

SABOTENS まちのミカタ、今回は浅草にやってまいりました。浅草寺や仲見世通り、花やしきなど、日本らしい文化や風景を体験できるエリアとして、海外からの観光客にも人気のまちです。いつも通り嗅覚に従って歩いてみると、想像もしなかった出会いと発見の連続でした!
駅前で巨大招き猫が待ち受ける!

村田:今日は浅草に来てます。
細野:向こうにスカイツリーとアサヒビールが見える!
藤田:わ、アサヒビールの社屋は、上が泡になってるんだね。
村田:ほんとだ!しらなかった!
藤田:こだわって作られたんだろうね。
村田:川の匂いがする。
藤田:隅田川が広がってるね。あ、川沿いに気になるフォトスポットがある。
村田:行ってみよう!

浅草駅からすぐの吾妻橋にあったのが、大きな招き猫の形をしたオブジェ。「そらちゃん」という名前で、GTS観光プロジェクト(東京藝術大学(G)、台東区(T)、墨田区(S)の頭文字からなる三者共催の地域連携プロジェクト)によって設置されたものだそう。目の部分にはガラスが埋め込まれていて、思わず顔はめパネルのように覗き込んでみました。

藤田:これ、すごいよ!目がおかしくなる。
村田:魚眼レンズみたいに見えるんだね!ドアスコープ越しに外を見てるみたい。
細野:そういえば、今日は行ってみたい神社があるんだよね。
村田:そう!今戸神社。境内に招き猫がたくさんいるみたい。駅前で早速、巨大な招き猫が出迎えてくれた!

藤田:見て、鶴が落ちてる!
村田:チラシで鶴を折ってる!最高。しかも、隙間ではみ出す緑とのコラボだ。

細野:あ、置いてかれた缶もアサヒだ。
村田:ほんとだ!缶越しにアサヒビールの社屋が見える。
もぐらたたき気分を味わえるオブジェ

駅のすぐそばに広々した隅田川が広がっています。川沿いをブラブラと歩いてみることにしました。
藤田:せっかくだから隅田川を見に行こうか。
村田:川沿いを歩いてみよう。
藤田:毎度だけど、今回も晴れたね。
村田:直前まで雨予報だったよね。良かった良かった。
しばらく歩いていたら、再び気になる物体を発見したSABOTENS。

藤田:見て、こっちにも謎のオブジェ!
村田:穴が空いてる。穴から顔を出せるのかな。
藤田:やってみない?
村田:やってみよう。

村田:うわ、上が草っぱらだ。
藤田:山に埋められて生首が生えてるみたい(笑)
村田:あ、向こうの穴からはゆきえちゃん!

村田:もぐらたたきみたい(笑)
細野:すごい画だ。
藤田:虫が来たらどうしよう。
村田:確かに。アリンコとかと同じ高さに顔がある。
藤田:外から見るとどうなってるんだろう(笑)
村田:楽しい。

隅田川の上に、恋人たちの聖地
もぐらたたき気分を味わった後、再び川沿いを歩いていると、何やら気になるものを発見。

藤田:見て、川沿いの柵にしっかりした南京錠が取り付けられてる。
村田:ほんとだ、なんだろう。
藤田:あ、これ「愛の南京錠」だ!2019年からついてるみたいだよ。
村田:縁結びってこと?二人の名前も書かれてるね。
しばらく歩いていくと、隅田川を渡れる大きな橋がありました。

村田:すみだリバーウォークっていう場所なんだ!リバーの上をウォークするんだね。
藤田:歩いてみよう。

村田:あ、「恋人の聖地」が現れた!
藤田:ああ、さっきの南京錠もこれがあったからなのか!ありとあらゆる鍵がついてるね。なんでもいいんだ。

村田:メッセージも色々。
藤田:ハートもあれば、「I love you」も。
村田:「梅」と一言だけ書かれたやつもあるね(笑)

藤田:見て、堂々と写真を載せて恋人を募集してる人もいるよ。
村田:QRコードまで載せてる!
細野:「Scan me」って言ってるよ。
藤田:アクセスしてみようか。
細野:大丈夫なやつかな……怪しいサイトとか……
村田:フォームの入力を促している。「この鍵をどこで見つけましたか」って。
細野:もしかして、何かのプロジェクトなのかな。わざわざ作って、いろいろなところにかけてるのかも。
藤田:この人と仲良くなれそうな気がする。
村田:私も、見た人を謎に包む鍵を作ってみたいな。そしてこの人の隣に鍵をつけよう。
向こうから小さな馬がやってきた!

