ひとの手で、丁寧に、ひとつずつつくられていくものたち。工場で大量に製造されたモノにはない独特のオーラやぬくもりが、私たちの暮らしに彩りや安らぎを与えてくれます。
エントリエでは、こだわりをもった手仕事作家さんに注目。ものづくりや作品への想いをお訊きします。

《ユニークなモチーフをワンポイント刺繍に / OAC – 愛しいものたち》

日常使いできる、ちょっぴりマニアックなグッズ

▷「ニワトリが先か卵が先か？」ニワトリと卵のワンポイント刺繍が施されたTシャツ

「この世に溢れる不思議で面白い生き物、物質、概念。そんなちょっぴりマニアックなモチーフを、もっと日常でおしゃれに、シンプルに身につけられる世界に」というテーマで、ワンポイント刺繡のTシャツやキャップなどを制作しています。

幼い頃から、恐竜や深海魚など、不思議な生き物や自然にまつわる概念に惹かれて育ち、大人になってからは、そうしたモチーフを日常の中でさりげなく、おしゃれに身につけたいと思うようになりました。

▷深海性のタコ「オオクラゲダコ」

しかし、そうしたモチーフのグッズを身の回りで探してみたときに、例えば動物園や博物館などのお土産屋に置いてあるTシャツを手に取ると、デザインの主張が強かったり、子ども向けにつくられていたりと、大人がおしゃれにシンプルに身につけられるものが少ないと感じていました。

そこで、同じ想いを抱いている人が他にもいるのではないかと考え、“日常でおしゃれに、シンプルに身につけられる”、ちょっぴりマニアックなモチーフのグッズをつくり、お届けする活動を始めました。

2019年末より活動を始め、主にウェブサイトで販売しています。

▷アマビエの刺繍キャップ

▷北極海に生息する「イッカク」

キャラクター性の強いモチーフをシンプルに身につけられるよう、そしてプリントやインクのように劣化せず、大切に長く楽しんでいただけるよう、「ワンポイント刺繍」にこだわっています。

まず刺繍モチーフをタブレットでデザインしたあと、Tシャツなどのボディへ刺繍を施しています。

モチーフを決めてからグッズが完成するまで、大体1か月程度かかります。ワンポイント刺繍では細かい部分まで表現できないため、モチーフによっては何度も試作して出来栄えを確認するなど、時間がかかってしまうこともありますね。

▷グッズごとに刺繍モチーフをオリジナルでデザイン

イメージどおりにグッズが完成した瞬間は、ワクワクします。そのあと、グッズを購入いただいた方の着用写真や感想を拝見すると、つくってよかったと素直に嬉しくなりますし、もっと良いものをつくるぞ！　という想いが強くなります。

制作活動を通して交友関係が広がったり、お知り合いになった方から「こういうグッズをつくれないか」とご相談いただいたりすることが増えて、嬉しい限りです。

現在はワンポイント刺繍の衣料品にこだわっていますが、“ちょっぴりマニアックなモチーフを、おしゃれにシンプルに”というコンセプトはそのままに、もっと色々なかたちで制作や活動を展開していきたいです。

ニッチなモチーフをワンポイント刺繍に / OAC

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