SABOTENSのお散歩、今回は神奈川・綱島です。綱島・日吉は今後人気エリアになることが予想され、エントリエの中でも大注目。2023年3月には東急新横浜線「新綱島駅」も開業して新横浜駅から電車で一駅となって、新幹線へのアクセスもぐっと便利になりました。
駅前にはスーパーや八百屋、飲食店が軒を連ね、駅から少し離れると広々した公園のある綱島は、住環境も良く、お買い物も便利でとても住みやすそう。
そして意外にも「ダンスで足腰が鍛えられるまち」でした。
脳みそがキャパオーバー
細野:駅前の賑わいがすごいね。おもしろい個人商店も多そう。
村田:何年か前に来たんだけど、その時より人が増えてる気がする。そういえば、こういう「まち」のお散歩って久しぶりだよね。
細野:自然豊かな場所もいいけど、人の多い場所もおもしろいよね。
村田:綱島は、「綱島温泉(※)」があったことでも知られるまちだよね。
細野:いまも残ってるの?
村田:確かもうなくなっちゃったはず。
細野:歴史ある場所なんだね。
綱島温泉(つなしまおんせん)は、神奈川県横浜市港北区綱島・樽町(旧:琵琶畑下)・大曽根にある温泉。戦前・戦後は、“東京の奥座敷”と呼ばれ大きな温泉街であったが、現在は完全に東京・横浜のベッドタウンと化し、3軒の日帰り入浴施設や温泉銭湯が残り、郊外住宅街に埋もれる形でその名残を止めている程度である。
綱島温泉-Wikipedia
藤田:見て。体が柔らかすぎる銅像があるよ。できる、これ?
村田:絶対できない。エスパー伊東がカバンの中に入った時みたいな格好。
細野:エスパー伊東……!
村田:お、室外機の下に第一“はみだせ緑”発見!
細野:こんないい立地だと、室外機を置く土地代も高いだろうな。
藤田:見て、ツタが3本垂れ下がってる。
村田:いいね。看板が「無」だ。いまは空いているお店なのかな。
にぎやかな駅前をしばらく歩いていくと、落書きだらけの壁を発見しました。
細野:うわ、落書きがすごい。
藤田:治安が悪そうだ。
細野:高尾の「へのへのもへじ」と違っておしゃれだなあ。
村田:綱島の「へのへのもへじ」集団、いないかなあ。
藤田:この奥で集会してたりして。
村田:怖いな。
細野:あ、星だ。
村田:ちゃんと養生して周りにスプレー掛けたんだね。マメな手仕事。
藤田:ちょっと悪魔的で怖いね。でも組織のボス、意外とあやちゃんみたいな温和な人だったりして。
藤田:壁の奥は駐輪場とお墓なんだ。植物がモリモリにしげってる。
村田:ビワが大きいね。
藤田:ツタがネックレスみたい。きれい。
村田:いいねえ。
細野:どうしてこうなってるんだろう。
村田:ツタって、吸盤がついてるよね。カニの……いや、カニじゃない、カエルの手みたいな吸盤。やばい。言葉が出てこない。
藤田:脳みそのフォルダがぐちゃぐちゃ。
村田:キャパオーバー。
藤田:「海鮮系」っていうフォルダに、ひとまとめにされていたんだろうね(笑)。
藤田:カエルみたいな吸盤って?
村田:見て、カエルの手みたいじゃない?これ。
藤田:そういうことか。
細野:ほんと、カエルみたい。
村田:あ、これ落ちもん?
藤田:ファースト落ちもんだ!ネックレスかな。
村田:落とし物のネックレスをツタに引っ掛けてあげようっていう、優しい人がいたのかな。ツタとすっかり同化しちゃってるけど。
綱島の社交場発見!
駅の周りを歩いていると、窓辺にきらびやかな衣装が飾られたお店を見つけました。
細野:ブティック峰。
村田:カラオケとダンスができるんだ!
村田:今日は土曜だから、カラオケの日だ。
細野:営業中みたい。気になる。
ブティック峰さん:こんにちは!