すぐそばを電車がゴトゴトと走り抜ける、すみだリバーウォーク。迫力を身近に感じながら見入っていたところ、なんと向こうの方から一匹の小さな馬が歩いてきました。

藤田:わー、小さい馬が歩いてきた!
村田:かわいい!なんでここに!?ちっちゃいねえ。
藤田:えらいね。こんにちは〜
飼い主さん:こんにちは〜
藤田:どうして馬を連れているんですか?
飼い主さん:飼ってるんです。
藤田:ええー!そうなんですね!
飼い主さんのご厚意で、記念撮影させていただきました。

村田:なんていう名前なんですか?
飼い主さん:「ファラお」っていいます。
藤田:ファラおちゃん!
飼い主さん:ファラベラっていう小さい種類の馬で、男の子だから「ファラお」にしました!
細野:お散歩するんですね。
村田:この時間によくお散歩してるんですか?
飼い主さん:そうですね。今みたいな午前中の時間帯が多いですね。
まさか浅草で小さな馬に出会えるとは!ファラおちゃん、飼い主さん、ありがとうございました!

藤田:かわいかったなあ。
村田:浅草を馬が歩いてるなんて。
細野:素晴らしい出会いだったね。
藤田:こんなこと初めてだね。
細野:しばらく頭がバグって処理できなかったよ(笑)
村田:「浅草で、馬!?」っていう。
細野:いい出会いだったなあ。一気に浅草に住みたくなった。
村田:ファラおちゃんが住めるまちだもんね。
藤田:浅草、おもしろい!
住みたいまちが増えていく
すみだリバーウォークを超えると、墨田区になります。隅田公園沿いに、桜が植えられた気持ちの良い道が続きます。

藤田:あー気持ちのいい気候。
村田:いい日だねえ。

藤田:うわ、階段の跡だ!
村田:わーほんとだ!見て、こっちもすごいよ。

村田:「あう〜」?あ、「あぶない」ってことか!
藤田:生首みたいに見える……
村田:さっきの、もぐらたたきの私たち状態。

村田:川の向こうに見える風景もいいね。
藤田:古くて味のあるビル、デザインがかわいいビルが色々あるね。
細野:住むならどれがいい?
村田:うわー、どうしよう。迷うな。窓枠がアーチになったかわいいビルが気になる。あそこに住んだら川を見渡せて気持ちよさそう。お花見もできて。
藤田:花火も見れるし。
細野:そうだ、いいねえ。
村田:お散歩したいなと思ったら歩ける場所もいっぱいあって。
細野:こっちの方、あまり来たことなかった。
藤田:浅草だから人が多いかなと思ってたら、静かでいいね。
村田:いいねえ、この辺。いろんなまちに来るたびに、住みたいまちが増えていく。
藤田:ほんとほんと。
30年能面を作り続ける西田さん
隅田川の上にかかる言問橋をわたって、再び浅草方面へ。今戸神社を目指して歩いていると、窓越しにズラリと能面が並ぶ建物を発見しました。思わず吸い寄せられるSABOTENS。

細野:わ、お面が並んでる!
村田:作ったのかなあ。
藤田:「趣味の能面づくり 興味のある方お気軽にお入り下さい」って。
村田:入ってみようか!
全員:お邪魔します!
中に入ったところ、壁一面に並ぶ能面に圧倒されました。


