「tsumikinomura(つみきのむら)」は、“今しかない瞬間”を愛の形として残す記念日ぬいぐるみの専門店。2014年の活動開始以来、代表のわだあかりさんが大切にしているのは、特別な日だけでなく、何気ない毎日こそがかけがえのないものだということ。怒ってしまった夜も、泣き笑いの一日も、それはきっと誰よりも一生懸命だった証。手に取る方それぞれの時間や気持ちに想いを巡らせ、作品や届け方の細部にまで心を配っています

何気ない日を、記念日にする

活動初期は「tsumikipoche(つみきのぽっしゅ)」というブランド名で制作制作していました。

制作しはじめた当時、私は「何でもない普通の日を記念日にする」というイメージで制作していました。普段でも使えるものを、日々の中で少し特別に感じてもらえたらという感覚で。何気ない日々こそが本当はかけがえのないもの。それは当時から、そして昨今のニュースなどを見ても強く感じています。

実際には、お客さまが記念写真の撮影や結婚式のウェルカムドール、節目のお祝い、お守りのような存在として迎えてくださることがとても多くあります。「自分の作るものは、思っていた以上に“記念日”に近い存在なんだな」と感じるようにもなりました。

作品には、笑顔などのはっきりした表情は、あえてつけないことを徹底しています。

それは、手に取るお客さまが、今どんな気持ちでいるのか、私には分からないから。悲しいときかもしれないし、とても嬉しいときかもしれない。だからこそ、こちら側で感情を決めてしまわず、どんなときでも寄り添える存在であってほしい。そういう想いがあります。

ひとりひとりへ、届けたいもの

11年間も活動を続けることができたのは、お客さまの存在です。

イベント出店時の様子

以前よりイベント出展などの機会も減り直接お会いする機会が減って寂しく感じることもありますが、レビューをいただけることは本当に嬉しいです。そのひとつがあるだけで、「よし、また頑張ろう」「あと一年頑張ろう」と思えるくらい大きな原動力になっています。

どんな商品やサービスも、向こう側には必ず「人」がいます。作品の背景が少し分かるだけで、受け取る側の思い出になることってあると思うんです。

そのため、「つみき通信」という小さなお手紙を同封しています。また最近は名刺をやめて、オリジナルの小さなショップカードを作るようになりました。1枚の画用紙に色を塗って作るので、絶対に同じものはできません。「あなたひとりに向けて送っています」ということを、形として伝えたかったんです。

一時期はすべてデジタルにしていたこともありました。ただそれだと、「何も残らないな」と感じるようになったんです。もちろん手紙も、いつかは捨てるものかもしれません。「今すぐじゃなくていい」「あとで読もう」。手元に“ある”ということが、意外と心に残るなというのは紙ならではだと思っています。

つながりを大切にし続けるために

提供している月額制サービス「わぐまファンクラブ」は、1、2ヶ月目には「わぐま新聞」の葉書が、3ヶ月に1回ぬいぐるみがポストに届くという過去に購入してくださった方に向けたものです。

これまでに、ぬいぐるみを集めてくださるお客さまも多くいらしたなかで、お子さまの成長とともに、どうしても関係が薄くなってしまうことがありました。

一度つながった関係が、完全に途切れるわけでもなく、負担にもならない距離感で、昔からのお客さまと、またつながるきっかけになれば嬉しいと考えています。

はじめはひとりでスタートしたこの活動。現在は、自分ひとりではできないことは人の力を借り、より良いものを一緒に作っていくようになってきています。私たちから見るとたくさん発送している中のひとつかもしれませんし、お客さまにとっても数ある買い物の中のひとつかもしれない。

それでも、1対1のやりとりの大切さを忘れずにいるということ。少しでも伝わればいいなと思っています。

届け方を変えても、変わらない想い

tsumikinomuraを本格的に始める前の私には、子育てを通して頑張れば頑張るほど苦しくなり、毎晩のように自分を責め、泣いていた時期があります。そんななか、私が作ったくまさんが「大丈夫だよ」と言ってくれた気がしました。

大変だったけど、あの頃の自分がいたからこそ今の自分があるんです。だから、今の私から当時の私へ、徹底的に悩んで、悩み抜いて、自分のできる限りの努力をしてほしい、と思います。苦しんでいい。泣きながらご飯を食べる日があってもいい。悩むなら、徹底的に悩み抜けと。

長く制作を続けてきたからこそ、「やりたいことは、もう全部やれたな」という感覚があります。だからこれからはいまある形だけにとらわれず、いろいろなものを届けていける仕事をしていきたいと考えています。

もともとブランド名も違いましたが、「tsumikinomura」に変えた理由も、アパレルだけ、ベビー・キッズだけに限らず、いろんなものを作れる“村”を作りたいと思ったからでした。

恐れずに、少しずつ新しいことにも挑戦しながら、お客さまにとって喜びや実りのあるものを届けていけたらいいなと思っています。時代に合わせて、変わっていくことも大切にしていきたいです。

 tsumikinomura(つみきのむら)代表 / わだあかり
写真には残らない“想い”を、 ぬいぐるみと刺繍で、やさしく縫いとめる。 「怒ってしまった夜」も、「泣き笑いの一日」も。 それはきっと、誰よりも一生懸命だった証です。 tsumikinomura は、 “今しかない瞬間”を愛の形として残す 記念日ぬいぐるみの専門店です。
☑ Instagram
@tsumikinomura
☑ WEB(SHOP)
https://www.tsumikinomura.com/
※月に一度、webshopをオープンしています。サブスク会員さま募集中