全員:こんにちは。
村田:いま綱島をお散歩中で、気になって見させていただいていました。
ブティック峰さん:どうぞどうぞ、中も見て行って。
全員:ありがとうございます!
村田:階段いっぱいに色とりどりの衣装!こんなの着たことない。
藤田:すごーい!いつかみんなで、こういう衣装を着てカラオケしてみたいね。
藤田:おじゃましまーす。
村田:中はこんなに広いんですね。シャンデリアもあってゴージャス!
ブティック峰さん:そうなの。カラオケとダンスと、両方できるんです。今日はミニパーティーがあるの。
村田:続々とお客さまが集まっていますね。
お客さま:これから歌手が来るんだよ。
村田:そうなんですね!皆さん踊ったりもなさるんですか?
お客さま:もちろん!
藤田:素晴らしい。
村田:生歌を聴きながら踊れるなんて最高ですね。
細野:普段は一般の方も利用できるんですか?
ブティック峰さん:一般の方も利用できますよ。もともとは老人会の人たち向けに、足腰を丈夫にするためにつくったんです。どんどん歌って足腰も丈夫にして、誤嚥や肺炎を起こさないようにね。
村田:皆さん、日々の運動で健康になっているんですね。
お客さま:今日はここに座っていかないの?あなたたちみたいな若い人がいないからさ、老人ばっかだから。
村田:いえいえ、皆さんダンスのベテランですから、素人が混ざるわけには。
お客さま:うんと宣伝してくださいよ。
全員:ありがとうございました!楽しんでくださいね〜。
藤田:よかったね。あんなに快く「いいわよ」って見せてくれるなんて思わなかった。
村田:いい場所だったね。年を取って、ああいう社交場に通えたら楽しいだろうな。
ブティック峰さん、ありがとうございました!
今日はなにかが起こる日
思いがけず、綱島の大人たちの社交場に出会えた一行。ふたたび駅周辺をお散歩します。
村田:いいなあ、綱島。大きなヨーカドーもあるし、商店街にもたくさんお店がある。買い物が便利そう。
細野:個人店も元気そうでいいね。横浜に近いから交通も便利。
村田:歩く人の雰囲気を見ると、いろんな年齢層の人が住んでそうだね。
藤田:住みやすそう。
村田:「ピーチ花壇」がある。昭和13年頃まで、綱島は日本一の桃の生産地だったんだって!
藤田:へー!
村田:こんな歴史もあるのか。
藤田:見て、ポップコーンみたいなのがついてる。
村田:ほんとだ!トゲトゲしてる。
藤田:喧嘩に使えそう。
SABOTENSよっちゃんの「喧嘩に使えそう」という言葉を聞いた瞬間、喧嘩のマネをするSABOTENS村田。パンチが外れて顔に当たり、眼鏡が取れてしまいます。
藤田:あやちゃん……距離感までわからなくなってきてるね(笑)。
細野:今日、大丈夫?
村田:さっきのダンス教室に通って、体を鍛えたほうがいいかも。
藤田:若いからモテモテになるかもよ。「私とダンスしてください」って、何人もから言われたりして。
年齢的に健康が気になる今日この頃。
村田:自律神経とホルモンバランスの調整ができるんだって。気になる。
細野:「脳洗浄」って怖い。
村田:脳を洗浄したようなスッキリ感だって。「腸アロマ」も。字面が激しい。
村田:お、これは。
藤田:落ちもんですね。
村田:かけられている。さっきのネックレスといい、綱島では介入型の落ちもん(※)を見かけるね。まちの優しさが出ているような。
※介入型の落ちもんとは……持ち主に見つかりやすいよう、拾ってどこかへ引っ掛けたり置いたりと、人が介入した落とし物のこと。
藤田:映画『GANTZ』に出てきそうな巨大石があるよ。
村田:どうする?中からなにか出てきたら。
藤田:なんでここに置いてあるんだろう。
細野:アーチがある。
村田:くぐってみよう。(調子に乗って、クルクル回りながらくぐるSABOTENS 村田)……だめだ、一回転したら目が回った。40歳を超えると三半規管に来るな。
向こうの方に、川に続く階段を発見。川を見にいくことにします。
村田:なにこれ?
