たじぃーこと、北島一広を一言で表すと、“過ぎ”が付くほどのこだわり人間。とにかく自分が興味あることへののめり込み具合が半端ありません。そのこだわりぶりは、仕事でもいかんなく発揮され、ときにはお客様から「北島さん、そんなところ、誰も見ていないですよ」と飽きられるほど。ブログでは北島ならではの目線を通して、素材、建具、家具など建築のディテールにまつわる話を事例を交えて紹介していきます。
#14「良いものにこだわりたいシリーズ②オーダーキッチン」
コストを抑えながら、こだわりのあるところはしっかり良いものを使いたい。
そんなお客様の要望に応えて「こだわりたいシリーズ」をお届けします。
今回は
・オープンキッチンにしたい
・ステンレスキッチンにはしたくない
・アンティーク家具と雰囲気を合わせたい
そんな要望に応え「柿渋のオーダーキッチン」をご提案しました。
こちらのオーダーキッチンは天然木でつくられていて、塗料ではなく柿渋が塗られています。
渋柿で塗られた例としては、古民家がイメージしやすいかもしれません。
古民家にはよく、大きな黒っぽい柱があります。
あの柱にはおそらく、渋柿が塗られています。
今回のお客さまに渋柿で仕上げたキッチンをご提案したのは
「アンティーク家具に合う、手作り感のあるキッチンにしたい」
というご要望があったからです。
キッチンは鏡面で、テカテカした建材が使用されることが多くあります。
こうした素材はお掃除しやすいんですね。
ただ、こちらのお宅のインテリアはアンティークの雰囲気を持つ家具が多く、エレガントな雰囲気でした。
さらにオープンキッチンということで、モダンテイストな空間に通常のステンレスキッチンでは、テカテカとした存在感が出てしまいます。
そこで上質な空間になじませるために、渋柿の素材感を生かしたオーダーキッチンのご提案をしました。
アンティーク家具は長い年月を経ていくことで、持ち味が出てきますよね。
柿渋仕上げのキッチンも、つくったばかりは傷もなく新品の風合いですが、何十年も経過すると色が落ち着いて素材の角が取れ、味が出てきます。
使い込めば込むほど、味が出てくる素材なんですね。
通常のキッチンは150~160万くらいですが、こちらのオーダーキッチンは400万円ほど。
安くはありません。
なので、コストを抑える方法を考えて、調整していきます。
このケースではキッチンの表側、リビングから見えるところは扉や縦格子のデザインを入れていますが、内側のお客様から見えない部分はフラットにして価格をおさえています。
そこまで費用をかけずとも「古民家ふう」は再現できるのでは? と思う方もいるかもしれません。
木目をプリントした合板など、最近は工夫された建材もありますので「それふう」に見せることは可能です。
ただ「それふう」にはなりますが、本物にはなりません。
やはり本物の仕上げをしていかないと、本物の良さは出せません。
アンティーク家具には安っぽいものは合わない。
お客さまのこだわりを表現するときにはコストを抑える方法を模索しながら、本物を使う。
そんなお手伝いをさせていただきます。
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・北島 一宏 /kazuhiro kitajima/ たじぃー
設計営業
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インテリアコーディネーター・インテリアプランナー・2級建築士
ジェルコデザインリフォームコンテストマンション部門 全国最優秀賞受賞
好きな本:指輪物語
好きな映画:スターウォーズ 新たなる希望EP4
好きな場所:パークハイアット東京の41Fのエレベーター出たところ
趣味:トライアスロン、トレイルランニング、ロードバイク、ウルトラマラソン。大会前日にレースのことをイメージしながらツールやウエアを選んでいる時間が好きです。
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