『記憶の一部である服をアップデートしていく』by KODAI YASUNO #02

古くなった住まいを新しくする <Re>だけでなく、住まいを通して、ご家族の「こうありたい <Be>」という願いまで実現したい……そんなエントリエのコンセプトに共感してくれた、ファッションデザイナーKODAI YASUNOさんによる連載。愛着のある洋服を染色することで、新たな命を吹き込み、クローゼットの中に眠っていた相棒を再びあなたのお気に入りの一着に。そんな一人ひとりの物語を紹介していただきます。

KODAI YASUNOとは
安野 広大(やすの・こうだい)さんが立ち上げた染色とシルバーアクセサリーのオーダーを受けるアパレルブランド。専門学校でデザインとファッションビジネスを学んだ後、WEBマーケティング会社での勤務を経て、アパレルショップ店長へ転身。2019年より自身のブランドをスタート。

#02 思い出の1着を、今のスタイルに合わせて変身

「婚約や転職など人生の転換期。今に合わせて服装も変えたい」という思いを伝えてくださった今回のお客さま。新たな命を吹き込むことになった今回のTシャツは、学生時代に購入したそうです。

「旅行や研究室での勉学に励んだ思い出深い1着のため捨てられずにいました」とのこと。また、大人になっても子ども心を忘れず、学生時代と変わらず挑戦し続ける姿勢を持ち続けたいという強い思いもお持ちでした。

そして、お気に入りだという緑色のカーゴパンツ。こちらに合うようにというオーダーやお客さまの雰囲気も考慮した上で大人らしい雰囲気の出る濃紺の藍染にて染色しました。婚約に向けて責任感が増し、今後父親になることも見越すと、柄物ではなく無地で落ち着きがあり、渋い雰囲気が出る色合いにするため複数回、染色作業を重ねました。

“変化する自分に合わせ、変化させ続ける”


お客さまの声「お気に入りのパンツに合わせやすく、大人らしい雰囲気になる1着に仕上げてくれて大変満足。 藍色の濃さもちょうどよく、夏に着回すのが楽しみ!」

“その時だけ”のお気に入りではなく、長く着続けることができる服があります。そして、人によっては多くの思い出が詰まっているもの。

「この曲を聞くと、あの時のことを思い出す」といった具合に服で蘇る記憶もあるはずです。そんな多くの思い出が詰まった服を、“変化する自分に合わせ、変化させ続ける”ことで長く着続ける。そしてまた、新たな思い出を積み重ねて行くことができるようにお客さまのスタイルに合わせてお気に入りの1着を変化させていきます。

● KODAI YASUNO

【Online shop】https://shop.kodaiyasuno.com/
【Instagram】https://www.instagram.com/kodaiyasuno_official/

「チョークで描く、我が家のシンボル」りえさんのインテリアトリップ #67

『インテリアだけは、流行とか無視して、ひたすら自分の好きなものを追求するべし。』という持論を持つ、りえさんがおうちのこだわりアイテムたちを紹介します。

りえさんのリノベーション事例はこちらリノベーション事例

#66 チョークで描く、我が家のシンボル

今回のインテリアトリップ、ご紹介アイテムは「看板」です。

「看板」と言っても、お店に置くような大きなものではありません。

私は主宰する自宅で発酵食のレッスンができる教室に来て頂いた方がすぐ分かるよう、目印となるような物です。また、マンションですので、同じようなドアが並んでいるため、間違える方もいらっしゃったりして。お願いしたのは、「What a Hand-Written World!」 という都内にあるtokyobikeという自転車屋さんの直営店 を中心に、 全国でPOPUPなども開催している手書きの看板屋さんです!

私も、 tokyobikeさんのPOPUPにて看板の見本をみて、 一目惚れし、オーダーさせて頂きました。デザイナーさんが、イメージや 教室を開催するに至った想いなども汲んでくれ、 世界で一つのオリジナルの看板です。表札なども可愛い……


瓶のモチーフに、「HAKKOU」の文字を入れてもらいました! 星形に見えるペイントはカビの胞子をイメージして。

看板屋さんの名前「WHW!」のロゴも可愛い ️!


裏に表記された「KIOSK」の由来は、「プレゼントや自分用、急に必要になった時に、気軽に看板をオーダーして欲しいという想い」からだそう。その名の通り、 今までは常設されていたのですが今後は期間ごとに色々な場所を回 って行くそうです。

黒板塗料は白や黒が主流ですが、 オリジナルで開発されたカラフルな黒板塗料もあって、 今回は胞子のイラストに使ってもらいました。


台座となっているボードも、その場で選ばせて頂き購入しました。新品にはないエイジング感がたまらないです。「ReBuilding Center JAPAN」さんという、古材屋さんの作品だそうで、 どれも素敵でした。今回は中が黒板になっているものにしましたが、 ガラスの作品もあり、 次回はそちらもいいなぁなんて考えています。

作り手さんと話しながら作ってもらえる、 世界で一つのオリジナルの看板。マンションでも、一戸建てでも。お店や教室などにも。お一ついかがですか?

■今回の旅で紹介したお店

○What a Hand-Written World!
https://www.instagram.com/whw_whatahandwrittenworld/

○ReBuilding Center JAPAN
https://www.instagram.com/rebuildingcenterjp/
○過去のインテリアトリップ一覧>>>https://entrie.net/category/trip/

▪︎阿部 梨絵 / Rie ABE

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・子宮美容協会ユニバーサル認定
 「子宮美容セラピスト」
・発酵マイスター
・子宮ケアごはんインストラクター
・子宮インナービューティーセルフケア
 エクササイズ ティーチャートレーニングコース終了

ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

 

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家具工房 ネモファニチャー – 愛しいものたち

デザイン性があって使いやすい。
優しい手触りが魅力の家具

2005年にスタートしたネモファニチャーは、家具の設計から製造まで、一貫して自分で作っています。ブランド名「nemo furniture」の由来は、New(新しい)とEmotional(感覚)を組み合わせた造語。椅子やテーブル、キャビネットをメインに製作しています。

「ハイバックチェア」ウォルナットオイル仕上げのフレームに本革張りの仕様。ヘッドレストは回転する事で位置を調整することができる

サラリーマンから一転、家具職人へ

キッチンの収納を製作中。使い方や好みを聞き、適材を用いてデザインする

もともと芸術分野やものづくりに興味があったことから、建設業のサラリーマンを辞めて家具職人の道へ。職業訓練校に通う1年間で技術を磨き、建具屋でも働いていたので、通常の家具だけでなく造作家具も制作しています。「自分らしい家具づくり」をするためには、美的な感性も必要。インテリアや美術を独学で学びつつ、日頃から展覧会にも足を運ぶようにしています。

温もり溢れる家具と。ここちのいいインテリアのショールーム

楕円形の「ダイニングテーブル」、天板は肘を乗せても角が当たらないエッジ形状。脚も柔らかい曲線

家具は基本的には人が使う道具。機能性を大切にしたきちんとした設計を心がけながらも、美しさを感じる曲線や柔らかさを表現しています。自身が子どもを育てるようになってからは、お子さんがいるお家での家具の安全性や使いやすさも考慮することで、制作の幅がさらに広がりました。

家具のデザインと製作を続けて15年。最近は妻も仕事に復帰し、インテリアコーディネートの提案も始めています。僕らのスタイルや商品そのものの良さを直接お客さんに伝えるため、長野県佐久市にはネモファニチャーのショールームを開設。予約して打ち合わせされるお客様はもちろん、定期的にショールームを解放しているので、「まずは家具を見てみたい」というお客様も気軽にお越しいただけます。ネモファニチャーの家具が作り出す空間の雰囲気を、ぜひ体験しにきてくださいね。

● 家具工房 ネモファニチャー
【 Webサイト】https://nemofurniture.com/

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SABOTENS まちのミカタ #04 西大井編

#04 西大井編

まちのミカタ4回目。今回はentrie web magazineの副編集長がSABOTENSと行ってみたいまち、西大井です。はじめて降りた西大井は、「猫とパワースポットに癒されるまち」でした。

猫のまち!? 西大井。93歳のおばあちゃまに、散歩のお守りをいただく

今回の目的地はJR横須賀線 西大井駅。駅前に集合した3人は、皆なんとなく疲れ気味。SABOTENS・藤田さんは本業が激務で睡眠不足、SABOTENS・村田さんは肩こりがひどく体中に鍼のシールを貼って参上。見守り役・細野さんも最近食欲がないとのこと…… 3人ともグロッキーだけど、果たして今日はどんなお散歩になるのでしょうか。

▷ピザまんを食べながら登場した藤田さん。二人ともお疲れモードで、いざ出発!

藤田:今日はみんなじゃっかん疲れ気味だけど、行くぞ!

村田:実は今日、小道具を持ってきました。

藤田:あー、ちゅーる(※)だ! いいね!

※ちゅーる……いなば食品が発売している猫用のおやつ

村田:猫を見つけたらあげたいなと思って……。あとは、ルーペと図鑑

藤田:散歩道具じゃん!

▷「ちゅーる」に「ルーペ」に「図鑑」。盛りだくさんな散歩セットをドヤ顔で紹介する村田さん

駅前にあった地図をスルーし、本日もあえて嗅覚のみで進みます。

村田:あ、早速猫だ! 土管から出てきてる。

▷駅前の花壇から生えていた猫のオブジェ

▷猫のオブジェを独特のスタイルで撮影する藤田さん

村田:高架下を抜けて、駅の反対側に出るといい感じの住宅街があるね。

藤田:あ、向こうに猫がいる!

村田:行ってみよう。

少し歩いたところにある駐車場で猫発見。猫のすぐ近くで、三人のおばあちゃまが立ち話をしていました。

▷駐車場に住む猫たち

藤田:かわいい〜!

村田:兄弟かな?

おばあちゃま①:兄弟だよ。二歳くらいかな。

村田:いつもここにいるんですか?

おばあちゃま①:飼ってるわけじゃないんだけど、いつもここにいるよ。みんな去勢してて。猫ってあまり粗末にすると良くないって言うからね。

村田:早速猫に会えるなんて。ちゅーるあげてみようかな……。

おばあちゃま①:あげてみたら。

▷「おーい、ちゅーるいる?」と猫に話しかける村田さん

藤田:あ、きたきた!

おばあちゃま①:あら、夢中になってしゃぶってるよ。美味しかったかい?

村田:かわいいな。元気で生きるんだぞ。

おばあちゃま②:猫がここにいるもんだから、この辺の子どもは学校から帰ってくると、この駐車場に寄って猫と遊んでいるんですよ。

おばあちゃま③:あら、まだ待ってるわよ。

おばあちゃま①:(猫に向かって)またちょーだいっていいなさい、アンタ。アハハハハ。

ここで、一人のおばあちゃまが「今あなたたちにいいものあげるから」とおもむろに家の中に何かを取りに行きました。戻ってきたその手には、なんと箱いっぱいの手づくりストラップ。

▷着物やわらじがモチーフの散歩にぴったりなストラップ。一つひとつ手づくりだそうです

藤田:すごーい! かわいい〜!

村田:どうしよう。キュンキュンくる

おばあちゃま②40個以上つくったんだけど、みんなにあげてこれだけになっちゃった。

細野:器用ですね〜。

おばあちゃま②死ぬまでやってますよ。

おばあちゃま①:つくっても売らないで、みんな人にあげちゃうのよ。

藤田村田:うれしい。ありがとうございます!

散歩のお守りに、ありがたく頂戴することにしました。

藤田会ってすぐの私たちに、こんなに素敵なプレゼントをありがとうございます。

村田:ね、猫に餌をやっている怪しげな女たちに……。早速つけます。

細野:ちなみに、お三方の写真って撮らせていただいても……?

おばあちゃま①:えー! 私は、だめよ。あなた(おばあちゃま②)、写真撮ってもらえばいいじゃないの。

おばあちゃま②:いやよ〜。写真を見ると「あ〜、歳だな」って、自分で顔見るのもいやになっちゃうのよ。みんな93には見えないって言うんだけど。

▷路上で話し込む、おばあちゃまたちとSABOTENS

村田:え……93? どなたが?