藤田:お盆の精霊馬だ。
細野:お盆に帰りそびれちゃった?
藤田:多分これに乗せて、帰したんだと思うよ。
村田:川だー!
細野:いいねえ。川沿いのマンションは、見晴らしがいいだろうねえ。
藤田:私が「川だー」って言いながら、この草むらにズカズカ入っていったらどうする?
村田:「どうしたよっちゃん」って、ちょっとびっくりするかも(笑)。
村田:この階段、すべり台みたい!
藤田:ずっこけそう!
村田:怖い怖い怖い!意外と急だな。靴のサイズがちょっとでも違ったら、ずっこけるな。
細野:怖い!でも小学生の時、こういう場所ワクワクしたな。
川を後にしてしばらく歩くと、商店街の一角でなにかを配布しているコーナーを発見。
細野:あ、なにか配っているよ。
村田:生活クラブさんだ。
生活クラブさん:どうぞ、試食していってください。
全員:ありがとうございます!いただきます。
和菓子とほうじ茶をいただき、いざ食べようとした瞬間、お菓子がポーンと飛んでお茶に水没するSABOTENS村田。
村田:わー、飛んでいった!
藤田:あやちゃん、今日は自分で自分を殴るし、おまんじゅうは飛ぶし。気をつけてね(笑)。
村田:今日は何かが起きる日だ。健康体で帰ろう。
気を取り直して、お菓子をいただきます。
村田:美味しいです、お菓子!
細野:食べて復活した!元気が出た。
生活クラブさんでは、店頭でじゃんけんをして、買っても負けてもあいこでも、プレゼントをいただけるという嬉しい企画も。ホットケーキミックスとてんさい糖をいただきました。
生活クラブさん、ありがとうございました!
地獄階段を上り下り
駅近くのベトナム料理屋さんで腹ごしらえした一行。今度は駅の東口側を歩くことにします。
村田:東口側は、また雰囲気が変わるね。
細野:ご飯食べたら元気になった。
村田:ご飯って大事だね。
細野:ご飯食べてから来てるのに、いつもついたらお腹すいてる。
村田:あ、向こうに森がある。近づいてみる?
藤田:行ってみよう。
細野:(森につながる道を見つけて)わー……これはがっかりするかも。
村田:うわー……いってみようか。
藤田:すごい急だ。
村田:地獄階段。ひー。ダンスやっている皆さんだと、スイスイ登れるのかな。
村田:ようやく登り切ったぞー。風が気持ちいい!
細野:気持ちいい場所だね。
村田:古い家とマンションが混在してる。遠くの方に見えるビル群は、横浜かなあ。
細野:まさに今、変わろうとしているまちだね。
藤田:根っこが渦巻いてる。
村田:くねんってなってる。妖怪っぽい。根見スポットですな。
藤田:夜な夜な動いたりして。
村田:くねんってなった部分が、タコみたいに伸びたりしてね。
村田:石塔があるね。塩が盛られている。
細野:さっきもらった砂糖ならあるね。
藤田:私はホットケーキの粉ならある。
村田:みんなでいろんな粉をお供えしよう。
村田:ふもとを見下ろすと、向こうの方にも神社らしきものが見えるね。
藤田:赤い鳥居が見える。行ってみようか!
細野:冒険感があるね。
村田:さあ、地獄階段を再び降りよう。
細野:ここを降りたら、さっき食べた分がゼロカロリーだ。
村田:よっしゃ!って、なんの根拠もないけど(笑)。
細野:なんの疑いもなく喜んでたね(笑)。
階段を降りてしばらく歩いていくと、住宅地の一角に弁財天が現れました。
藤田:弁財天だ。
村田:池がある。
細野:ちゃんと管理されているね。
村田:池もきれい。お参りしてこう。
村田:お賽銭を入れる箱がお煎餅の箱でかわいかった。
村田:この辺は古い建物が多くて、いい雰囲気だね。
藤田:ほんとだね。
藤田:Yが落ちてる!よしみのYだ。
村田:ゆきえちゃんのYでもある。
細野:あやこのYでもある。
細野:さっき上から見えた神社、どこだろう。
藤田:近くにありそうな感じがするよね。
村田:向こうの方のこんもりしたところかな。近寄ってみる?
