パフスリーブのワンピースを中心とした服づくりを行う「bou.design(ボウデザイン)」は、「好きを見つめる。その好きが、ワタシの軸になる。」というコンセプトを掲げる洋服ブランド。
その服には、大人の「ときめき」や「甘さ」だけではない、凛とした佇まいと引き算された美しさが共存しています。自分の好きと向き合うことで、自分らしさや生きる軸を育んできたというブランド主宰のbouさんに、服づくりへの想いを伺いました。
社会との接点の中で見つけた、「自分の好き」


小さい頃から、手芸やものづくりが好きでした。建築を学び、リノベーション業界で働いていた時期も、ネイリストとして働いていた時期も、常に「何かをつくること」に惹かれていました。でもどれも、「突き抜ける」ところまではいけなかった。心の奥底に、「私には軸がない」という思いがずっとあったんです。
そんななかで、娘の手術や息子の目の病気が重なり、はじめて「心配」や「恐れ」を強く感じた時期がありました。日々不安でいっぱいだった私を支えてくれたのが、服をつくる時間でした。
デザインを考えて、縫って、「この服を着てどこへ行こう?」と想像する。
その時間が、少しずつ私を前に進ませてくれました。そして思ったんです。私を支えてくれた”ものづくり”で、私自身の軸になるようなブランドをつくりたい、と。
だからこそ、ブランド名の「bou(ボウ)」には、”自分を見つめる”という意味を込めました。名前を自分自身の代名詞のようにすることで、「好き」や「選ぶこと」に責任を持つ。
そんな覚悟を忘れないようにしています。

SNSなどで私がよく書いている「好きを見つめる。その好きが、ワタシの軸になる。」という言葉は、まさに私の考えそのもの。
好きが分かると、それが生きる軸になる。軸があると、人は強くなれる。私はそう信じています。
「甘さ」に頼らない、引き算のある服
布や柄を選ぶときは、自分がときめくかどうかを大切にしています。

でも、それだけじゃなくて、そのときめきを一度集めてから「引き算」する作業をしています。そうすることで、甘すぎない、でも愛らしい、bou.designらしい服になるんです。
特に思い出深いのが、キャミドレスをつくった時。ときめきを詰め込んで、そこからそぎ落としていく。そのプロセスで生まれたキャミドレスは、bou.designのパフスリーブとも相性がよく、今では定番商品となっています。

bou.designの服を手に取ってくださる方の多くが、「ときめいた」「こういう服が着たかった」と言ってくださいます。年齢や体型に関係なく、着る人の”好き”を引き出す服。そんな存在になれたらと、日々思いながら制作しています。
自分の好きな世界を信じて形にすることで、誰かの心にもそっと寄り添えたらうれしいです。
今後は、自分のアトリエを持つことが目標です。制作にもっと集中できて、bou.designの世界を感じてもらえるような、そんな場所をつくっていけたらと思っています。 誰かの「好き」と「好き」がつながるような空間を目指して、これからも活動を続けていきます。

9月27日(土)開催予定:キャミドレスとかごの暮らし展
共通の建築家の友人を通じて知り合った二人が、かねてより話していた「いつか一緒にイベントを」という計画をついに実現。ご自身でリノベーション設計を手がけた店舗にて、小規模なイベントを開催予定です。
詳細はインスタグラムをチェック!
日程:9月27日(土)
会場:東京都目黒区東山1-28-11
詳細:https://www.instagram.com/yuki_architects_hq
bou.designの世界観を感じられるイベントです。ぜひお気軽にお立ち寄りください。
bou.design 「私の”好き”を見つめる」——軸を育てる洋服 何気ない”好き”にもう一度向き合った時、初めて、自分を信じたいと思えました。このブランドは、自分の「好き」が軸になるような、心にそっと寄り添う洋服を目指しています。甘さの中に引き算の美しさを。体型を気にせず、自分らしくいられる心地よさを。そして、永く愛せる一枚を。「私らしさ」が見えなくなったときにこそ、もう一度、纏いたくなる服でありたい。 |