おばあちゃま②私よ

藤田:うそ! ほんとに!? めちゃくちゃ背中、シャキーンとしてるじゃないですか。

おばあちゃま①私は83

藤田どうして? なんで若いの? 教えてください

おばあちゃま②どうしてだかね。アーハッハ

藤田:信じられない。びっくりした。

おばあちゃま①:私も負けないように、若くて元気でいようって思ってるのよ。

村田:いいなあ。元気もらえた。

おばあちゃま①:またいらしてくださいよ。気をつけてね。

藤田村田:ありがとうございました。

路上で猫ミュージカル開幕

藤田:やっぱりさ、ああやって歳を重ねても、写真撮られるのを恥ずかしいって思うとか、そういうのが若さの秘訣だと思う。

村田:たしかにね。

出会ったばかりのおばあちゃま達との会話をしみじみと反芻しながら、再び歩きはじめます。

村田:こっちの細い道も楽しそうだね。

藤田:行ってみよう。こういう路地ってわくわくするよね。

細野:あ、また猫だ。

藤田:白猫だ! 素敵な目をしてるね。

藤田:美人。君は素敵な顔して〜るね〜♪ とーても、とーても、目がきれい〜♪(いきなり歌い出す藤田さん)

村田:ミュージカルがはじまった……。

藤田:これが路上版カッツ……あ、キャッツ。言えてない(笑)。

▷「ちゅーるの匂い嗅ぐかい?」とひたすら話しかける村田さん。藤田さんは、家で飼い猫のむーちゃん相手に、アラジンの曲を熱唱するそうです

▷すぐ近くには、猫の家らしきものもありました

細野猫のまちだね。

藤田:猫がこれだけくつろいで安心していられるって、いいまちなんだろうね。

軒先に路上園芸が溢れる西大井。路上の風景をゆっくり楽しみながら歩きます。

▷段差を生かした見事な園芸

▷路地で満開!早咲きの桜

▷村田さん「小人パラダイスだ」。7人……いや、よく見ると8人

▷小さな靴下の落ちもんに一同「かわいい〜!」と絶叫

▷「これは……?」はじめてみる物体に好奇心がくすぐられるSABOTENS

藤田:これ、なんだろう?

村田:なんだろう。『街角図鑑』(※)著者の三土 たつおさんに聞いてみようかな。

細野:そんな本が! こういうとき、すぐに専門家を頼れるSABOTENS……!

藤田:すごい発見だったらどうしよう! 縄文時代からある遺跡とか。

※『街角図鑑』(三土 たつお 編・著、実業之日本社)……パイロン、マンホール、送水口、段差スロープなど、身近なまちに存在するけれど、わざわざ視界に入れることがなかったものたちを集めた図鑑。SABOTENS・村田も「路上園芸」の項目で寄稿しています。

三土さんにメールで質問したところ、「なにかのための専用の重りでは」とのことでした。唐突すぎる質問にもかかわらず、すぐにご回答いただいた三土 たつおさん。ありがとうございました!

白蛇が祀られた神社で、商売繁盛を願う

藤田:今日も晴れてるね。やっぱり晴れ女だね、うちら。

村田:あ、電柱の看板見て。この先に「蛇窪神社」っていう神社があるみたい。行ってみようか。

藤田:いいね!

▷蛇窪神社(東京都品川区二葉4-4-12)

村田:お邪魔いたします。鳥居が新しい。

細野:いい感じ。

藤田:空気が気持ちいいね。最近パワーが足りてないから、充電しよう

藤田:あ、見て。「お供えしたおさがりです。」だって。お供えしたものを持って帰っていいって、すごいね。

細野:すごーい。りんご、いただいていこう

藤田:あ、「撫で白蛇」だって。かわいい。撫でさせてもらおう。仕事にプライベートに、いいご縁がありますように……お願いします……。

▷白蛇に龍。ハンドメイドの神々たちが出迎えてくれる、弁財天

村田:看板に縁起が書いてある。鎌倉時代に神社の洗い場に白蛇が住んでいたけど、住処の洗い場がなくなってしまった。それで、白蛇が地元の方の夢枕に出てきて「もとの場所に戻してほしい」とお願いして、この弁天社がつくられたんだって。

細野:この辺は昔、「蛇窪」っていう地名だったらしい。

藤田村田:へえ〜!

▷神社のすぐ近くに建てられていた看板によると、かつてこの地は「蛇窪村」と呼ばれていたとのこと

お守りや絵馬を購入した後、おみくじも引いてみることにしました。

村田タンタカターン、大吉です!

藤田:前回(※)は、私が大吉で、今回はあやちゃんが大吉!

※「まちのミカタ 府中編」の大国魂神社では、藤田さんが大吉を引きました。

村田:よし、頑張るぞ〜。うれしい。

白蛇がデザインされたかっこいい絵馬に、商売繁盛と無病息災の願いを託します。


村田商売繁盛、無病息災、健康第一。よろしくお願いします。

藤田:あやちゃんの隣の絵馬、「宝くじ高額当選しますように」だって(笑)。

村田欲望丸出しだ。

藤田:こっちは「自分が強くなれますように」。頑張れ! みんな叶うと良いな

細野:今日はいいね。最初におばあちゃまからわらじのストラップもいただいたし。

村田:お守りが色々増えている感じ。おばあちゃまから長生きのお守りと、蛇窪神社で商売繁盛のお守りと。

藤田:ホクホクするね。あのおばあちゃまたちも、神様だったのかも。あー、いい神社でした。

村田:ありがとうございました。

ドラえもんに出てきそうな原っぱで、駄菓子タイム

出発時はグロッキー状態でしたが、猫と白蛇の力でエネルギーが徐々に回復してきた三人。散歩を続けながら、食べるところを探します。空腹が我慢できない細野さんは、神社でいただいたりんごを早速パクリ。

▷村田さん「かっこいいね。ニューヨーカーみたい」、藤田さん「私も今度やってみよう」

藤田:あ、また猫だ

村田:こんにちは。美人だね。

▷「ちゅーるの匂い嗅ぐかい?」とまたもや話しかける村田さんと、興味なさそうな猫

藤田本当に猫が多いね、西大井は。

細野:あ、ドアに猫のための穴が空いてる

村田:周りの草も、猫のための草だよね。こっちのお宅には水とかお皿もある。

細野:まち全体で猫をかわいがっているね。

▷猫の通り穴と、猫用の草

▷猫のための餌と水なども

道行く人に訪ねながら戸越銀座方面を目指し歩いてみることにしましたが、なかなか昼食にありつけない一行。空腹のあまり、道中見つけた駄菓子屋さんでお菓子を爆買い。我慢ならず、歩きながら栄養補給します。

▷パチパチする駄菓子で口の中が泡だらけの藤田さんと、ラーメンを手に真顔の村田さん。空腹がピークです

しばらく歩いていたところ、いい雰囲気の原っぱを見つけました。

藤田:ここ、ドラえもんに出てきそうな空き地だねえ。せっかくだから入ろうか。

村田:原っぱでお菓子食べよう。

藤田:食べよう。

▷原っぱで駄菓子を広げるSABOTENS。入り口ではアロエが見事に咲き誇っていました

▷爆買いした駄菓子。子どもの頃からすると夢のような光景ですね

藤田:あー気持ちがいい。何もない原っぱって、なかなかないよね。

村田:よかったな、この原っぱ。

タイの伝統施術「トークセン」で疲労回復

駄菓子で少しお腹が満たされた一行は原っぱを出て、散歩を続けることに。そして何やら気になる看板を発見……。

▷日本トークセン協会(東京都品川区豊町6-12-9-103)

村田「タイに伝わる木槌療法・トークセン」……なんだろう。

細野10分1000円だって。……やってみる?

藤田:……やってみる?

「トークセン」という聞き慣れない単語にドキドキしながら、何事も経験だ! とドアを開けてみることに。一行の不安をよそに、笑顔で出迎えてくれた、一般社団法人 日本トークセン協会の発起人であり代表理事 森田 純二先生(以下、森田先生)と、先生にトークセンの指南を受けたという生徒さんのお二人。

村田:失礼します。今、お願いできますか? 三人なんですけど。

森田先生:どうぞどうぞ。

村田:「トークセン」ってなんでしょうか?

森田先生タイ式マッサージの一種で、タイの北部に伝統的に伝わる、木槌を使った施術方法です。

▷木槌を使って施術する「トークセン」。道具は樫の木で手づくりされているそう

森田先生:タイの北部では7〜800年前から行われていた記録があるんですよ。当時は医療がまったくない時代だったので、具合が悪いときに家族で叩きあっていたんだそうです

村田民間療法なんですね

森田先生:そうです。チェンマイの古いご家庭に行くと、百数十年前から家庭に伝わる道具が未だにあるんです。私たちも元気がない人がいると「大丈夫ですか?」って叩くじゃないですか。それに近い感じで、ちょっと具合が悪くなると叩いているそうです。

藤田:最近疲れすぎているので、治していただきたいです。

森田先生:どこが気になりますか?

藤田腰と肩と首ですね。

木槌を使って施術をはじめた森田先生。コンコンコンコン……と、心地いい木の音が響きます。

▷SABOTENS藤田さんを施術する森田先生曰く、「トークセンの振動で、負のエネルギーが解放される」そう

村田:よっちゃんどうですか?

藤田気持ちいいです。

生徒さん①音と反応で、どこの部位が悪いか分かるんですよ。

細野:先生がトークセンをはじめて、何年になるんですか?

森田先生10年です。その前は北千住で整体院と整体スクールをやっていました。当時、整体スクールの生徒さんがタイに古式マッサージを習いに行ったことがあったのですが、トークセンも習ってきて。それではじめてトークセンというものを知り、自分も現地で学びながら、一般社団法人を立ち上げたんです。

村田:へー。

森田先生:はい、次の方どうぞ。

生徒さんお二人も加わり、三人がかりで叩いていただきます。

▷最近食欲がない、見守り役・細野。三人がかりで叩いていただきます

▷肩こりがひどいSABOTENS村田さん。まな板の上の鯉状態です

森田先生:トークセンは、簡単な割にはやる方も疲れないし、二時間講座を受ければ誰でもできるようになります。私としては、家族や夫婦でやっていただきたいなって。そうすればコリも取り合えるし、コミュニケーションも取れるんじゃないかなって。

村田子どもでも簡単にできそうですね。トントンやるのが楽しそう。

生徒さん②:音もいいでしょ。

村田:聞いていると落ち着きますね。

▷血行が良くなったのか、顔もほんのり赤くなりました

代わる代わるトークセンの施術を受けたおかげで徐々に疲れが解放。さらには「30秒でお腹がぺったんこになる体操」まで教えて頂きました。すっかりリラックスできた三人はルンルン気分でお店をあとにしました。森田先生、生徒さんたち、ありがとうございました!

散歩の締めは、戸越銀座で健康ランチ

藤田:入る前はドキドキしたけど、よかったね。

村田:面白かった。「トークセン」って初めて聞いたから、怪しかったらどうしようって思っちゃったけど。何百年も伝統がある民間療法なんだね。

藤田:蛇窪神社も、トークセンも、導かれた感じ。三人とも不器用なりの動物的カンがあると思うよ。

細野:元気が出たね。

藤田:身体がポカポカする。最初は疲れがある状態でスタートしたけど、最後に疲れが取れてよかった。

村田:上半身が軽くなった気がする。

藤田元気になったぞ、イエーイ!

トークセンを終えた頃にはすでに15時を過ぎていました。駄菓子の効力も切れ、いいかげんにお腹が空いてきたところ、「お食事処」ののぼりをようやく発見! 一目散に入ります。

▷お食事処「しずく」(東京都品川区戸越5-11-7 光ビル1F)

▷福島から取り寄せたお米を使ったおこわと、野菜たっぷりの「温野菜セット」(1100円)

▷いい塩梅の目玉焼きが乗ったナポリタン(850円)

▷鉄板のオムライスは、店長自慢だそう。野菜が添えられているのが嬉しい(850円)

▷笑顔が素敵な店長・深沢さん。開店12年目だそうです

藤田:今日は癒やされてよかった〜。ここ数日、仕事で辛かったもん。

村田心身ともにパワーをもらう散歩だったな。

藤田:毎回変わるもんだね、まちによって。

細野:いやー超元気が出た。いい散歩でした。いつも聞いている質問だけど、このまちだとマンションか一軒家、どっちに住みたい?

