ひとの手で、丁寧に、ひとつずつつくられていくものたち。工場で大量に製造されたモノにはない独特のオーラやぬくもりが、私たちの暮らしに彩りや安らぎを与えてくれます。
エントリエでは、こだわりをもった手仕事作家さんに注目。ものづくりや作品への想いをお聴きします。
グラフィックデザイナー / 矢嶋瑛美
絵画、デザイン……学びのなかで生まれた、デザイナーとしての原点
2019年に武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科を卒業し、現在は地元熊本でグラフィックデザイナーとして活動しています。予備校では油画科で絵画を学んだ経験を生かし、卒業制作では、生活感・人間味を感じられるものに強く惹かれていたことから、生活の中で使用・消費・鑑賞されるものたちに焦点を当てて生活の中の人の営みの痕跡を描いた画集『営むモノたち』を制作しました。
この卒業制作を通しデザインとアートの境界を感覚的掴みました。私なりの視点や趣味、武器を把握することは、現在のグラフィックデザインの仕事のなかにも生きています。デザインルールを守りながら、遊び心を忘れずに取り組めるようになった大切な作品となりました。
自然が持つ美しい構造をデザインに落とし込む
グラフィックデザインの仕事をする一方で、大学在学中からアクセサリー作品の制作もしています。
「yard」シリーズ
ツタの構造からインスピレーションを得て革紐を手作業で編み、制作した「yard」シリーズ。「yard」とは庭の意味で、庭にある小花や生き物、水滴をイメージした3種類を展開。
「s・tone」シリーズ
鉱物(stone)の色合い(tone)の美しさをテーマに、鉱物を砕いて調合したものをレジンで固めて制作した「s・tone」シリーズ。
もともとアクセサリー集めが趣味だった私が、こういったアクセサリーづくりをはじめたのは、武蔵野美術大学の芸術祭(学校祭)のフリーマーケットで雑貨を販売する店を出店することになったのがきっかけ。アクセサリーデザインの原点は絵画を学んでいた頃、植物や生物の構造に興味をもち、自然の美しいデザイン性を知ったこと。作品に取り込みたいと考えていたものが、形となった瞬間でした。
「市場が求めるもの」を試行しながら掴むために
アクセサリーづくりで一番楽しいのは世界観を演出すること。重要なのは、服を引き立てつつ主張もあるデザインにすること。一見、グラフィックデザインとはかけ離れて見えるアクセサリーづくりも、意識は日頃のグラフィックデザインにも活きてきます。今は、アクセサリーに関しては私が「欲しい!」と思うものを制作していますが、ハンドメイドサイトやイベント参加を通し、試行錯誤しながら「どういったアクセサリーであれば売れるのか」を把握していきたいのです。
● グラフィックデザイナー / 矢嶋瑛美
【minne 】 https://minne.com/@cmyk0000
【BASE】 https://yard.base.shop
【エイミーズトークインタビュー記事】https://entrie.net/amy/amys019/
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