藤田:うわー!最高に素晴らしい!
村田:ひょうきんな顔をしていたり悲哀があったり、表情がそれぞれ違って楽しいね。
能面の作り手は、家主である西田さんです。

藤田:これ全部作られてるんですか?
西田さん:はい、ぜーんぶ手作りです。
全員:すごーい!
村田:お面を作り始めてどれくらいなんですか?
西田さん:30年くらい前からかなあ。
村田:お仕事もものづくり関係だったんですか?
西田さん:全然。普通の仕事。最初は商売で、それから勤めに出て。
村田:そうなんですね!お面を作り始めたきっかけは何だったんですか?
西田さん::会社の行き帰りに能面を教えているところがあって。
村田:そこに習いにいって?
西田さん::そう。
藤田:生徒さんの方だったんですね!てっきり先生かと思いました。

西田さん:仕事というよりは遊びだから。
村田:これだけ作れたら楽しいでしょうね。
藤田:素晴らしいライフワーク。もはや趣味の域を超えてますね。
細野:海外の方とか喜びませんか?
西田さん:そう。ここよく通るから
村田:私たちのように目を留めて入って来られる方、多そうですね。

村田:資料を見て作るんですか?
西田さん:こういうふうに、型紙があるんですよ。
村田:へー、お面を作るための本があるんですね。作っているときはどういう瞬間が楽しいですか?
西田さん:やっぱり完成したとき。
藤田:これだけクオリティ高かったら、こだわりが詰まってそうですね。
村田:飾っている中で、特にお気に入りはありますか?
西田さん:これかな。

西田さん:山姥っていうんだけど。これは色々工夫して、いろんなことをしたから。
細野:歯茎の再現がすごい。
村田:歯茎がちょっと盛り上がっていて。目が金色。一度見たら忘れられない表情だ。

お店の一角では、紐のついた小さなサイズの作品も販売されていました。すっかり心を射抜かれてしまったSABOTENS。どれを買おうか真剣に悩み、それぞれグッと来た表情のものを購入しました。
村田:ありがとうございました!
藤田:ご活躍、応援しています!

藤田:いやー、素晴らしかったね。
村田:お互い身につけて運気バク上がりさせよう。
細野:ふたりとも、選んだ顔が優しい表情だったね。
村田:自分を守ってくれそうな表情のものを選んでみたよ。

藤田:西田さん、神様みたいだったね。
村田:朗らかに快く対応いただいて。
細野:お話聞かせてくださってありがたかったね。
藤田:小さいお面も一個一個、愛をもってつくられてる感じがしたね。西田さんの中身がそのままお面に映し出された感じがする。私がお面を作ったら、もっと歪んでほくそ笑んだお面になってしまいそう……。
村田:お仕事帰りにたまたま能面教室を見つけて通い始めて、30年もの間作り続ける熱量が素晴らしいね。私もこの年で何かを始めて一生懸命続けたら、西田さんみたいに極められるのかなって勇気をもらえたな。
藤田:始めていこう、色々。
招き猫発祥の地・今戸神社
気になるオブジェに始まり、恋人たちの聖地に、小さな馬、そして能面。思いがけない出会いの連続に胸いっぱいになっていたら、目的地である今戸神社(台東区今戸1丁目5−22)に到着しました。

村田:広々した神社!猫好きの人が集まるのかなあ。
藤田:お邪魔しまーす。
村田:あ、絵馬が招き猫だ!木から猫も色々ぶら下がってる!猫だらけだね。
細野:かわいい!

お参りを済ませた後、今日の戦利品を前に、お散歩を振り返りました。
村田:いい出会いの連続でした。
藤田:楽しかった。いろんな出会いと、これまで知らなかった場所と。
村田:観光地でもあったけど暮らしている方もいて。みんながオープンな雰囲気だったね。
細野:みんな優しい江戸っ子たちだったね。
藤田:住みやすそうなまちだったな。
村田:浅草に住むなら、どういう家に住みたい?
藤田:古いマンションも面白そうだね。
村田:隅田川を見渡せるマンション、よかったよねえ。
藤田:川を見下ろしたり花火を見たり。
細野:最高だね。
村田:時々、散歩している馬にも出会えて。
藤田:ほんと!なかなか出会えないものばかりだったね。
細野:今日はこれまでの散歩の中でも最高の撮れ高だった!
村田:凝縮してたね。楽しかった!
細野:いいお散歩でした。

本日の一コマ漫画

こころに残る浅草の風景