村田長屋のような一軒家に住んで、路上園芸をやりたいな。ドアに猫用の通路もつくって

藤田:いいね! 猫も路地もよかったよね。

細野:住んだら楽しそう。

藤田:いい意味で、みんながグレーな部分を許している感じがした

細野猫にも寛容だったね。

村田めちゃくちゃ猫対策している車もあったけど(笑)。

藤田:すっごい嫌だったんだろうね。

細野:事件がいっぱいあったんだろうね。

本日の一コマ漫画

イラスト/藤田 泰実(落ちもん写真収集家)

まちのミカタ 心に残る西大井の風景

村田のミカタ:釜飯のふたがぴったりハマったブロック

藤田のミカタ:臓器には感情が溜まるらしい。。。

▷西大井の豆知識

今回SABOTENSが歩いたのはJR 横須賀線 西大井駅〜東急電鉄 大井町線 戸越公園付近。B級グルメや下町として人気の戸越銀座は、関東大震災(1923)以前には農家が散在した静かな農村地帯でした。当時、日本一の商業地であった「銀座(中央区)の賑わいにあやかりたい」という思いや「震災によって壊滅的な被害を受けたまちで出た瓦礫のレンガを譲り受けた」ことから、元の地名と結び「戸越銀座」と名乗ったそうです。

参考:戸越銀座商店街オフィシャルウェブサイト

●取材/SABOTENS・細野 由季恵
●編集/細野 由季恵
●執筆/村田 あやこ

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「苺ジャム」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #27

mayamoonさんのリノベーション事例はこちら


#27 苺ジャム

朝起きたら甘酸っぱくていい匂い
君はずいぶん早くから台所で苺を煮ている
可愛らしいエプロンをした後ろ姿を眺めながら
コーヒーを飲んでいる僕は
世界一幸せな男なんじゃないだろうか

粒を残した苺ジャムはそのまま食べても美味しい
こぼれるほどパンにのっけてかぶりつく
君は牛乳と割った苺ミルクを飲んでいる
外では買えない砂糖控えめなこの味

君はエプロンをたたんで自分の家に帰っていった
君の夫と子どもが待つ家に

冷蔵庫のジャムの瓶を見るたびに
確かに君が来ていたことを確認できる
苺ジャムを食べきってしまったら
君の存在は泡のように確かなものでなくなるから
少しずつ食べている

mayamoon暮らしのエッセンス
「苺ジャムのつくり方」

【材料】苺、砂糖、レモン汁

  1. 苺はヘタを取り鍋に入れて砂糖をふりかけ一晩おく
  2. たっぷり水分が上がったら弱火にかけて煮る
  3. あくが出たら取る
  4. 最後にレモン汁をしぼって出来上がり
  5. 煮沸消毒した瓶に入れて冷蔵庫で保管

「人の手でつくられた唯一無二の灯り」りえさんのインテリアトリップ #66

『インテリアだけは、流行とか無視して、ひたすら自分の好きなものを追求するべし。』という持論を持つ、りえさんがおうちのこだわりアイテムたちを紹介します。

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#66 人の手でつくられた唯一無二の灯り

今回のインテリアトリップは、久しぶりに「照明」です。

我が家の照明はほとんど一点物なのですが、 今回の照明はその中でも作家さんが手編みでつくった、 唯一無二の作品です。


an/eddyさんの作品です。中の電球を付けなくても存在感が凄いです。

店舗などでなく、作家さんの展示会で購入しました。 ご本人から直接お話を伺いながら買わせて頂くのは贅沢な時間。


不規則な手編みの模様は、どこから見ても素敵です。我が家の壁紙の色味とリンクして、迷わず購入を決意しました!(笑)

手編みの良さは、 すごく作品の温度を感じることだと思うのですが、 ともすれば野暮ったくなりがちで、 なかなか洗練された感じを出すのが難しいものの一つだと思います 。にもかかわらずan/eddyさんの作品は、 照明以外にもタペストリーやミラー、 クッションカバーなどそのどれもがビックリするほど洗練された都 会的な作品なのです。

素朴な暖かさと、洗練されたイメージ、 相反する2つの要素を感じられる、他にない作品だと思います。個展などで他の作品も見ることができるので( どれもため息が出るほど素敵!)是非足を運んで頂きたいです!

■今回の旅で紹介した作家さん
〇an/eddyアンエディ
https://instagram.com/knitchihiro?igshid

 

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「自分らしさに再び向き合う。夫婦二人三脚の働き方のかたち」 ネモファニチャー 荻原さんご夫妻 | エイミーズトーク #30

エイミーことエントリエ編集長の鈴木 栄弥が気になる人に、自分らしい暮らし方や生き方のヒントをいただいてしまおうというこのシリーズ。第30回目のゲストは、長野県佐久市で家具屋ネモファニチャーを営む荻原さんご夫妻です!

自分らしさに再び向き合う。夫婦二人三脚の働き方のかたち

荻原 綾(おぎわら・あや)さん
ネモファニチャー インテリアコーディネーター。長野県小諸市出身。2007年に結婚後、2009年に自宅の一部を使い雑貨店をオープン。自身が製作した雑貨や作家さんの雑貨を買い付けて販売していたが、子育てとの両立が難しくて一度お店を閉める。現在は家具職人の夫・敬さんが立ち上げたブランド「ネモファニチャー」に勤務。またirrma.(イルマ)として作家活動も行なっている。

荻原 敬(おぎわら・けい)さん
ネモファニチャー代表。長野県佐久市出身。土木工事の現場監督から木工家具製作へ。家具と雑貨のショップスペースを2017年に改装し、ネモファニチャーのショールーム兼事務所に。

ご夫婦で営む素敵な家具屋さんがあると聞きつけ、LIFE STYLE MAGAZINE entrieの副編集長細野が向かったのは長野県佐久市。リノベーションを通し、お客さまとお話をするなかで家族を持つことや生活環境の変化は、「自分らしさ」を見直すタイミングであることを感じます。そこで今回は、東京から離れたまちで、“自分たちらしく働く”ことや、“家族を持つことで変わる仕事感ってなんだろう?”……そんな疑問へのヒントをもらうべく、荻原さんご夫妻にお話を伺うことにしました。

結婚・出産・子育てを経て、
地域で「自分らしい」キャリアを探す

――元々は雑貨屋を営んでいたそうですね。

綾さん:はい。私たちが結婚したのは13年前のことなんですが、その前から夫は家具をつくっていて、私は別の仕事をしていました。結婚して仕事を辞め、今の家を建てることになって、夫が営む家具のショールームスペースをつくりたいという話になったんです。そのとき「ショールームだけだと人は来るのかな?」と、雑貨屋を開きました。

だから、最初はそこで小さなお店をやっていたんですけど、子どもができてからはなかなか毎日お店が開けられなくなってしまって。

――仕事と育児の両立が難しかった?

綾さん:子どもが生まれる前までは、食器とかの雑貨や作家さんの作品を扱ったりして、毎日お店を開けていたんです。週1〜2日を定休日にして、フルタイムで店を開いていました。でも子どもが生まれると、職住一体だったものだから、どうしても子どものことが気に掛かっちゃって。

お客さんが来ているときも、「子どもの面倒をどうしよう」と思ってしまうんです。最初は子どもを見ながら働こうと思ってはじめたんですけど、やってみたら難しかったというか。仕事と子育てって、どちらかに偏ってしまうと、罪悪感が生まれちゃうんですよね。

――そうなんですね。

綾さん:だからお店は一度お休みして、夫の家具製作は続けることにしました。でも2人目が生まれて、そろそろ仕事に復帰したいなって思って。もともと「人が生活すること」に興味があって、短大では生活科学科を専攻していたんです。そこで住環境のデザインも勉強して、そのときにこれが仕事にできたらいいなっていう憧れもあって、インテリアコーディネーターの資格を取ることにしたんです。勉強をはじめたら、「これ、私がずっとやりたかったことだ!」って、みるみる情熱が蘇ってきました。

――インテリアコーディネーターの資格を取っただけではなく、仕事復帰に向けて佐久市のママに向けた働き方講座に参加したそうですが、なぜ受講することにしたのでしょうか?

綾さん:インテリアコーディネートの知識を仕事に活かしたいなって思ったものの、「どうはじめたら良いんだろう?」、「他のママたちはどうやって仕事と育児を両立させようとしているんだろう?」っていうのがありましたね。それに、世の中と関わっていない感覚が強くあって……「あれ、大人とどうやって話すんだっけ?」みたいな(笑)。そんな状況で復帰するのが怖かったのかな。仕事のスキルの面でも自信がなかったから、普通のビジネス講座とは違うママ向けの働き方講座なら自分のためになるんじゃないかなって。いいタイミングだったと思います。

――どんなプログラムだったのですか?

綾さん:まず講座を受ける前の説明会で、「妊娠・出産・育児の経験によって得られた、または強化された力 (ハハリョク)」を見つけていくというテーマのワークショップがありました。その後の講座では、自分が今まで何のために働いていたのか価値観と動機を振り返り、その価値観や動機を大切に、これから自分が何をしていきたいかを講座のメンバーと共に考え、最終的にビジネスモデルをつくってプレゼンしました。

――なにか発見はありましたか?

綾さん:自分の思いをグループのメンバーに伝えたり、共有されたりする中で、「今の自分ってどうなんだろう?」「自分と社会ってどんな関係性なんだろう?」ということを改めて考えられる時間だったと思います。例えば、毎日の子育てをするなかで当たり前にやっていることって、スキルになるとは思っていなかったんです。でも他の参加者が「これは自分のスキルだ」と誇りを持って発表しているのを聞いたときに、ハッとしましたね。

――確かに改めて仕事をスタートさせるときこそ、これまでの自分がやってきたことを振り返る作業が大切になりそうです。

綾さん:書き出していったこともすごく良かったですね。自分は何を考えていて、何がわからないのかが見えてきましたから。最終的に、自分のインテリアコーディネーターとしての知識を活かして、夫が立ち上げた家具ブランド「ネモファニチャー」を好きになってもらうように働きかける、というマイプロジェクトが生まれました。

「少しずつ、できることから」。
夫婦で仕事をするというスタイルへ

▷がんばる綾さんを見守る、敬さんの眼差しがあたたかい

――ここからは、敬さんにもお話を伺いたいです。「ネモファニチャー」は、敬さんが主体となって立ち上げたそうですね。

敬さん:はい。ブランド自体は2005年からあって、今は15年目ですね。家具の設計から製造まで、一貫して自分でつくっています。名前の由来は、New(新しい)とEmotional(感覚)を組み合わせた造語。椅子やテーブル、キャビネットをメインにやっています。

――家具づくりはどのように学んだのでしょうか?

敬さん:もともと芸術分野やものづくりに興味があって、いざ家具職人の道へ進もうと腹を決めたときに、足りないことだらけだと気づいたんですよね。だから職業訓練校に通って、その1年間で技術を学びながら、アートワークの感性を養うためにインテリアや美術を独学で学びました。


▷ネモファニチャーのダイニングテーブル(詳細はこちら

――家具の特徴は?

敬さん:基本的には人が使う道具だから機能性は大切にしながらも、見た目は自分の好みの曲線的で柔らかさがあって、それでいてきちんとした形にしています。

綾さん:子どもが生まれてから、家具のデザインの考え方も少し変わったよね。子どもがいるお家なら、こういうデザインの方が使いやすいんじゃないかとか、想像できるようになったというか。

敬さん:たしかに。リアリティを持って考えられるようになったから、提案の幅が広がってきたかな。

▷「つい先日も子どもが、布地の座面にジュースをこぼしちゃって。そういう生活に関わることも子どもがいるからわかったよね」と、笑いながらお話ししてくれました。

――このショールームもインテリアが素敵で心地よい空間です。

敬さん:実は雑貨屋をはじめたときは今と全然違っていて、あんまり自分たちが好きな空間にできなかったんです。それを一昨年くらいに改装して、「ネモファニチャー」が持つスタイルや価値観を、直接お客さんに伝える場にしました。家具のデザインと製作はもちろん、インテリアコーディネートまでできるからこそ、見て納得してくれた人に家具を使ってもらいたいという思いがありますね。

――敬さんの頼もしさと綾さんの優しさのバランスが、とても合っているように感じます。

敬さん:僕と彼女は高校生の頃から付き合っているから、社会人になってからの僕の紆余曲折もすべて知っている存在。いつも見守っていてくれて、ときには手を差し伸べてくれました。

――まさに人生の伴侶ですね! ご主人のそばで、育児とお仕事と奮闘している綾さんを見ていてどんなお気持ちでしたか?

