colpo cotto(コルポ コット)は、”一目見た瞬間に「あっ!可愛い!」と思えるもの”をコンセプトに革小物を手掛けるクラフトブランド。もともと命だった革への敬意を持ちながら、長く愛用できるアイテムを作り続けています。北海道苫小牧市を拠点に、制作と教室を運営する傍ら、全国のイベントやオンラインショップでも展開中。

革小物から思い出を楽しむ

もともとは生きていた動物の皮膚である革。人間と同じように、彼らも暮らしのなかで傷を負ったり、虫に刺されたりしてきました。自然と革の表面にできた天然傷をナチュラルマークと呼びますが、私はこういった素材も大切に使用しているんです。

「君たちはいずれ”革”になるから、ケガをしないでね」というわけにはいかない。そして、ナチュラルマークに同じものは一つもありません。傷があるからこそ、世界にひとつだけの革製品が生まれるのです。

革製品は使えば使うほど艶が増し、色に深みが生まれ、そのものから時の流れを感じられます。私がメインで使用しているのは、植物のタンニンで鞣(なめ)される、植物タンニン鞣しの革。色落ちしやすさや傷がつきやすさも含めて、楽しんでいただければ嬉しく思います。

経年変化の状態。before(上)、after(下)

旅行で使った鞄、日常の鞄、お出掛けの鞄。思い出の中にcolpo cottoの革製品が、そっと寄り添えていたら嬉しいです。

形になるまで問い続ける

形をデザインする際は、基本的に「自分の使いたいもの」をテーマに制作しています。コンセプトにある「一目見た瞬間に可愛いと思える」というのは、まさに私自身のことなんです。

ただ、その「一瞬で可愛い」と感じられるまでには、何度も手を加えていきます。頭の中にあるものを形に落とし込んでも、使いづらかったり、当初のイメージとは全く違うものになってしまうことも。「これでいいかな?」と迷った時は、「可愛いと思うのかな?」と自問自答するようにしています。そういった判断軸があることで、良し悪しのジャッジがスムーズにできるんです。「ここまでやったのに」という思いも手放せます。

そうして完成するものもあれば、どうにもならずにボツになるものも。それでも、後々改めて見た時に「やっぱりこれ可愛いな」と、自分の判断が間違っていなかったと感じることができます。

どんな人でも楽しめる、レザークラフト

現在はレザークラフトをしたい方への教室も運営中です。活動初期から資材や道具を販売していましたが、「やってみたいけどなかなか踏み出せない」という声に応えて、教室を開くことにしました。

工業用ミシンを採用したのは、私自身が普段から使い慣れているため。また、市内に手縫いのレザー教室をされている方がいたので、お客さまの選択肢を広げられればと考えました。実際に始めてみると、趣味として自宅で作りたい方やレザークラフトの道具を持っている方もいて、手縫いの希望がある場合はその方法でもお教えしています。レザークラフトの面白さや、ミシンを踏む楽しさを感じていただければ幸いです。

今年は道外のハンドメイドイベントにも出展し、より多くの方にcolpo cottoの製品を見ていただきたいと考えています。製品のラインナップを増やしながら、オンラインショップもさらに充実させていく予定です。

colpo cotto
Instagram