ひとの手で、丁寧に、ひとつずつつくられていくものたち。工場で大量に製造されたモノにはない独特のオーラやぬくもりが、私たちの暮らしに彩りや安らぎを与えてくれます。
エントリエでは、
こだわりをもった手仕事作家さんに注目。ものづくりや作品への想いをお訊きします。

《心に響いたできごとをボールペン絵日記に / さく路 – 愛しいものたち

動物・人物・風景……この世のすべてが描きたい対象

 

日々の隙間を使い、トラベラーズノートにボールペンで絵日記を描いています。
クラフト紙とボールペンの組み合わせが大好きで、手放せません。

「主にその日の出来事を」、「何も印象に残らなかった日はその時描きたいものを」、そして「描けない時は無理して描かない」。

絵日記を続けるコツは、この3点です。

休日には、オーダー作品をはじめ水彩画や布小物……、つくりたいものを心のままにつくっています。モチーフは植物が多いですが、動物・人物・風景など、この世のすべてが描きたい対象です。

買ったししゃもが美味しかったので描き、気に入ったのでポシェットにし、ポシェットを下げたネコの絵を描き、さらにメッセージカードとしてグッズ化……と展開していったこともありました。

活動の原動力は、自分の手で「この世に無いもの」をつくれること

作品やグッズでは、渡す誰かを意識して、相手が笑顔になれるといいなと思いながらつくると、魂がこもります。

見たひとの心を動かせるものをつくれたらいいな、未来の自分も、過去の自分がつくったもので救われるといいな、と思っています。

初めてお受けしたオーダーは、虹の橋を渡った2匹のワンちゃんでした。
「同じ時代を生きておらず、写真もあまり残っていないけれど、紙の上でなら2匹一緒の姿が見られるかしらと思って」とご相談いただきました。
その発想と心意気に胸をうたれ、そして自分がそれに応えられるのか悩みましたが、作品をとても喜んでいただけました。

自分の手で「この世に無いもの」をつくれること。
そしてそれを喜んでもらえること。

このふたつの達成感が、いまでも活動の原動力です。

描きながらモチーフの構造に気付いたり、スキルの上達を感じた時や誰かの目に触れて反応をいただけた時に制作活動を通して楽しさを覚えます。

「つくってよかったな~」と思いますし、「またつくりたい!」となります。

絵日記はなんといっても、自分が読み返して楽しいです。長く記録出来ていないと「この頃何やってたんだ~? でも大変だったことだけは分かるな!」と(笑)。

絵日記でいちばん大切なスキルは「継続」、創作活動で大切なのは「周りへの配慮と時間の使い方」だと思います。
感性やインスピレーションは積極的に磨くというより、どちらも日々生活していくうえで勝手に研磨されている気がします。
制作のためではなく、楽しく暮らすために興味のあることに飛び付いて、結果としてそれが制作に繋がっています。

制作した作品はTwitterかInstagramなどのSNSで主に発表していますが、たまに展示会も開催しています。

ボールペン絵日記の発信をきっかけに、色んな方と交流ができ、色んなものに触れることができました。今後も、絵日記はずっと続けたいです。

コロナ禍の波に揉まれ、今のところ日付が確定しているイベントがありませんが、世の中が落ち着いたら、絵日記個展を開きたいです。
その際はSNSなどで告知させていただきますので、ご縁がございましたら是非おいでください。

さく路

【WEBサイト】http://saku.under.jp/
【Twitter】https://twitter.com/39saxan
【Instagram】https://Instagram.com/skrartagram

 

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