敬さん:彼女が働き方講座に通いはじめたときも、自分なりにやるべきことをちゃんと全うしたいという強い気持ちがあることが伝わってきましたね。僕がはじめた事業なのに、自分ごととして彼女なりに考えて動いてくれているなと。とはいえまだまだ手探りで途中の段階だから、いまはその頑張りを見守っている状況です。

――夫婦で働くことに、どのような可能性を感じていますか?

敬さん:前の雑貨店時代も2人でやっていたようなものなので、形を変えて再スタートするという感覚ですね。雑貨店を閉めてからは、個人のお客さまよりも設計事務所の下請けがメインになって、家族の暮らしを守るための仕事に振り回されがちでした。でも本来やろうとしていることは、半分は自己表現で、もう半分は社会貢献。夫婦で働くことで、理想の働き方に近づくことができそうです。

――現在はどのようなことに取り組んでいるのですか?

綾さん:まずはお客さまと家具をつなぐためにどうしたらいいのかということを考えています。例えばお客さまに家具を購入してもらうとき、今までは夫が窓口になって販売していたところを、私が間に入ってお客様と直接コミュニケーションをとって、提案をして……と、少しずつですが経験を積めるようなはじめ方をしていけたらなって。

敬さん:受注生産だから、実際にショールームまで来てもらって、家具を見てもらったり打ち合わせをしたりする必要があるんだよね。

綾さん:そう。今までショールームは予約制で、希望した方のためだけに開いていたんです。だけど、どなたも気軽に見に行ける日があるといいなと思って、まずは月1回くらい、ショールームを開ける日を設けてみるつもりです。あとはウェブサイトの更新とかね。焦点を絞りながら、具体的に進めていこうと思っています。

自分の生涯の楽しみのために。作品づくりへの取り組みも

――綾さんは仕事とは別に、作家活動もされているそうですね。

綾さん:はい。よかったら見ますか……?

――ぜひ!

▷タイトル「共感」(紙、ペン 2018)

綾さん:特にジャンルにこだわらず、雑貨全般を自主制作しているんですけど。刺繍の作品が多いかな。

――味わいのある絵がすてきですね!

綾さん:恥ずかしいですね……。irrma.(イルマ)という作家名で活動しているんですけど、これは“妻”でも“ママ”でも“社会人”でもない、「誰でもない誰か」の存在をイメージしてつけた名前です。irrma.としてつくるものは、死ぬまで続けたいお楽しみなんですよね。自分が本当に好きなことだからこそ、自分のペースで好きなようにやっていきたいです。

――とても細かい刺繍……技術もすごいですね。

綾さん:子どもの頃から刺繍と編み物は当たり前のようにできていたんですよ。特に教わった訳ではないんですけどね。母が手芸の本を読みながらつくっている姿を見ていて、そうやってつくるんだなって思って自分でもやっていました。とても普通で身近なことだったので、技術は自然と身についていました。

――雑貨はいつからつくるようになったのですか?

綾さん:子どもが生まれる前は布の雑貨やバッグなど、実用的なものを作っていたかな。最近つくったのはブローチや刺繍で描いた絵ですね。2019年12月にも、佐久平で開催された「クリスマスアートギフト展」というグループ展で発表しました。

▷タイトル「ねこと花」(布、刺繍糸 2019)

――世界観のインスピレーションはどこから?

綾さん:たぶん、自分の行きたいところなのかな。平和なところに行きたいなって思ってつくりました(笑)。絵本の世界とかもすごく好きで、夫も美術が好きだから、一緒に展覧会を見に行ったりしていて。そういったところから影響を受けているかもしれないですね。なかでも版画作家の南桂子さんの、さみしいような暖かいような感覚を覚える絵が好きかな。

――作品にも綾さんの感性や人柄が表されているような気がします。

綾さん:作家活動はとても気まぐれなんですが、毎年楽しみにしてくれる方や「また楽しみにしています」と声をかけてくれる方もいて、その方々と触れ合うたびに続けていきたいなと思いますね。

綾さんの至福のひとときは「ドラマを見ながらチョコレートを爆食いするとき」。後日、送っていただいた写真をみると、想像以上のチョコレートの量でした(笑)!  たくさん食べてしまっても、日頃の筋トレによって体型と健康を維持できているそう。

▷ネモファニチャー
WEBサイト https://nemofurniture.com/

●文 / 宇治田 エリ
●インタビュー・編集・写真 / 細野 由季恵

「骨董市」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #26

mayamoonさんのリノベーション事例はこちら


#26 骨董市

あなたがくれた髪飾りをするには
少し年をとりすぎた
それはピンクの珊瑚でできていて
冬の日の骨董市で買ってくれた
古い木箱の奥底で輝きを失っていた髪飾りは
あなたのシャツで拭くと驚くほど綺麗になった

外の空気は冷たいけれど
あなたの隣にいるだけで満たされて
何も怖いものはないような気分になった
時々指に触れてその冷たさを分かち合った

ずっと昔の物たちを眺め歩き
それを使っていた人々の暮らしを想像する
大切な人に送った物がどれほどあるのだろう
さびた栓抜き、着物、古い地図、琺瑯のタッパー、懐中時計
私たちがいなくなっても未来の誰かがこれを手にするのか
思いを馳せながら少しずつ大きくなっている木蓮のつぼみを見た

あなたは寂しいときだけ寄ってきて突然いなくなる
ようやく不在に慣れた頃
また現れて私の心をかき乱す

箱の中にしまわれた髪飾りはあなたの帰りを待っている

mayamoon暮らしのエッセンス
「骨董市の楽しみ」

古道具が豊富に揃う骨董市は週末に神社や公園で開催されている
掘り出し物を探すには朝早い時間にいくのがおすすめ
気に入ったものは、あとで見にいくと売れてしまっていることも
ここだけでしか出会えない物との出会い、店主とのやり取りも楽しい

【編集部のおすすめ】りえさんのインテリアトリップ – 家づくりのアイデア 編

こんにちは! エントリエ編集部です。これまで60回以上に渡ってお届けしてきた『りえさんのインテリアトリップ』。いくつものステキな旅と出会いました! 今回は、そんなりえさんの記事から編集部の心にグッときたアイテムをカテゴリ別に厳選します。本日は「家づくりのアイデア 編編」です。

りえさんのリノベーション事例はこちらリノベーション事例

 

No.1 脱衣室の収納

なかなか他人のお家だと見る機会が少ないお風呂周りです。りえさんのお家の脱衣所は空間が限られたいたため、収納は扉のない棚板を採用。閉め切らないことで、湿度もたまらないのだとか。見せる収納が苦手な方は、カゴを取り入れることをオススメしています(色を統一することがポイント!)。

過去記事はこちら>> ♯12 扉で隠さない収納

No.2 トイレのインテリア

思わず長時間居座りたくなってしまうような(笑)トイレです。 難易度がたかそうな壁紙やインテリア雑貨は、まずはトイレで試してみるのがりえさん流。あまりお客さまの目につかない場所ですが、思い切り個性チャレンジの一歩として真似したくなるアイデアでした!

過去記事はこちら>> ♯15 隠れた、お家の主役

No.3 季節の行事アイテム

家族をもつとどうしても増えてしまう、「5月人形」や「お雛様」、「クリスマスツリー」などの行事アイテム。“何よりライフスタイルに無理なく溶け込めるのが大切だと思います 。”というりえさん。こどもの日用のかぶとは、アロマオイルを収納している木箱に乗るくていのサイズなのだとか。

過去記事はこちら>> ♯37 季節の行事アイテムは自分サイズで選ぼう!

No.4 ウォークインクローゼットはいらない?

限られたお家の面積を活かすために、リノベーション時は思い切ってウォークインクローゼットを取り入れなかったというりえさん。部屋に置く家具や室内窓を間仕切り兼収納として活用したそう。収納スペースはあればあるだけ、物を持ってしまう……物を増やさないという発想も必要だなと感じるアイデアでした。

過去記事はこちら>> ♯45  ウォークインクローゼットは、いらない!?

以上、【編集部のおすすめ】りえさんのインテリアトリップ 「家づくりのアイデア 編」でした!

>>>過去のインテリアトリップ一覧はこちら<<<

ボタン▪︎阿部 梨絵 / Rie ABE

ホームページ http://salongreen.net/

家族とエントリエ /リノベーション事例 https://entrie.net/family/family3/

・子宮美容協会ユニバーサル認定
 「子宮美容セラピスト」
・発酵マイスター
・子宮ケアごはんインストラクター
・子宮インナービューティーセルフケア
 エクササイズ ティーチャートレーニングコース終了

ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

 

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「自分の“好き”は、きっと相手には伝わる」 ハワイアンキルト作家 渋谷由美さん | エイミーズトーク #29

エイミーことエントリエ編集長の鈴木 栄弥が気になる人に、自分らしい暮らし方や生き方のヒントをいただいてしまおうというこのシリーズ。第29回目のゲストは、ハワイアンキルト作家の渋谷 由美さんです!

自分の“好き”は、きっと相手には伝わる

渋谷 由美(しぶや・ゆみ)さん。東京生まれ。2004年にハワイアンキルトに出会い、製作に熱中。徐々に活動の幅を広げ、今では自身で教室を開くまでに。数多くの生徒さんにハワイアンキルトの魅力を伝えている。

現在東京都多摩エリアで、6つのハワイアンキルト教室を持つ渋谷 由美さん。作家として活動をはじめてから16年目。3月にはエントリエショールーム内で個展をおこなっていただくことになりました!(※コロナウィルスの影響を受け、延期となりました。追って詳細をご連絡します) そこで、今回はハワイアンキルトとの出会いや教室での生徒さんとのふれあいの中で感じていることについて、お話を伺いました。

「おおらかな気持ちになる」そのアバウトさが心地よいハワイアンキルト 


――渋谷さんは、“ハワイアンキルト”の作家さんとしてご活躍されていますが、普通のキルトは、どこが違うのでしょうか?

渋谷さん:名前の通りハワイモチーフを使用するところです。もうひとつの特徴として、例えば、正方形の折り紙を折ると、長方形になりますよね。また半分に折ると正方形に、さらに折ると今度は三角形になります。

そうすると、元のサイズの1/8の状態になります。これを8枚重ねてカットし、広げたモチーフを連ねていくのがハワイアンキルトの特徴的です。

――なるほど! キルトといえば、幼稚園バックなどに使うようなふっくらとした布地をイメージします。

渋谷さん:そうですね。幼稚園のお子さんに、キルティングバッグをつくったりしますよね。ハワイアンキルトは、あの布地を自分の手でつくったり、そこにひとつひとつアップリケのようなものをつけたり。できあがったら、またチクチク縫って、そうすると布地にふっくら感が出てくるんですね。

――ミシンを使わずにすべて手縫いですか! すごく時間をかけて、ていねいにつくられていらっしゃるんですね。

渋谷さん:そうですね。製作は、短くとも3〜4ヶ月はかかるかな。

――キルトと一口にいっても、製作手法はいろいろありそうですね。

渋谷さん:はい。小さい三角や四角、ひし形などをつなげ、ひとつのモチーフにする“ピーシング”というものもあります。「ピーシングキルトとハワイアンキルトの違いは何ですか?」とよくいわれますが、ピーシングは縫っていくときに1mmずれると、つなげたときに1cmずれます。どんどんつなげていくから1mmでもズレの影響は大きい。

その点、ハワイアンキルトは、多少ずれても気になりません。つくった本人は気になるかもしれませんが、見ている人はおそらく気にしていないはず(笑)。だから、おおらかな気持ちでつくることができるんです。

手芸店で一目惚れ!
ハワイアンキルト一筋の16年

――渋谷さんがハワイアンキルトと出会った経緯を教えてください。

渋谷さん:もともと、かわいいものが好きなんです。製作をはじめる前は主人の仕事上、転勤が多くて……。私は東京生まれですが、結婚・子育ては九州でした。子どもも成長して、自分の時間ができた頃、何か自分のことをはじめたいなと思っていたんです。

そんなある日、手芸屋さんでハワイアンキルトを見て「かわいい!」と思って。そこでキルトの先生と出会って、お教室でいろんなことを教えてもらいました。

▷手芸道具にも、渋谷さんこだわりの「かわいい!」が詰まっています。

――細かい作業はもともとお好きだったのでしょうか?

