SABOTENSのお散歩、今回は神奈川・茅ヶ崎です。エントリエのインタビュー記事エイミーズトーク第67回目『100年後、200年後の人に「熊澤酒造があってよかった」と思ってもらいたい 熊澤酒造六代目蔵元 熊澤 茂吉さん』でお話を伺った、茅ヶ崎市香川にある湘南唯一の蔵元「熊澤酒造」さんを訪れました。
木陰が気持ちいいお庭
村田:今日は茅ヶ崎の「熊澤酒造」さんに来ています!
藤田:住宅街の中に突如現れる素敵な空間。さあ、行ってみるぞ。
村田:アプローチから植物にあふれているね。森の中みたい。
藤田:うわー、素敵。大きな木の下でご飯を食べると気持ちいいだろうねえ。古い酒蔵を想像していたけれど、雰囲気が全然違うな。
藤田:昔の井戸がいい雰囲気。素敵!あやちゃんはここでトークイベントをやったんだっけ。
村田:そうそう。6月に、「暮らしの教室」っていうイベントでお話させていただいたんだよ。
藤田:そうなんだ!
藤田:見て、鳥かご発見!
村田:かわいい。
藤田:鳥、いるかなあ?いないかなあ?お庭に大きいわんちゃんを連れてきてる人もいるね。
村田:お散歩がてら来るのにも良さそうだよね。
藤田:見て、壺の奥に生えてる!
村田:かわいい!
藤田:この中にいました。
細野:覗いてみるもんだね。
村田:いいねえ。敷地の中にも、自然と実生で生えてきた木があるんだって。
藤田:あ、カッパだ。
村田:「河童が住むと言われたほど豊かな水源と土壌を持つ香川では、美しい水田が広がっていました」だって。河童をテーマにしたお酒もあるんだね。へえ〜。
細野:シロクマだ。
村田:一緒に記念撮影しよう。
藤田:素晴らしいシロクマだね。家に持って帰ったら、居間を埋め尽くしちゃいそうなくらい、大きい。
古き良きものが大切に残る空間
敷地内に、レストランやカフェ、ギャラリーなどが別々の建物で建っている熊澤酒造さん。その中で、扉の外からおいしそうなパンが見えた「mokichi baker&sweets+wurst」さんへ入ってみることにします。
藤田:おいしそうなパンがいっぱいある!
村田:酒かすが入ったあんパンだって。おいしそう。
藤田:チーズスティックもおいしそう。シチューかなにかと一緒に食べて。ワインとか生ハムと合いそう。
村田:明太フランスもある。おいしそう。
藤田:最高だね。朝ご飯のパンを買って帰ろう。
二言目には「おいしそう」が漏れ出てしまうSABOTENS。それぞれ、朝ご飯や夜ご飯、贈り物用にと、パンやお菓子を買い込みます。店内はフロアごとにスペースが分かれており、階段を下るとカフェスペース、その下にはお酒を売るスペースがあります。
村田:いろんな種類のお酒がある!
藤田:どのお酒も、パッケージが最高だね。後で気になるものを買って帰ろう。
村田:小津安二郎生誕120周年の記念ラベルもあるね。小津安二郎は、「茅ヶ崎館」っていう茅ヶ崎の老舗旅館によく逗留して、脚本を書いていたんだよ。
藤田:そうなんだ!かわいいパッケージ。ビールのパッケージってワクワクするね。
細野:見て、扉が机になってる!
