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鈴木 栄弥が訪ねる『まちのエントリアンたち』
Amy’s talk ♯7 舩木翔平さん

エイミーことエントリエ編集長の鈴木 栄弥が見つけた気になる人を訪ねて、自分らしい暮らし方や生き方のヒントをいただいてしまおうというこのシリーズ。第6回目のゲストは、八王子で農業に関わりながら「やりたい仕事ができる環境づくり」に目を向ける、舩木 翔平さんです。

まちの活性化に向けた第一歩
「農業を仕事に」

舩木 翔平さん。八王子で若手農家を集め 2013年の春に株式会社FIO(フィオ)を立ち上げ、八王子野菜を広める活動を行う。新たに独自ブランド「東京いちじく」を立ち上げ、新たな東京土産にすべく奔走中。農の仕事に生きながら経営者やブランドづくりの目を持ち、地域活性化を目指している。

 

農業のお仕事をしようと思ったのはなぜですか?

船木さん:大学では林業の経営などを勉強していました。実家が工務店だったので、卒業後は建築関係の会社に就職を考えていました。でも説明を聞いているうちに自分の考えと合わないと感じるようになって。

じゃあ、根本的に何をやりたいか、もう1度考え直したときに浮かんだのは「まちの活性化」でした。「まちおこし」に関わりたいと思ったんですね。

とはいえ、具体的に何がやれるかハッキリしてなくて。そんなとき「農業」が思い浮かんだ。実は僕、農業高校を出ているのに農業自体を仕事にしたことがなかったんです。その興味もあって農業を仕事にすることをまちの活性化への第1ステップにしました。

まずは、どんなことをされたのでしょうか?

船木さん:2012年に畑を借りてスタートしたものの、野菜の生産だけでは売り上げをあげるのが難しい、ひとりではやりきれないと気づきました。そこで、八王子で若手農家を集め起業し、八王子野菜を広める活動をはじめました。

若手が農業関連の会社をおこしてるっていうのは当時は珍しかったし、いろいろなことに挑戦しましたよ。そこで、人を受け入れる農業体験なども行いました。

今は事業の分業化などもあって当時の会社は辞めて、別の企画をやったり販売方法を考えたりしてます。そのなかで、新しくいちじくのブランドを立ち上げることにしたんです。

 

「東京いちじく」最終目標は東京土産になること

船木さん:実は、今持っている畑はものすごく効率が悪いんです。道が狭くて軽トラがはいっていけないし、とにかく勝手が悪い。それに農業以外にも別の仕事もしているので、毎日畑を見にいったり手がかかったりする作物はちょっと厳しかった。そこでちょうど良かったのが果物なんです。

果物と野菜の違いは?

船木さん:果物は野菜に比べ、頻繁に畑を見にいかなくても良い。それに成長が早いから、その年か次の年には収穫できる。ただ年に1回しかとれないし、その年ダメだったら収入がなくなるので収益性が低い、あと傷みやすいから流通できないという側面もあります。だから果物を育てる農家さんが少ないという現状もあるんですが……。

いちじくをブランド化したのは何か理由があるんですか?

船木さん:東京でいちじく屋さんってあんまりないんですよ。今、いちじくは愛知県が生産量としては日本一なんですが「これが名産品です!」っていうものはなくて。以前関西方面を旅行したときに大阪はたこ焼き、京都は八つ橋ってお土産があるけど、東京土産って独自性があまりないし、イマイチだな~って思って。だったらいちじくを自分で東京ブランドにするのもおもしろいなって思ったんです。

東京でつくったいちじくなら、まさに東京土産ですよね。

船木さん:そう。だからブランドをスタートしてすぐにネット検索にも「東京いちじく」で引っかかるようにしたんです。そうしたらSNSで、会ったこともない人からメッセージがくるようになりました。僕よりもっと大規模にやっている農家さんから応援のコメントとか、生産のアドバイスとかももらえるようになって。いちじく王子って呼ばれる人と繋がったりして……。

いちじくを起点にして輪が広がっていますね。

船木さん:そうなんです。こうやって関係者やファンを増やしていけばひとつのコミュニティみたいなのが生まれていきますよね。そんな人たちを巻き込みながら、いちじくのおもしろいものができたらいいなあと。ブランドの最終目標はいちじくを東京土産にすることです。

 

不安に思うよりも
夢を「頭のなかでイメージ」すること

ブランドの立ち上げや東京いちじくを東京土産にするのもそうですが、夢を叶えていくために意識していることはあるのでしょうか?

船木さん:完成図のイメージをビジュアル化することから入ることが多いんです。たとえば東京いちじくも、それがお土産品になって東京駅でこんなふうに陳列されて売られているっていうのを想像する。

想像が細かい……!

船木さん:夢をそうやってリアルなものと錯覚させると妙な、変な自信が出てくるんですよね。想像すると、できると思える。自分に不安がなくなればどんどん進めてしまえるし、変な不安も取り除けると思うんです。正直「不安」はムダな時間だと思うんですよ。だからなくしたほうが良い。

確かに、不安に思っているなら動いたほうが早いときってありますよね。

船木さん:もしも、いきづまって不安を感じたなら、自分だったら旅行にいきます。自分のイメージにいちばん近いような畑とかお店とか知人のところとか。仕事終わったあとレンタカー借りていってみる。それで一泊して帰ってくる。そうすると頭のなかの良い思考回路が取り戻せて、仕事ができるんです。頭のモチベーションを保つ秘訣でもあると思ってます。

 

やりたい人が「やりたい!」と思える
環境、仕組み、場所を地域に

これからやりたいと思うこと、こうありたいと望むことはありますか?

船木さん:僕は農業以外にも仕事があって。障害者福祉とか農業体験のサポートや貸農園の運営でお客さんとの対応係をやったりしています。いろんなことは、必ず繋がって仕事ってができていくんですよね。自分の関連している得意な分野の中で仕事ができていくというか。

頭の中で浮かんだことは、やりたくてしょうがなくなってしまうんです。時間がないとか忙しいとかできない理由があるなら、他の人と組めば良いと思います。農業に限らず思ったことを何でも実行できるような環境ってあるんだよって伝えていきたい。やりたい人がやりたいと思える環境や仕組み、場所を地域につくっていけたら幸せですね。

学生時代とかずっと絵を描いていたという船木さん。東京いちじくの絵などイメージしたものは自らの手を動かし、ビジュアル化する。夢を具現化するための創造力がこめられているようです。

●編集 細野 由季恵

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