渋谷さん:嫌いでも、好きでもなかったです(笑)。小さいころは人形をつくったりしていましたけど、趣味にするつもりはまったくありませんでした。

でも実際につくってみると製作中はもちろん、形になったときには感無量で。自分の好みに合わせてサイズを変えられるから、大きな展示用の作品から生活に密着したものまで自由につくれるし、いつでも持ち歩けるところが良かったですね。

――転勤が多い環境でも、続けることのできる好きなものが見つかったんですね。

渋谷さん:それに、最初に出会ったキルトの先生は幅広く活躍されている方でしたが、私はなぜかハワイアンキルトにしか興味がなくて。例えば、ビーズやクラフト系の製作には全然目がいきませんでした。

ハワイアンキルトは奥行きがあるというか……これまでいくつもと作品をつくっていますが、そのたびに「またつくりたい!」と思うんですね。

――ハワイアンキルト、一筋ですね。

「今日、来て良かった」と思える場所づくりを

▷教室には、幅広い年齢の生徒さんがいらっしゃるのだとか。こちらは作品展示会のワークショップでの様子、「ちびっ子も頑張ってました!」。

――渋谷さんが生徒という立場から一転、今度は先生として生徒さんを持つようになった経緯について教えてください。

渋谷さん:キルトの先生から「教室をすることもできる」と聞きました。それで自然と、「自分の知識をみんなに伝えられたらいいな」と思うようになって。ハワイアンキルトをはじめて4年目のときです。

今は、デパートなどにあるカルチャースクールで教室をもっていますが、はじめは「ハワイアンキルトの活動をしています」と持ち込みました。すると、だんだん声をかけてもらえるようになって、気付いたら生徒さんがたくさん来てくださるようになっていました。

――教室に通われる方は、どんな方が多いのですか?

渋谷さん:年齢的には、ご年配の方が多いかな。ご自分の時間を持てるようになって、「新しいことをはじめてみたい」という方ですね。人生の先輩ですから、がんばらないといけないな、とよく思います。

――お教室はどんな雰囲気ですか?

渋谷さん:もう和気あいあいで、大変です(笑)。お茶の時間をつくっているクラスもありますが、お教室でのお話を楽しみにしてくださっている方もいらして。製作に関わる話から、普段、家族にはいいづらいことなんかも話してくれます。

中には4回目の成人式を迎えられた人もいらっしゃいますが、みなさんすごく元気! 私も「ここに来て良かったな」と思える教室にしたいと思っています。

うまくいかないこともあるけれど、
自分の「好き」は
、きっと相手には伝わる

――現在は、お教室と自主製作を通してハワイアンキルト と関わっていらっしゃいますよね。「好きなことを仕事にしていきたい。でも、なかなか実現できない現状にモヤモヤしている」という人も、多いように感じています。だから渋谷さんに憧れる方も多いのではないでしょうか。

渋谷さん:なんというか……「自分が楽しい」と思えることができるといいですよね。

――はじめの一歩は、ご苦労されたこともあったのではないでしょうか。

渋谷さん:そうですね。今でこそ、順調だと思っていただけるかもしれませんが、はじめは人が集まらず生徒さんひとりのときもありました。今も、販売のお声がけをしてもらっていますが、思うようにはいかない。

あとは、多くの方は長く続けられてくださいますが、中には「キルトは好きだけど、時間や都合が合わなくなって続けられなくなってしまいました…」という方もいらっしゃいます。

何もかもが上手くいってるわけではないんです。でも、自分が好きなことをやっていると、わかってくれる人には届くと思います。自分が好きなことをして一緒にいられるのは、生徒さんにしても仲間にしても、分かち合って共有できる人たちだと思うんです。だから気にせずに、好きなことをしたらいいなと思います。

――反対に、生徒さんの中には「渋谷さんだから続けられる」という人も多そうですね。楽しそうな雰囲気がお話から伝わってきます。

渋谷さん:ありがとうございます。(雰囲気づくりでいえば)敬語を使いすぎると距離感が出てしまうので私も普通にお話しますし、生徒さんもフレンドリーなので、気を遣い合うみたいなことはないですね。

――人と関わる時間は、大切ですよね。日常から抜け出して、自分の時間を意識的にもつというか。渋谷さんのような教室があると「頼れる場所」になるのではないでしょうか。

渋谷さん:月に1回来るだけでも違うと思います。こうしたカルチャーの仲間は生活圏も違うし、その人のご近所のことは誰も知りません。だから、普段話せないようなことも気兼ねなくいろんなことを話せる空間は、どの世代も大事だなって。

――ありがとうございます。渋谷さんが生き生きと活動されてることで、きっと周りの方の笑顔も増えていきそうですね。

渋谷さん:はい! もっともっと、たくさんの人にキルトの楽しさを知ってほしい。あとは、いつかは毎年東京ドームで開催されている「東京国際キルトフェスティバル」で賞をいただきたいです。自分の目が見えなくなるまで、つくり続けたいです。

渋谷さんの至福のひとときは1年半前からはじめたゴルフ。座りっぱなしの作業が多いので、運動不足解消のためにはじめたそうです。「へたっぴですけど」と、はにかむ姿が印象的でした。

「ゴルフで使うバッグやシューズケースも手作りなんです」と、教えてくださいました。

 

●文 / 安田 あゆみ
●インタビュー・編集・写真 / 細野 由季恵

SABOTENS まちのミカタ #03 三鷹編

#03 三鷹編

まちのミカタ3回目。今回はエントリエの編集長エイミーこと2級建築士鈴木が気になるまち、三鷹です。前回は「散歩の記事なのに食べすぎ」という感想をもらい、世の中をザワつかせましたが今回はいかに。嗅覚だけであるいた三鷹は、「秘密基地を作りたくなるまち」でした。

嗅覚のみでお散歩スタート
開始5分でシャンプー!?

この日の待ち合わせは、JR中央線 三鷹駅。電車で向かう途中、SABOTENSのよっちゃんこと藤田泰実さんからLINEが入りました。

▷寝落ちしてしまったSABOTENS藤田さん

本職はデザイナーの藤田さん。なんと、登録者数100万人超えで今話題になっている、江頭2:50さんのYouTube「エガちゃんねる」のデザインをすべて手掛けています。取材の日は、ちょうど公開の日。朝まで徹夜で作業をしていたのでした。よっちゃん、お疲れさま!

▷「エガちゃんねる」のTシャツで登場した藤田さん

▷眠い目をこすりながら、いざ出陣!

駅を出て、まずは三鷹駅南口側へ。駅前の建物の後ろには青い空。お散歩日和です。いつものとおり、特にルートは決めず、嗅覚だけで進んでいきます。

藤田:私たち、絶対晴れ女だね!

村田:たしかに。「まちのミカタ」のお散歩はいつも晴れてるね!

細野:……そしてまた、二人とも自然に脇道に入っていったね。

村田:無意識に進んでた(笑)。

藤田:何もいわずに。

細野:この企画3回目にして、二人が進む場所の予測がついてくるようになった。

村田:あ、理容室だ。

藤田:こういうところでシャンプー体験してみるのもいいよね。男性だけかな。

細野:……行く?

藤田:私、徹夜で髪洗ってないからさ。

村田:実は私も朝時間なくて、シャンプーできなかった。

細野:私もそういえば昨日、髪の毛洗ってない。

藤田:みんな!? でもいつも切ってくれる美容師さんが、冬は毎日洗わなくていいっていってた。

村田:うちのおじいちゃんも同じこといってた……あ、でもうちのおじいちゃんハゲてた

ポン菓子の爆発音がこだまする
「みたか消費者まつり」

始まって5分でいきなり理容室に入るのはやめて、少し歩いてみることにしました。

村田:あ、イベントやってる。「みたか消費者まつり」だって。

スタッフの方:はい、どうぞ、「ポン菓子」です。無料ですよ。

村田:ありがとうございます。

村田:これは何のお祭りですか?

スタッフの方:三鷹市消費者活動センターの運営協議会が、毎年やっているお祭りなんです。三鷹の散策マップいりますか?

藤田村田:わー、ありがとうございます!

スタッフの方:三鷹はジブリ(※)だけじゃないんですよ。

※ジブリ……東京都三鷹市 井の頭恩賜公園西園内には、かの有名なジブリ関連の作品を多数収蔵・公開している「三鷹の森ジブリ美術館」の所在地であり、連日多くのファンで賑わっている。

村田:この辺で古い住宅街や昔からあるエリアってどのへんですか?

スタッフの方:このあたりは、明暦の大火の時に江戸から移住してきた人たちが定着したところなので、三鷹の中では比較的古いエリアですよ。

▷消費者まつり会場の一角では、職人さんによる包丁研ぎも行われていました

スタッフの方:この辺は昔、太宰治がよく歩いていたんです。太宰治がよく通っていた酒屋さんの跡地が「太宰治文学サロン」になっていますよ。

村田:そうなんですね!

▷太宰治が行きつけだった酒屋さんは、「太宰治文学サロン(伊勢元酒店跡)」という記念館になっています(三鷹市下連雀3丁目16-14)

ここでいきなり「ピーーー」という笛の音が鳴り響きました。

スタッフの方あ、耳、耳、耳! 耳塞いで。

細野:え? 耳!??

[wp-svg-icons icon=”spam” wrap=”i”]次の動画は、ポン菓子が出来上がる大きな音がするのでご注意ください[wp-svg-icons icon=”spam” wrap=”i”]

「パーーーン!」すぐ近くから、大きな音が。

村田:今のはなんの音ですか?

スタッフの方:ポン菓子だよ。圧力かけて作るから。

藤田:荷物持ってたから、耳塞げなくてパニックになっちゃった。

村田:いやーびっくりした。

勝手に生える木に、妖怪・植物神隠し
三鷹のまちにも、はみだす緑

「みたか消費者まつり」をあとにして、付近の路地をお散歩する一行。さまざまな路上園芸に心を奪われながら、ゆっくり、ゆっくり……。

▷三角形の敷地を巧みに利用した見事な園芸に見惚れるSABOTENS

村田:あの木、狭いとこから生えてきてる。

藤田:紐で結ばれてて、大切にされてるね。

村田:見守られてる感じ。いいなー、「勝手に生える木・写真集」作りたい。

藤田:いいね!「勝手に生えて何が悪い」っていうサブタイトルにしよう。

村田:わ、あれもすごいよ、自転車が蔦に覆われてる! なんだこりゃー。いつからこうなってるんだろう?

藤田:二年くらいは夏を越したんじゃない?

村田:越したね、こりゃ。夏の間は緑でモコッとした物体だったけど、冬になって自転車が現れたんだろうね。

藤田:これ、名付けるならなに?

村田:どうしよう……「妖怪・植物神隠し」……!

藤田:てんこ盛りな名前だね。

三鷹のミッキーに、死んだロバに、生きた猫
路上で出会う動物たち

藤田:あ、ミッキーだ!

村田:年季入ってるね。白くなっちゃってる。

藤田三鷹のミッキー。昔飼ってた雑種犬も「ミッキー」っていう名前だった。脱走しまくる犬だったな。

村田:ミッキーマウスのミッキーから名付けたの?

藤田本当は「ラッキー」って付けたかったんだけど近所にいて、「ロッキー」って付けたかったんだけど近所にいて、「ミッキー」になった。

村田:あ、あのアパートに、植木鉢がひとつだけ乗ったミニミニなベランダがある。

藤田:小学校のとき、こういうアパートに住みたくてしょうがなかった。一人で。

村田:一人で?

藤田:そこで、お母さんに読んじゃいけないっていわれてる漫画とかを読みたかった。

村田:秘密の隠れ家にしたかったんだね。

村田:あ、あれ、枯れた棕櫚(※)が動物っぽくない?毛むくじゃら。

※棕櫚(しゅろ)……ヤシ科の常緑高木のこと。

藤田:死んだロバみたい……。

細野:すぐに植物の名前がでてくる。さすが、路上園芸学会の村田さん。あ、猫だ!

藤田:ニャー! おいでよ、ニャーニャーニャー。

村田:珍しい模様だね。

藤田:おはよー、おはよー。

村田:こっち来なよ! ポン菓子いる?

▷延々と猫に話しかけるSABOTENSを見守る細野

落ちもんとフェンスに食い込む木から
広がる妄想劇

村田:なにこれ、落ちもん? 野菜ジュースにスヌード

藤田:多分スヌードも野菜ジュースも、同じ持ち主。野菜で健康を気にしてるところがいいね。この状況を含めて撮るのが落ちもんの醍醐味。

村田:あ、よっちゃん、見て見て、あの木!

