#160「キャンドル」
あの人とお気に入りの店へ
ヘミングウェイが愛したモヒート
色とりどりの甘い言葉
喧騒のなかのポールダンス
あの人のチェックのマフラー
カシミアがよく似合う横顔
秋の風に乗ってやってきた痛み
足元の木枯らしが連れ去った
あの人の作るカルボナーラ
重いフライパンとニンニクの香り
ベーコンの油から出る真実
クリームソースに溶ける憂鬱
あの人はろうそくの火を見つめていた
秘密は謎のまま
世界中の哀しみを飲み込んで
どこか遠くへ行ってしまった
mayamoon暮らしのエッセンス
「キャンドル」
寒くなってきて夕方には暗くなる季節。
部屋の明かりをつけたままキャンドルを炊いて食事をします。
普通の食卓が少し特別な雰囲気になります。
しばらく揺れる火を見つめるのが好きです。