贈り手の気持ちを表現できる祝儀袋

出産を機に家での生活が増え、偶然手に取った趣味本が水引との出会いです。水引の持つ奥ゆかしさもまた熱中するきっかけとなり、“みめよい祝儀袋”という活動名で水引のついた祝儀袋やポチ袋の制作をはじめました。

祝儀袋と一言でいうと、みなさんはどのようなイメージをお持ちですか?

私には“かしこまった”、“固い”というイメージがありました。これまで祝儀袋の形式は誰に教わるものでもなく、ただ祝儀袋は存在していて、お祝いの際に渡す封筒だということ。ただそれだけ。

でも、お包みするときに祝儀袋のパッケージを見て、文字の形式や使用する漢字、そして水引の結びや色、一つ一つに意味があることを徐々に覚えていきました。あるときは、「この結びだと、失礼に当たるのではないか」そんな風に、祝儀袋に対して自由の利かない思いもたくさんしました。

今の時代に合った、水引の在り方とは何か? 受け取った方が、「この結びはどうなんだ?」……そんなことを思うのか?

考えていると、一つの答えが出てきました。大切なのは、贈り手の“喜んでもらいたい”。その気持ちがもっとも重要で、これ以外祝儀袋に求めることはないと。

伝統品である以上、守るべきものを守りつつ、新しい水引の文化を取り入れていくこと。現代の人に祝儀袋の在り方、水引の在り方を見せ、現代の人々に水引を受け入れてもらえる作品をつくっていくこと。そうして、これからの日本の未来に、つながってきた水引文化を継承する橋となる。それが私の役目だと思っています。

水引の世界を知るきっかけが「みめよい祝儀袋」となるために

「“カラー”の祝儀袋は思い切った作品です。祝儀袋というと、袱紗にすっぽり収まる平たいものをイメージしますが、そのイメージを払拭した作品だと思います。立体的なモチーフをつけ、自由に制作する。それが私のスタイルです(みめいよ祝儀袋)」

現在、祝儀袋がつかわれるシーンとしてはご結婚のお祝いが多いと思うので、花嫁様のネイルや、ブーケなどをチェックしています。私自身はネイルをしてないですが、色味やみなさんが好きな花なども知っておくべきだと思っているんです。

また、Instagramにてアンケートをよくとっています。独りよがりな作品ではなく、求められているモチーフ、色などをフォロワーさんと一緒に商品のラインナップを決めていきたいと思っているので、アンケートからインスピレーションを受けていることも多いです。

祝儀袋を制作していると、水引だけでなく、製紙工場や和紙のバイヤーさん、自分で台紙制作をしたりする中で印刷会社さんとのやり取りや、パソコンでのデータ作成に関しての知識など、知らない間に知識の幅が広がりました。

水引のご祝儀袋づくりは世の中のたくさんの人々に私自身の想いを乗せて世の中のたくさんの人々と幸せをつなぐツールだと思っています。

私がたまたま、水引を手に取り祝儀袋を制作し、たまたま私を見つけてくれた人たちのおかげで、今まで制作をし続けることができました。祝儀袋を通して、たくさんの人々が幸せな気持ちに包まれ、幸せがつながって行けたらいいなと強く思っています。

今後は挑戦したいこともたくさんあります。まだ経験したことのない対面販売。イラスト作家さんや和紙作家さん、さまざまなブランドさんの方とのコラボ。そしていつか初心者さんでも、手軽に水引を楽しめるレシピ本の出版や私の世界観を冊子に綴じ、よりさまざまな方が水引に触れる機会をつくっていくことをしていきたいです。

イベントのお知らせ

イベント名 : オンラインイベント「あきマルシェ」(主催:日本ヴォーグ社さま)
開催期間 : 2022年11月12日〜11月30日
入場 : 無料 
場所:https://nihonvogue-handmadespot.com/

②2022年内、「パンとエスプレッソと」様とコラボして、祝儀袋、ポチ袋の販売をさせていただきます。詳細はInstagramで発信いたします。

みめよい祝儀袋
Instagram