藤田:すごい、行こう!!

▷駐車場の奥になにかを発見したSABOTENS

▷ドーン! ネットに食い込む木

村田下から生えて、フェンスのネットに食い込んだんだ! すごいよ、これ。

藤田戦いのあとって感じがするね。

村田:多分桜の木。前はこの辺一体に桜が咲いたんだろうな。

藤田:それを思うと切ないね。業者の人は「どうしますか? フェンス壊しますか?」ってブチギレただろうね。

村田:「フェンス壊すと追加で数十万円かかりますよ?」

細野:(あ、二人の妄想劇がはじまった……)

藤田:「できないっすよ?」って。それでこの状態。「だめだこりゃ。田中さん、なしなし!」って。

村田:あ、こっちにも落ちもんがあるよ! サンダルにジムビーム。

細野:(終わった……)

藤田:夜中に徘徊してここで飲んだのかも。

村田:それであっちに行って、野菜ジュースを飲んで。

藤田:あっちの落ちもんと、物語がつながってるかもね。

村田:下のは新聞紙かな……?

藤田:う●ことかないでしょうね……?気をつけよう! あやちゃん、何も考えずに踏もうとしてたけどさ、危険だよ。常に疑っていかないと

村田駐車場には、何かがある

お肉屋さんでエネルギー補給
まちの美容室で猫の話に花が咲く

▷路上に現るオアシス「肉のアンデス」(三鷹市下連雀3丁目30-9)

細野:あ、お肉屋さんだ。

藤田:美味しそう!

村田:買おうか。こんにちはー。ささみフライをひとつください。

▷スタッフのみなさん、「Andes」と書かれた素敵なキャップを被っていました!

藤田:私は牛肉コロッケ。ここは長いんですか?

肉のアンデスさん50年。ちょうど俺が生まれたとき……フフ。ここの前は馬車が走ってたんだから。

▷ささみフライと牛肉コロッケをいただきました

村田:めちゃくちゃ美味しい、これ。衣がサクサク

藤田何もつけなくても美味しい。50年やっているだけあって、さすがですね。

村田:いやー、美味しかった。ごちそうさまでした!

藤田:次は何食べよっか。……って、食べた直後にまた食べること考えてた。

肉のアンデスさんを後にし、さらに歩いていたところ、いい雰囲気の路地を発見。

▷大きなミッキーが出迎えてくれる、「美容アトリエぽぷら」(三鷹市下連雀3丁目31-10)

村田:お店の前で雑貨を売ってる。あ、このバッグ、すごいかわいい! 500円だって。買おう。

アトリエぽぷらさん:こんにちは。

村田:こんにちは、これください。ここは何のお店ですか?

アトリエぽぷらさん奥で美容室を25年やってるんです。いまは骨董も扱っています。よかったら中も見ていってください。

藤田:ありがとうございます!

▷美容室の様子。ミッフィーは、「亡くなった母がうさぎ年だったから置いている」とのこと。

村田:ここに猫ちゃんの写真もありますけど、猫飼ってらっしゃるんですか?

アトリエぽぷらさん:はい。この子がずっとうちの子だったんです。

藤田:かわいいー!

村田:なんていう名前だったんですか?

アトリエぽぷらさんビッチ

藤田村田:(!!)

アトリエぽぷらさん:チビだったから。ビッチって、あまりよくない名前だけど……

藤田:あはは。外国語だと、変な意味になっちゃいますもんね。

アトリエぽぷらさん:でも、すごくいい子だったんですよ。

藤田デビット・ベッカムと一緒にいますね。

アトリエぽぷらさんベッカムは、お客さんが好きで貼ってあげたら、それきり剥がせなくなっちゃったの。

藤田:最高。

村田:猫は何匹いたんですか?

アトリエぽぷらさん:この子だけ女の子で、あと4匹は男の子で。

村田:いまもいるんですか?

アトリエぽぷらさん:みんな死んじゃった。23歳くらいまで生きたんですよ。最後はちょっと鳴き方がおかしいなと思って抱き上げて、ベッドに乗せてタオルを取りに行ってる間に固くなってた。

藤田:老衰だ。

アトリエぽぷらさん:いい子だったのよ、ビッチだけど(笑)。

▷猫の話に花が咲く、SABOTENSとアトリエぽぷらさんを10分程見守る細野

村田:他の子たちの名前はなんだったんですか?

アトリエぽぷらさん:一番乱暴なのが「ランボー」くん、チャカチャカ動くのが「チャチャ」。おとなしい子が「しずか」ちゃん。あと一人は人間とおしゃべりできる「ショウベエ」くん。

藤田名前のセンスが最高ですね!

アトリエぽぷらさん:また覗きに来てくださいね。

北口・南口では雰囲気が異なるまち。
大根を抱え、散歩はフィナーレへ

アトリエぽぷらさんを後にし、また少し歩きはじめると、徐々にSABOTENS藤田さんの口数が少なくなってきました。

藤田:どっかで休憩しよう。

村田:よっちゃんの電池が切れてきて、みるみるゲージが下がってる

藤田:HP2くらい。

▷自撮り棒を杖のように使うSABOTENS藤田さん

藤田:さっきまでアドレナリンがでまくってたのに、急にきた……。

村田:自撮り棒が、最初の飛脚スタイルから、杖に進化したね。

藤田:お、片手袋(※)。かわいい。

※片手袋……片方だけ落ちている手袋のこと。『片手袋研究入門』(石井 公二 著、実業之日本社 、2019年)という書籍もある。

村田:あ、こっちにもあるよ!

藤田:あ、また片手袋だ!

村田片手袋祭り。

お腹が空いて電池切れの一行。お昼ご飯を食べる場所を求め、駅の北側へと向かいます。

細野:駅の北口は、南口とはまた違う雰囲気だね。高層マンションとビルに、整備された区画。

村田:住宅街っぽさはあまりないね。

村田:あ、モンテローザ本社って書いてある!

細野:本社ってここにあったんだ!

村田:すごいね、ゴージャスなエントランス

細野:いざなわれそう。

村田:モンテローザ専用のカラーコーンもあるよ。

時間は14時。すでにランチタイムが終了しているお店も多く、なかなか見つかりません。なんとなく生活感があって落ち着く南口側へ、再び戻ってみることにしました。商店街の一角で、閉店セールを行うお店を発見。

村田:あ、ご自由にお持ちくださいだって!

藤田:ほしい!

村田:これ、いただいていってもいいですか?

お店の方:いいですよー。もうお店閉めちゃったので。

村田:何屋さんだったんですか?

お店の方何屋さんだったんでしょうかねぇ、さて。

▷藤田さんは「出口」と「水」、村田さんは「勝手口」「控室」「1」「2」をゲット

すぐそばでは、路上で大きな大根が売られていました。

藤田:わ、三浦大根、安い!

お店の方:切り分けられますよ。

藤田:三等分して分けよう。こんなに大きくなるもんなんですね!

お店の方もともと真ん中が太くなる形です。水分が多いので、サラダにおすすめです。

切り株のような大根をそれぞれ抱えて歩いたところ、ようやくお昼を食べられそうなお店を見つけました。

▷イタリア料理店「ピッツェリア・ボッテガンテ」(三鷹市下連雀3-38-7)。この時すでに14時半ちょっと前。15時にランチタイムが終了するにも関わらず、快く迎え入れてくださいました

藤田久しぶりに座った

村田:徹夜明けの中で頑張ったね。

藤田:ごめんね、途中で電池切れになっちゃって。

村田声が聞こえなくなったもんね。

藤田:よかった、お店に入れて。

▷ランチセットをいただきました。お好みのピザまたはパスタ、サラダとドリンクがついてなんと¥1,000!

細野:いつも聞いている質問だけど、このまちだとマンションか一軒家、どっちに住みたい?

藤田秘密基地のように使えるアパートに住みたい。もし今、アパート一棟売りに出てて、自分で買える金額だったら買っちゃうかもしれない。二部屋くらい自分の部屋にして、残りは貸したい。

村田私は、木に覆われた古い一軒家に住みたいな。

ご飯を食べながら「エガちゃんねる」の登録者数をチェックしていたら、なんと半日足らずで7万人! この後順調に登録者が伸び、翌週末には100万人を突破したのでした。エガちゃんの伝説が始まった日の、記念すべき散歩だったのでした。

おまけ「徹夜明けの藤田さん」

最後に、徹夜で頑張ったSABOTENS藤田さんの変幻自在な自撮り棒の操りっぷりを、ハイライトでどうぞ。

▷飛脚スタイル

▷途中で携帯電話の電池がなくなり、その後は計測器に進化。そもそも何センチかわからないのが難点

▷石の幅も計測中

▷ぴたりとはまると、なぜか嬉しい

▷疲れた時は杖にもなる

本日の一コマ漫画

イラスト/藤田 泰実(落ちもん写真収集家)

まちのミカタ 心に残る三鷹の風景

村田のミカタ:野戦部隊のような送水口

藤田のミカタ:全裸で側転をしているように見える木

▷三鷹の豆知識
東京都の多摩地域東部に位置する市。記事中にも出てきた「三鷹の森ジブリ美術館」や武蔵野市と三鷹市にまたがる都営の自然公園「井之頭公園」など人気のスポットもあります。
今回は、商店街など昔ながらのまちなみが残る南口を中心に歩きましたが、北口は平成22年に行われた超高層マンションの建設、平成24年に「駅前広場バリアフリー暫定整備」が行われ、雰囲気の違いを大きく感じました。

●取材/SABOTENS・細野 由季恵
●編集/細野 由季恵
●執筆/村田 あやこ

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「ポン酢」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #25

mayamoonさんのリノベーション事例はこちら


#25 ポン酢

なにげなく言われたことを
いつまでも引きずっていて
心にザラザラしたものがついている

自分を責めても意味はないと分かっているけど
気持ちの切り替えがうまくいかない
何もしていないと考え出して止まらないから
こういうときはとにかく手を動かす

すだちをたくさん買ってきて
自家製ポン酢をつくる
半分に切って絞って
茶こしで種を濾して
酸っぱい爽やかな香りを堪能する

おひたしにかけて
焼き魚には大根おろしを添えてかける
厚揚げや油揚げを焼いたものにもかける
なんにでも合う万能調味料

無心に手を動かしていると
少し気分もスッキリする
手に残ったすだちの香りに励まされる

mayamoon暮らしのエッセンス
「ポン酢のつくり方」

【材料】ゆず、ダイダイ、かぼす、すだちなどの柑橘類、鰹節、昆布、醤油

①柑橘の果汁を絞って醤油、鰹節、昆布とともに冷蔵庫で1ヶ月置く
②濾(こ)して清潔な瓶に入れて保存

「ご縁で繋がるカレンダー」りえさんのインテリアトリップ #66

『インテリアだけは、流行とか無視して、ひたすら自分の好きなものを追求するべし。』という持論を持つ、りえさんがおうちのこだわりアイテムたちを紹介します。

りえさんのリノベーション事例はこちらリノベーション事例

#66 ご縁で繋がるカレンダー

今回のインテリアトリップでご紹介させていただくアイテム、遅ればせながら「カレンダー」です!

毎年、InstagramやらHP、さまざまなサイトからお気に入りの1枚を探し出すのが恒例になりつつあり、さて今年はどうしようかな…… と思っておりました。

しかし、なかなか「これ!」というものに出会えず年も押し迫る中、ようやくいつもの「ビビビ!!」センサーが反応しました(笑)。

しかもかなり近くで!

このLIFE STYLE MAGAZINEで『日々の芽』という連載も持たれているmayamoonさんのオリジナルのカレンダーです!

手書きのイラストと色遣いがたまらなくかわいい♡

mayamoonさんは、「エントリエさんでリノベーションした自宅に住んでいる」という繋がりで、担当の方からお話は聞いておりました。

「すごくセンスの良い方がいる!」
「阿部さんと絶対お話が合うと思います!」

と伺っていて、実際リノベされたお部屋等をお写真で拝見するたび、素敵だなぁ、どんな方なのかなぁと思っていたところ、mayamoonさんとInstagramで繋がることができました! そこで知った、このカレンダー。

毎月の手書きイラストが、手づくり感があるのだけれど、野暮った過ぎず絶妙なテイスト。手書きの日付の文字もかわいい……

個人的には2月の肉まんが、かなりツボです。(小籠包かな?)

