ヤツデにマンリョウにノキシノブ……。どれもみずみずしいです。

ご主人:花よりか、緑のほうが好きなの。

村田:自然体で、いいですね。

ご主人:(窓の前の植物を指差しながら)これはフジだよ。お風呂の窓から水をやってるの。

村田:ナイスアイデア!

ご主人:水道から水を運んでくるのは大変だし、水を無駄にしないの。

村田:お花はホームセンターとかで買ってくるんですか?

ご主人:八百屋を何十年もやっていて、野菜と花を扱う市場にいってるから、顔なじみの店で捨てちゃう植物を引き取ってくるの。

村田:そうなんですね!

土管や流木を鉢に仕立てたり、枝や階段からハンギングしていたり。空間を立体的に使った見事な園芸空間。自作のネームプレートも添えられており、どの植物も愛情を持って育てられていることが伝わります。

村田:暑いところで長々と失礼しました。ありがとうございました。

ご主人:こちらこそ、ありがとうございました。

村田:楽しくてつい長話をしてしまった。

細野:素敵だったね。手を加えている方とお話できてよかったね。

村田:育てているお話を聞くと人生を感じるな。素敵な園芸を見られてよかった。大収穫だ。

細野:ご夫婦いい方たちだったね。

藤田:本当に優しかったね。

駄菓子屋で童心に戻る

アジアン料理屋さんでお昼を食べて体力を回復した一行。再び歩きはじめたところ、駄菓子屋さんを発見しました。

今年で創業50年という駄菓子屋「小林孝商店」さん。

村田:あ、駄菓子屋さんがあるよ。

藤田:いってみようか。アイス食べよう。

村田:いいね。

藤田:見て、ゲームがある! やってみよう。

藤田:このイラスト大好き。

村田:なんともいえず、最高だね。

藤田:3人でトライしてみようよ。どれにしようかな。

バレーボールにサッカー。店先に並ぶゲームを大人3人でひとしきり楽しんだ後、お店の中をふと覗くと店内にも、駄菓子やゲーム。小学生時代に戻った気持ちで、駄菓子屋さんを楽しみます。

村田:わ、中にもゲームがある!

藤田:旗揚げゲームもある。

村田:じゃんけんのゲームも懐かしい!

▷じゃんけんゲームを楽しむよっちゃん

駄菓子を好きなだけ買えるのは、大人の醍醐味

藤田:駄菓子って、なんで何歳になっても楽しいんだろう。

村田:ワクワクするよね。

蓮根は、夜に来てみたいまち

童心に返ってスイカバーを食べました

駄菓子屋さんで買ったスイカバーを食べながら、今日のお散歩を振り返ります。ずいぶん歩いた気がしましたが、ふと向こうのほうを見るとスタート地点の蓮根駅が目に入ります。

移動距離にするとわずかでした。

藤田:今日は全然歩いてないんじゃない?

細野:あそこに見えるのが蓮根駅だよね。ダメだね夏は。GoProが悲鳴を上げるほどの暑さ。(持っていた動画撮影用カメラに「カメラの温度が高すぎます」という文字が表示されました)

村田:灼熱だったね。時空が歪んでるくらい、全然移動していなかった。

藤田:10キロくらい歩いた気がしたのに。集まってから3人の様子がぽーっとしておかしかったよね。

細野:でもいい運動になった。

アラフォーには懐かしい? なめ猫のカードもゲット。

細野:蓮根はどうでしたか?

村田:生活味のある、暮らしやすそうなまちだったな。

藤田:まち全体がミニマムな感じ。

細野:ミニマムに見えたのは、あまり歩いていないから……? 静かだし住みやすそう。涼しいときに来たら、また見どころが変わりそうだね。

村田:商店街もいい感じだったもんね。いい出会いもいろいろあったな。お店の方も、園芸家のお父さんも優しくて。

藤田:夜と昼とで、また雰囲気がかわりそうだね。

村田:夜に飲むのが楽しそうな店がいろいろあったな。レトロで味のある建物がいろいろあったね。それも楽しめました。夜来てみたいまち。

本日の一コマ漫画

イラスト/藤田 泰実(落ちもん写真収集家)

心に残る蓮根の風景

村田のミカタ :「閉店したお花屋さんの店頭で、植物ギッシリなディスプレイ」
藤田のミカタ:「コーヒーフロートを引き連れて果物に囲まれたパフェ女王」

著者プロフィール

SABOTENS(さぼてんず)

2016年結成。「落ちもん写真収集家」の藤田 泰実(よっちゃん)と、「路上園芸学会」の村田 あやこ(あやちゃん)による路上観察ユニット。室外機やアロエ、選挙ポスターなど、組み合わせると路上あるあるな風景が作れる「家ンゲイはんこ」をはじめ、路上をテーマにしたグッズ制作や国内外での作品展を行う。

お知らせ  お散歩動画公開中!

SABOTENSちゃんねる」では、過去の「まちのミカタ」の取材中に撮影した動画を少しずつアップしています。ぜひお暇な時にでもご覧ください!

●取材/SABOTENS
●執筆/村田 あやこ
●編集・お散歩見守り役/細野 由季恵

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