藤田:素敵〜。
細野:社長の熊澤 茂吉さんは、こういう古い道具がお好きみたい。
村田:インタビューでも、「好きという以上に、病に近い状態」っておっしゃっていたよね。
藤田:お店の空間から愛を感じるね。
店内だけでなく敷地内にも、年季が入っているであろう道具や木材がさりげなく使われたり、佇んだりしています。
藤田:扉の上の「熊」っていう字も素敵だね。
村田:扉もいろんな種類の木材が組み合わさっているね。
藤田:この壺たち、素敵。
村田:こっちでは壺が売ってるよ。どうやって使うとよいだろう。
藤田:一輪挿しにしたり。
村田:笛みたいに吹いたり。
藤田:(吹くアクションをする藤田)使い方、違う気がする。
創業当時に酒樽や道具の修理製作を行う工房だった「桶場」を改修したギャラリー&ショップ「okeba gallery & shop」にもお邪魔してみます。
藤田:アクセサリーに文具に食器に……全部この空間に合ってるね。いいものを見ると心が豊かになるな。
村田:ちょうどエントリエでリノベーションをしたばかりの、ゆきえちゃんのおうち(施工事例を見る)に似合いそうな食器もあるね。
藤田:雑貨好きにはたまらないお店。
1階にはさまざまな作家さんによる作品、階段を上ると2階には、古道具や本が並んでいます。
藤田:あやちゃん、ひょうたん売ってるよ。いいんじゃない?
村田:いいね。腰にぶら下げて歩こうかな。
藤田:「どんなファッションに目覚めたんだろう」ってびっくりするだろうね。
ひとしきり敷地内をお散歩したSABOTENS。カフェやお酒、雑貨など「お客さん」として楽しめるのはもちろん、熊澤酒造の文化や哲学を感じる上質な時間を過ごすことができました。ぜひみなさんも、足を運んでみてください!
茅ヶ崎生まれの絞りたて牛乳でできたアイス
取材当日は、天気の良い秋晴れの日。せっかくなので敷地周辺にも足を伸ばしてみることにしました。
村田:気持ちがいい〜。
細野:暖かい。
村田:10月とは思えないくらい。ここに布団を敷いて寝たい。
藤田:お昼寝タイムだ。
村田:最近、赤ちゃんみたいに眠気を抑えきれなくなってる。
藤田:私は最近、言いたいことが我慢できなくなってる。
村田:おかしなこと言われたら、言い返した方がいいんだよ。私はまず、言葉が出てこない。
藤田:あ、キンモクセイだ。いい匂い。こういうまちに住みたい。
村田:アトリエも作ってね。
藤田:いいなあ。アトリエ持ちたい。
村田:あ、立派なヤシの木。
細野:茅ヶ崎はこういう木が多そうなイメージ。
村田:ちょっと南国感があるよね。前に茅ヶ崎の海側に住んでいたことがあるんだけど、上半身裸で自転車乗ってるサーファーの人たちがいっぱいいたよ。ハワイと姉妹都市だから、「アロハビズ」って言って、アロハシャツを着てる人も多かったな。
藤田:だからなのか、せわしなくない感じがするね。
細野:優雅だよね。
藤田:またゆっくり、遊びに来たいなあ。
しばらく歩いて行くと、道の向こうの方にアイスクリーム屋さんが見えてきました。思わず吸い寄せられるように近づいていきます。
村田:アイスクリームの絵が見える。アイス屋さんだ!
藤田:アイス食べたい。
村田:おいしそう。
藤田:キャンディーにアイスに、ゆきえちゃんの好きな牛乳もあるよ。
細野:私は牛乳を飲もう。
藤田:私はソフトクリームにしようかな。
全員:いただきまーす。
藤田:おいしそう!最高ですね。
牛乳は「低温殺菌ノンホモの牛乳」。牛乳好きなゆきえちゃんは大興奮です。店員さんには「振って飲んでください」といわれましたが、そのまま蓋を開けました。
細野:低温殺菌のノンホモ牛乳は、置いておくと牛乳の脂肪分が上の方に溜まるんだ。クリームラインというんだけど、わたしは振らずに、そのまま食べるのが好きで!
村田:へー!
藤田:牛乳通はそっちの方が好きな人もいるの?
細野:振ってから飲んでって言われるんだけど、私は生クリームみたいでそのまま食べるのが好き。あー、おいしい。
村田:味は違うの?