私は1枚1枚バラしてクリップで留めて飾っていますが、まとめてかわいい紐で留められていました。気になる方は、mayamoonさんのInstagramから購入できると思います。

既に買っている方もサイズが小さいので、ふたつ目としてお気に入りの場所に飾ると、毎日が充実すると思います(笑)。mayamoonさんの丁寧なライフスタイルに寄り添うことのできるような、そんなカレンダーだな、と思いました。

家づくりがご縁で我が家にやってきてくれた素敵なカレンダーと、今年一年一緒に歩いていきたいと思います。

■今回の旅で紹介した作家さん

〇mayamoonさんInstagram
https://instagram.com/mayamoon0000

○過去のインテリアトリップ一覧>>>https://entrie.net/category/trip/

▪︎阿部 梨絵 / Rie ABE

ホームページ http://salongreen.net/

家族とエントリエ /リノベーション事例 https://entrie.net/family/family3/

・子宮美容協会ユニバーサル認定
 「子宮美容セラピスト」
・発酵マイスター
・子宮ケアごはんインストラクター
・子宮インナービューティーセルフケア
 エクササイズ ティーチャートレーニングコース終了

ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

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「ヒヤシンスの水栽培」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #24

 

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オーナメント作家 オハスティム – 愛しいものたち

ひとの手で、丁寧に、ひとつずつつくられていくものたち。工場で大量に製造されたモノにはない独特のオーラやぬくもりが、私たちの暮らしに彩りや安らぎを与えてくれます。
エントリエでは、
こだわりをもった手仕事作家さんに注目。ものづくりや作品への想いをお訊きします。

《 オーナメント作家 オハスティム 》

カラフルでパワー溢れる!
ご利益のありそうな、オーナメントづくり

もともと友だちへのプレゼントがきっかけではじめた作品のコンセプトは「ご利益のありそうなモノ」。ご利益ご利益……と、念じながら制作をしています(笑)。

はじめから配色は、今と変わらずカラフルなものばかり。沢山作っていると自分の好きな配色が決まってる事に気づきます。モチーフのアイデアは、メキシコやロシア、アジアなどの写真や旅行先で見たものから得ています。特にフィンランドで訪れたロシアの正教会には、色合いを含めものすごい衝撃を受けました。

マイペースに大切に。
1点1点、心をこめて。

オリジナルのイラストを紙粘土で立体にし着色しています。デザインを学んだ高校での経験や小さな頃から図画工作系が好きな気持ちが、今の活動の原点です。

手に取っていただいた方には「良いことありそう」、「集めたくなる」という声のほか、「パートナーができました!」という方が4名も(そのうちの1名は私です笑)。イベントなどへの出店のたびに足を運んでくださる方もいてとっても嬉しいです。

これからもたくさんの方に見てもらえたら嬉しいです!

● オーナメント作家 / オハスティム

【Instagram】https://www.instagram.com/oh_stim/
Instagram(店舗)https://www.instagram.com/arinko_shop_kawasaki/

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「ご利益を運ぶインテリア」りえさんのインテリアトリップ♯21

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「ヒヤシンスの水栽培」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #24

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#24 ヒヤシンスの水栽培

同じような毎日が過ぎていく中で
良いことも悪いことも起きて
その度にこの上ない幸せを感じたり
落ち込んで自分を責めて何もかもが嫌になったり

映画のような展開はなくても
この人生の主役は自分で
傍目から見たらつまらないストーリーでも
自分さえ満足してればそれでいい

平凡な毎日が愛しく素晴らしいものだと
気付く時がいつか来る
あと何度新しい年を迎えられるか
年老いた自分の手のシワを見ながら思うだろう
今起こっている些細な出来事は忘れ去られ
経験したすべてのことが
今の自分を作り上げている
そういうことに気付くだろう

ヒヤシンスが咲くといい匂いがたちこめる
その生命力と儚さに惹かれる

変わらない日々でも確実に変化はある
自分の力ではどうしようもできないことも起こる
壁にぶち当たったときに
どう感じて考えて決断したのか
行動したことのみが自分を作る

mayamoon暮らしのエッセンス
「ヒヤシンスの水栽培」

根が出る前の球根の底ギリギリに水がつくように花瓶に入れる
水栽培用の花瓶がない場合は針金などで球根が水没しないように工夫する
根が伸びてきたら徐々に水位を下げていく
水換えはこまめにして根腐れさせないように
キッチンで育てると毎日目に入って成長が分かる

『体型の変化はスタイルを変えるチャンス』by KODAI YASUNO #01

古くなった住まいを新しくする <Re>だけでなく、住まいを通して、ご家族の「こうありたい <Be>」という願いまで実現したい……そんなエントリエのコンセプトに共感してくれた、ファッションデザイナーKODAI YASUNOさんによる連載。愛着のある洋服を染色することで、新たな命を吹き込み、クローゼットの中に眠っていた相棒を再びあなたのお気に入りの一着に。そんな一人ひとりの物語を紹介していただきます。

KODAI YASUNOとは
安野 広大(やすの・こうだい)さんが立ち上げた染色とシルバーアクセサリーのオーダーを受けるアパレルブランド。専門学校でデザインとファッションビジネスを学んだ後、WEBマーケティング会社での勤務を経て、アパレルショップ店長へ転身。2019年より自身のブランドをスタート。

#01 体型の変化はスタイルを変えるチャンス!

「大学生の頃にお気に入りだったこの一着。社会人になり、好みが変化しました。また、今着るとマタニティウェアのようになってしまうので、今の体型でもカッコよく着ることができるように染色して欲しい 」。

今回いただいたお客さまからのオーダーです。学生時代の旅行や大切な人との飲みの席などで着用されていたという、たくさんの思い出が詰まったお洋服をただ捨てるのは忍びないですよね。

社会人になったお客さまが、今まで以上に大人らしい落ち着いた雰囲気を出せるように、そして、好きな色合いや現在お持ちの服を伺いながら、“今のお客さまらしい”デザインをご提案させていただくことになりました。

シルエットを活かし、匠の雰囲気を演出

学生から社会人になる時期に、クローゼットの中を刷新される方も少なくはないかもしれません。ただ、今回のオーダーは“学生時代の服を社会人になったお客さま”のテイストに合わせてリデザインするということ。

では「お客さまにとっての”大人らしい落ち着いた雰囲気”とは何か?」、そして「世間一般的な大人らしさとは何か?」をすり合わせます。

完成した洋服がこちらです!

ただのストライプではなく、染色ならではの不規則な縦模様を作ることで個性の出る一着に。

「大人っぽい雰囲気」があっても、お客さまに似合うデザインにしなくてはいけません。普段は丸メガネをかけていらしたお客さまを思い浮かべ、明治時代の文豪のような落ち着いていて洗練された雰囲気を出すために日本の伝統的な染色方法に現代要素を取り入れたデザイン、色合いを選定することに。また大きめのシルエットのシャツの野暮ったさをなくし、スタイルをよく見せるために、ストライプ(縦の柄)を取り入れました。

体型変化を、イメージチェンジへとつなげる

お客さまの声「普段の服に合わせて作ってもらえたため、今持っているアイテムに合わせることができイメージチェンジもできた。愛用させてもらっています!」

“捨てる”ではなく“デザインを変えて再び着る”という選択をして下さったお客さま。お気に入りの一着として、長く着て頂けるよう、また、ご自身が一番輝く服を目指して製作をしました。

リデザインした服を着ることによって誰かとのコミュニケーションのきっかけになってほしい、そして“世界に一人しかいない自分だから、世界に一着しかない服を着ている”という自信に満ちた日常を送っていただければと考えています。

服にも魂が宿っています。作り手の思いや着用していたあなたの思い出など……さまざまな思いや魂がこもった服を捨ててしまうのは、非常にもったいなく、悲しいこと。 もしも今あなたが捨てようと思っている服があるのであれば、その服に再び命を吹き込み、“世界に1着しかないお気に入りの一着”に生まれ変わらせます。

● KODAI YASUNO

【Online shop】https://shop.kodaiyasuno.com/
【Instagram】https://www.instagram.com/kodaiyasuno_official/

「透明なガラスをキャンバスに」りえさんのインテリアトリップ #65

『インテリアだけは、流行とか無視して、ひたすら自分の好きなものを追求するべし。』という持論を持つ、りえさんがおうちのこだわりアイテムたちを紹介します。

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#65 透明なガラスをキャンバスに

今回のインテリアトリップ、テーマは「ガラスのコップ」。

我が家にもガラスのコップはごくごくシンプルな物があるのですが、あまり使用頻度が高くないので、欲しいアイテムには入っておりませんでした。

けれど、偶然なのか何なのか、
立て続けに素敵なガラスのコップとの出会いがありましたので、紹介させていただきます(^_^)

まず、こちら。その名も「ウソみたいなコップ」

作家さんの1点物の作品です。

こちら、逗子にあるジンジャービーチインさんというお店で購入しました(^_^)

「ウソみたいなコップ」

ポーセラーツという、ガラスや陶器に絵を焼き付ける技法を使用。

ビンテージ、中古、ブランド、ノーブランド問わず、
気になったガラス食器にうそみたいな絵を描いてしまいます。

だそうです。ネーミングの通りユーモアのあるイラストがとても可愛くて……

作家さんのInstagramを拝見したら、これまた可愛いデザインのコップがたくさん!

パロディ物など思わず笑顔になってしまう、そんなコップで溢れていました。

同じ物がひとつとないのもまた魅力。

ゆっくり集めていきたいアイテムになりました。

続いて……

こちら、息子と夫の手づくりのコップです。

箱根に旅行に行った際、帰りに寄ったクラフト工房で2人でつくっておりました(^_^)

形も既製品にはないイビツな感じが味になっていて、すごく温かみを感じます。

何より自分たちでつくったグラスは、
見るとそのときの光景や思い出が詰まっていて、完成するまでのドラマが頭の中で再生されます。

「自分たちでつくった」ということが、作品の温度をグッとあげてくれて、
コップに入れた、ただの水も何だか美味しく感じます(笑)

コップだけでなく、マグやお皿などもこれからつくってみたいなあ…… と思いました。

今回紹介させていただいたガラスのコップは、どちらもつくり手の温度が感じられる、特別なコップでした。

コップに限らず、インテリアや洋服……
私はつくり手さんの温度が伝わる作品が好きなのだなぁ、と改めて感じました。

■今回の旅で紹介したお店

〇ウソみたいなコップ

https://instagram.com/sasamakiko?igshid=1b33kaqqg3erg

〇ジンジャービーチイン

https://instagram.com/gingerbeachinn?igshid=1od6v7uw3ypqj

 

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・発酵マイスター
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ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

 

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SABOTENS まちのミカタ #02 府中編

#02 府中編

「まちのミカタ」第二回目はentrieでリノベーションをするお客さまが選ぶまちとしても一番人気の府中。歴史のあるこのまちは「古いものと新しいものとが融合し、旅行に来たような気分になれるまち」でした。

武蔵国の国府があった府中。
まちに残る歴史の名残。

この日の待ち合わせ場所は、京王線の府中駅。「あれ? 待ち合わせ時間になってもSABOTENSのよっちゃんこと藤田さんが現れないぞ……?」

実は府中には、京王線 府中駅とJR武蔵野線 府中本町駅があり(距離にして徒歩15分ほどの位置関係)、よっちゃんは集合場所を府中本町駅と勘違いしていたのでした。府中で待ち合わせをする際は、みなさまもどうぞお気をつけて。

▷錯綜する3人のグループLINE

藤田:お待たせ~!

村田:わーよっちゃん! やっと会えた! しょっぱなから感動の再会だ(笑)。

▷10年ぶりの再会といわんばかりに合流を喜ぶSABOTENSだけど、一週間前に会ったばかりとのこと

村田前回の記事を見て、自分の格好があまりに地味だったから、今日は黄色い帽子を被ってきたよ。

藤田:私は今日、散歩中の様子を動画に撮ろうと思って、自撮り棒を持ってきたよ。

▷不慣れな自撮り棒の持ち方に苦戦しつつも、新たな装備で、いざ出陣!

細野:今日は成人式だね(※取材日は1月13日)。

村田:きれいな着物を着た新成人の方がたくさんいるね。

▷駅前のケヤキ並木

村田駅前の大通りのケヤキ並木、立派だな〜。

細野:天然記念物なんだ。

▷駅前のケヤキ並木は国指定天然記念物!

