愛しのものたち

ひとの手で、丁寧に、ひとつずつつくられていくものたち。工場で大量に製造されたモノにはない独特のオーラやぬくもりが、私たちの暮らしに彩りや安らぎを与えてくれます。
エントリエでは、こだわりをもった手仕事作家さんに注目。ものづくりや作品への想いをお聴きします。

スラッシュキルト作家 / NAKED

素材から一点もののスラッシュキルト

「スラッシュキルト」とは、手芸の技法のひとつ。

何枚かに重ねた布にミシンで等間隔のステッチをいれ、
下の生地を残しつつステッチ間をカットします。

これを洗濯をしたり、たわしでこするったりすることで起毛し、
新たな風合いを生み出すことができます。

スラッシュキルトブランドのNAKEDでは
細かいハギレを組み合わせて加工することによりこの技法を応用し、
一度しかできない新たな素材をつくっています。

それぞれの個性の美しさを尊重する

NAKEDという「裸」を意味する英単語を使った作家名のコンセプトは2つあります。

1つは「むき出し」という捉え方で、
多くの場合は隠すべき布の切りっぱなしの断面を活かす技法であること。

布にはそれぞれ種類があります。
例えば、同じように見えるデニムであったとしても、
織りの密度や厚みなど細かい差によって断面や起毛の仕方が全く異なります。

これはカットしてみないとわからない布の個性です。

もう1つは「ありのまま」という捉え方です。

人間も一人一人が表からだけではわからない個性を持っていて、
大勢のなかで調和していても、それぞれが重要なアクセントであり、
大切な存在だと信じて作品をつくっています。

装飾品としての作品

NAKEDではつくったキルトで、
バッグやポーチ、クッションカバーやラグなど
様々なアイテムを仕立てています。

アートを装飾品や日用品に落とし込むことで、
多くの方の目に触れ、
手にとっていただく機会が増えると感じています。

つくり手の思いを感じていただくことも、
ただ見た目の直感だけで気に入っていただくことも自由です。

どんな形であっても作品と出会い、
手にとってくださる方に少しでも喜んでいただければ幸いです。

●スラッシュキルト作家 / NAKED

【Instagram】http://instagram.com/naked_quilt