細野:結構濃い感じがする。
村田:へえー、ヨーグルトみたいな見た目だ。
細野:よかったら食べてみて。
藤田:優しい味がするね。
唐突に蛇を助ける
それぞれ牛乳やアイスで腹ごしらえした後、再びお散歩再開。閑静な住宅地の中を歩いていきます。
細野:いやー、家って本当にたくさんあるよね。
藤田:ゆきえちゃん。そこに気づいちゃったか。
村田:不思議な気持ちになるよね。いままで来たことなかったまちでも、家を見ていると「ここを選んで住んだ人がいるんだな」って思うよね。
細野:茅ヶ崎は「熊澤酒造があるからここにしよう」っていう人もいそうだよね。
藤田:いそう、いそう。実際、私もそう思ったもん。
年末が近づきつつあることもあり、自然と今年の散歩を振り返ります。
細野:今年のお散歩はゲストがたくさん来て楽しかったね。
村田:長野に三保松原に。楽しかったね。
藤田:最高だったよね。
村田:よっちゃんはこの企画で、お散歩してみたいまちはある?
藤田:ちょっと前に山形の酒田っていうところにいったんだけど、すごくよかったよ。駅前で自転車を借りれて、サイクリングできる距離に市場があったり、酒蔵があったり、レトロなカフェがあって。歩きながら、途中で自転車に乗ったりしたら楽しそう。
細野:いいねえ。全国をお散歩したいなあ。
藤田:茨城県にも「泉神社」っていう泉が湧き出た神社があって、そこにもみんなでいってみたいなあ。前に行ったことがあるんだけど、ポコポコ泉がわいてて、すごくきれいだったよ。泉の後ろに、その泉を見て感動して歌を詠んだ人の石碑があったんだけど、名前が「藤田」だったの!
村田:すごい偶然!
藤田:すぐそばには、映画『君の名は。』の聖地でもある大甕神社もあるんだよ。
細野:茨城、まだいったことなくて。行きたいなあ。
藤田:茨城は畑と田んぼと山がたくさんあって、広大だよ。「散歩」という雰囲気じゃないかもしれない。
村田:ゆきえちゃんは、この企画でいってみたい場所はある?
細野:北海道にはいってみたいな。
藤田:行きたい!
細野:散歩っていうよりか、アウトドアになっちゃうのか……。でも散歩でもなくアウトドアでもない、その間をやってみたいな。
村田:レジャーまではいかないけれど、ちょっとだけ非日常。
全国でお散歩をしてみたい三人。ぜひ、一緒に歩きたいという方はお知らせください。そんな四方山話をしていたら、車道の一角にうねうねと動くものが……なんと、蛇に遭遇してしまいました!
藤田:うわ、蛇!動いてる!大丈夫か?どうした?(蛇に話しかける藤田)
村田:イヤホンがポケットの中で絡まったくらい、ぐねぐねしてるな。触れる蛇かな?
藤田:車にひかれないといいな。
村田:紙に乗せて原っぱに逃がそうかな。(リュックに入っていた紙を取り出し、蛇を乗せてすぐそばの原っぱに逃がす村田)
藤田:よかった、よかった。もう降りてくるなよ。家に帰れよ。
村田:頑張れよ、蛇。
藤田:きっとあやちゃんのおかげで生きながらえたね。
細野:きっといいことがあるね。
藤田:見て、蛇みたいな雲が出てる!しかも虹が出てない?
村田:ほんとだ!横に虹みたいなのが出てる。
藤田:縁起いいね、蛇見た後に、虹。
細野:素晴らしいね。
本日の一コマ漫画
こころに残る茅ヶ崎の風景
イベントのお知らせ
SABOTENSの藤田泰実・村田あやこ、そしてもじゃハウス®プロダクツの干潟裕子の“道ばたのあれこれを愛する3人による観察と妄想の展示《妄想路上ラプソディー》開催!
日時:2023年12月2日(土)〜12月24日(日)13時〜19時
※不定休
※おやすみは前月10日前後にお知らせいたします。
場所:シカク(大阪市此花区梅香1-6-13)
アクセス:各線西九条駅から徒歩15分
阪神なんば線千鳥橋駅から徒歩3分
詳細:http://uguilab.com/exhibition/202312/