細野:行ってみよう。
細野:この足跡は、猫かな。
村田:かわいい!
藤田:これだけでかわいいって思えるね。
村田:どこにいるんだろう。
藤田:この中に住んでたりするかも?
村田:餌と水がおいてるだけでかわいいって思えるよね。
藤田:わかる。
村田:静かだね、このへん。
藤田:木が多くていいねえ。
村田:駅から割とすぐなのにね。
細野:反対側と雰囲気が違うね。
村田:まちも森もあって。
村田:あ、サボテン兄弟。
藤田:5兄弟かと思いきや、たくさんいる。
村田:意外と子沢山。
藤田:事件だ。
細野:傘で殴り合った末に。
藤田:根っこもむき出し。ドキドキする。
細野:お、階段発見。
村田:綱島公園だって。
藤田:登ってみようか。
村田:登ろうか。よーし、いくぞー!
藤田:広いね。
村田:向こうから電車の音がするのが不思議なぐらい、森の中だね。さっきの地獄階段で体力を奪われて、最後の力を振り絞っている。
村田:ゆきえちゃんは登るのが早いね。若手のホープだ。
藤田:森が似合うね。
村田:あとちょっとで頂上かな。
細野:もうちょいです。
村田:やったー!着いたー、頂上だ!
藤田:着きましたー!今日はいい汗かいてる。
細野:お寺が結構多いね。
村田:お墓だ。結構高低差があるね。おもしろい地形。
ふと見ると、お墓の上に乗ってこちらを振り返る猫を発見。
村田:あ、猫だ!
藤田:三毛猫だ。
村田:にゃー!
藤田:にゃー!
村田:おい!
藤田:こんにちはー!
村田:元気ー?
藤田:美人さんだね。
細野:お墓の守り神だ。
村田:かわいいな。みーちゃん。
藤田:勝手に名前つけてる(笑)。
村田:いろんな名前がついていたりしてね。
藤田:あ、向こうにもいた!
村田:にゃーにゃーにゃー!
藤田:安全なところから振り向いて、偉いね。賢い。
ダンスに始まりダンスに終わる
細野:あの自転車、ドラマティック。
村田:木漏れ日がきれいだね。
村田:お、人里に出てきた。森もいいけど、人里もほっとするね。
藤田:このへんは閑静な住宅地だね。
細野:つくりがおしゃれなおうちが多いね。
村田:あ、鳥居があった!
細野:綱島稲荷神社だって。
藤田:ここじゃない?!さっき上から見えた鳥居。巡り会えた!
村田:散歩のラストに、ご挨拶していこう。
藤田:とてもいいまちだったね。綱島、いいかも。住むのに。
村田:駅チカに大きな公園もあって、大きな公園も食べるところもあって。
細野:にぎやかなのが好きな人はエキチカで、落ち着いた雰囲気がすきな人は公園のほうで。
村田:商店街も、大きすぎないのがいいよね。いいお散歩でした。
藤田:ただ一つ、このまちは自転車が必須だね。
村田:それかみんな、ダンスで足腰を鍛えないと。
細野:最初につながる。
村田:ダンススタジオは、必要にかられて始まったのかも。
細野:あ、またダンススタジオがあった!
藤田:ダンスではじまり、ダンスで終わる。最後はみんなで踊って帰ろうか。
村田:サンバでも踊ろうか。
本日の一コマ漫画
こころに残る綱島の風景
イベントのお知らせ
SABOTENSの藤田泰実・村田あやこ、そしてもじゃハウス®プロダクツの干潟裕子の“道ばたのあれこれを愛する3人による観察と妄想の展示《妄想路上ラプソディー》開催!
日時:2023年12月2日(土)〜12月24日(日)13時〜19時
※不定休
※おやすみは前月10日前後にお知らせいたします。
場所:シカク(大阪市此花区梅香1-6-13)
アクセス:各線西九条駅から徒歩15分
阪神なんば線千鳥橋駅から徒歩3分
詳細:http://uguilab.com/exhibition/202312/