▷駅前の地図をチェックするSABOTENS

村田:大正時代からあったみたい。古いんだ。近くに大國魂(おおくにたま)神社っていう大きな神社もあるね。

藤田:あっちに「国際通り商店街」があるよ。行ってみようか。

村田:商店街を通って神社まで行ってみよう。

細野:大通りじゃなく、早速路地に進むSABOTENS(笑)。

藤田:このへん、新しい建物と古い建物が入り混じってるね。神社があるってことは地盤がいいんだろうな。

村田:雰囲気のある小さなお店が色々あるね。

▷金額がすぐに分からない張り紙

村田:歳末たすけあい。はちじゅうきゅうまん、にせん…に…ひゃく……

藤田:全然読めない(笑)。

▷気になる注意書きを発見。「え、やばいやばい」「ゲロ注意だって」「こわいね……」

▷壁の色や素材の組み合わせにも、目を向けてみると発見がある

村田:あ、あの建物、トタンのパッチワークがかわいい。

藤田:いいね、すばらしい。このへんのいい感じの古い建物も、どんどん新しくなっていくのかなあ。

藤田:あれ、あの建物ってもともと蔵なのかな? きれいに改装されているけれど相当古そうだね!

村田:立派。へー、酒屋とカフェになってるんだ。

藤田:入ってみようか!

▷蔵を改装したカフェ、その名も「蔵カフェ」(東京都府中市宮西町4丁目2-1)

麹の香り漂う不思議な空間にうっとりしながら、少しだけお茶をすることにしました。集合してから30分程度しか経っていないけれど、気になった場所にはすぐに入ってみるSABOTENSです

▷古い木材が生かされた落ち着く雰囲気の店内

▷すっきりして飲みやすい府中の地酒・国府鶴(こうづる) (グラス 600円)

▷冷えた体がじんわり温まる酒粕ラテ(600円)

藤田:古いものを生かした空間っていいね。

村田前の道は旧甲州街道だって。昔は街道沿いに、こういう休憩できるお店が並んでいたのかな。

おいしいドリンクを飲み終えた一行は、お店のカウンターに座っていらしたお客さまと蔵カフェのオーナー石塚さんに、お話を聞いてみることにしました。

村田:お店はどれくらい前からされてるんですか?

蔵カフェ 石塚さん:私がやりはじめてからは5年目ですが、蔵自体は160年くらいですね。酒蔵なんです

カウンターのお客さま:彼女は府中小町なんだよ

蔵カフェ 石塚さん:嘘よ、嘘(笑)。

▷温かい笑顔で話してくださった石塚さん

カウンターのお客さま:今日は府中を歩いているんですか?

村田:そうなんです。この辺、神社の周りに古い建物が残っていていいなあって話してて、偶然このカフェを見つけて入ってみました。

カウンターのお客さま:この辺は面白いですよ。府中は武蔵国の国府で、大國魂神社は今でいう都庁。昔は秩父や大宮、東神奈川など武蔵国の各地から、当時の市長さんや区長さんに当たる人が朝廷へ献上するための絹糸や馬、農作物をお神輿で持ってきて、ここで品定めしていました。5月に府中で開かれるくらやみ祭は、それが起源になっています。ちょうどお店の向かいにある建物は「御旅所(おたびしょ)」っていって、お神輿が一泊する場所なんですよ。

藤田:わたし今日、大宮から来たんです。大宮と府中がつながった

▷知識が豊富すぎるお客様に府中の歴史について伺うことができたラッキーなSABOTENSと見守り役細野

カウンターのお客さま:多摩市の小野神社も武蔵国の神社です。

細野:え、聖蹟桜ヶ丘の小野神社、この間訪れました! (参考:前回の記事

村田:広々していい神社でした。

藤田村田聖蹟桜ヶ丘と府中もつながった! 貴重なお話ありがとうございました。

▷「今日、誰かがお帽子を落としていったのよ」とおっしゃっていた蔵カフェの石塚さん。「おとしもので〜す!」のメモとともに、入口脇の椅子にかけられていました。

創業90年のはきもの屋さんで、
三人レンジャーの変身アイテムを購入!

藤田:お、あのはきもの屋さん、いい雰囲気だね。

村田:行ってみよう。

▷はきもの屋さんの店頭で足が止まる。ふじやはきもの店(東京都府中市宮西町2丁目14−4)

藤田:あ、便サン(※「便所サンダル」の略)が売ってる。

村田:安いよ。650円だって。ベランダ用にほしいな。

藤田:可愛く見えてきた。わたしもせっかくだから買おうかな。ベランダで使おう。この便サン、メイドインジャパンですよ!

細野:おしゃれだね。

村田:色違いで欲しくなっちゃう。

細野:わたしもほしくなってきた。

村田:三人で買おうよ。

藤田三人レンジャーになろうよ!

色とりどりの便サンを真剣に選ぶSABOTENS

店内にはぞうりやサンダル、下駄などのはきものだけが並んでいます。いったいここは……!? 気になったことがあるとすぐに店主に話しかけてしまうのがSABOTENSです

村田:こちらのお店は開店されて何年くらいですか?

はきもの ふじやさん90年くらいですね。

村田:そんなに前から!

はきもの ふじやさん:このあたりはどのお店も古くて、うちはまだ三代目。一番新しいくらいですよ。

村田:この通り沿いは古いお店が多いんですね。

藤田:お祭があるから、下駄は需要がありそう。

さまざまな種類の履物が売られています

▷変わった下駄もたくさん!

村田高下駄や一本下駄もありますね!

はきもの ふじやさん昔は道がぐちゃぐちゃだったから、使う人がいたんですよ。

村田:へ〜。一本下駄はどういう時に使うんでしょうか?

はきもの ふじやさん:元々は山伏や山歩きをする人が楽で疲れないから使っていました。坂道でも平らに歩けるので。最近は体幹を鍛えたいっていって、スポーツをやる方が使われることもありますよ。

村田:そうか! だから天狗って一本下駄なんだ。

藤田天狗も考えてるんだねえー。

はきもの ふじやさん:ね、疲れないように(笑)。

村田 藤田:ありがとうございましたー!

色違いで購入。三人便サンレンジャー!

世のため、人のために落ちもんの写真を撮る!
大國魂神社での誓い

藤田:大國魂神社、せっかくだからお参りしようか。

村田:大國魂神社が、前回訪れた小野神社と繋がりがあったなんて、びっくりだね。

屋台で賑わう参道。参道の屋台に次々と目を奪われるSABOTENS

藤田:お祭りやってる。

村田:成人式だからかな。

細野:いいときに来れたね。

藤田:屋台の匂いってなんて魅力的なんだろう……。

細野:お腹すいてくるね。

木を囲む柵にトーマスが引っ掛けられていました

村田:あ、落ちもんが柵に引っ掛けられてるよ。

藤田優しさの塊だね。落ちもんのための迷子ステーションみたい。

▷すかさず落ちもんを撮影する落ちもん写真収集家

村田:向こうにおみくじがある。引いてみようか。

大吉でした

藤田大吉だ!「天の助けによって災難は消えます。正しい行いをし、人助けをすればさらに良くなります。」だって。

村田:よかったね!

藤田:人助け、します。世界平和のために落ちもんの写真を撮ります。よーし、世の中のため、人のために生きるぞ!

細野村田:あはは(笑)。

旅の記念にプリクラ撮影
府中砂場で美味しいお蕎麦に舌鼓

村田:お腹すいたね。

藤田:さっき府中本町駅から歩いてくる途中、この辺に美味しそうなお蕎麦屋さんがあったよ。

細野:行きたい。

すっかりお腹が空いた頃、気になる蕎麦屋「府中砂場」さんを発見するもお昼時ということもあって長蛇の列でした。

藤田:うわ、混んでるね!

細野:人気なんだ。

藤田:美味しそうだと思ったんだ。

トイレにも行きたくなってきたので、近くにあったROUND1さんでトイレを借りつつ、プリクラを撮ることにしました。

高校時代のプリクラ魂が蘇るも、現代のプリクラに四苦八苦するSABOTENS

村田:……これ、どうやってやるの?

藤田:どうやってやるんだろう。

村田:すごい、ボタンで目の大きさが変わるんだ!

藤田:怖いね(笑)。

美肌にデカ目。最新技術を駆使したプリクラがこちら!

藤田:面白かったね。全然散歩じゃないけど(笑)。

細野:本格的にお腹空いてきた。

村田:お腹空いて口が回らなくなってきた。

藤田:あ、さっきのお蕎麦屋さん、入れそうだよ。

村田:よっしゃー!!

藤田:心の声が出てる(笑)。

▷待ちに待ったお昼は、府中砂場(東京都府中市本町1丁目10−2)

▷砂場の盛上げそば(900円)をいただきました。2段に重なった井桁そばざるにたっぷり盛られた蕎。ツマが独特の食感!

全員:美味しそう〜! いただきまーす。

細野:大根のツマが乗ってる。

村田:天ぷらも付いて、このボリュームで900円って安いね。

藤田:美味しい。わたし実は3日前から蕎麦食べたかったんだよ。

村田:よかったね。

「根道」に十円玉ピカピカアイテム・カタバミ…
まちのはみだす緑は楽しい

お腹が満たされた一行は、府中本町駅を目指してぶらぶらと散策してみることにしました。

藤田:お腹いっぱいになったから元気になったね(笑)。

村田:食べる前は呂律も回ってなかったくらいお腹空いてた。食べ始めた瞬間、みんな無言で蕎麦をすすってたよね。

▷静かな住宅街をぶらぶらと歩くSABOTENS

細野:大國魂神社の周りの賑わった雰囲気とはまた違って、静かでいいね。

村田:あ、根っこがはみだしてる! 根っこの道だ。

藤田「根道(ねどう)」って名付けよう。

▷根っこが盛り上がる「根道」

村田:あ、こっちにもはみだす緑! 南天(ナンテン)が隙間から生えてる。

▷舗装の隙間から生える南天

村田:あ、あそこも壁の穴から植物が! 風で揺れた葉っぱが壁に模様を作ってる。赤瀬川 原平さん(※)が、こういうのを「植物ワイパー」っていってたよね。

藤田:ほんとだ、ワイパーになってるね。この道めちゃくちゃいいね。

※赤瀬川 原平さん……散歩の達人としても知られる、日本の美術家。

▷葉っぱがワイパーのように動き、壁に模様が描かれている「植物ワイパー」。路上観察学を確立した赤瀬川 原平さんの命名です

▷カタバミが生えた一角で急に立ち止まるふたり

村田:カタバミが咲いてる。これで十円玉ををこすると、ピカピカになるんだよ……ほら!

▷部分的に輝きを取り戻す10円玉。ドヤ顔で磨いた村田さんは、いつカタバミを見つけてもいいようにとポケットに十円玉をしのばせています

藤田:ほんとだ! きれい。

細野:なんで?

村田:シュウ酸が含まれてて、胴を磨くと綺麗になるんだって。十円玉は綺麗になるんだけど、自分の手が緑色になっちゃうのが難点(笑)。

藤田:へー、私もやってみる!

しばらく歩くと、笑顔でこちらを見つめるおばあちゃんが挨拶をしてくれました。こういった地元の方との出会いも散歩の醍醐味です。

▷優しげなおばあちゃんと立ち話をするSABOTENS

地元のおばあちゃん:こんにちは。

全員:こんにちは〜。

地元のおばあちゃん:今日は大國魂神社へお出かけですか?

村田:はい、府中駅から神社を通って、こちらの方まで来ました。

地元のおばあちゃん:まあ、ようこそ府中市へ。この辺は春には桜が咲いてきれいですよ。多摩川のそばの「郷土の森」のあたりもとてもいいですよ。府中はなかなか歴史が古いまちなんです。

村田:へー!

地元のおばあちゃん:よくお出かけでしたね。お揃いでありがとう。みんなの前向きが嬉しい。元気もらったよ。何十年前を思い出すわ。みんなは大学生かな?

村田:…いえ、結構いってます。

地元のおばあちゃん:あら、大学生に見えたわ。

村田:ありがとうございます(笑)。どうかお元気で。

旅情を味わえる府中のまち
府中本町・コーヒートップで旅の感想を語らう

府中本町駅の近くまできたら、段々と日も傾いてきました。心地よく疲れてきたので、散策しながら休める場所を探します。

村田府中本町駅の近くまできたね。

藤田:このあたり、いい雰囲気だね。あ、階段がステージみたいな園芸。

▷何気ない園芸の風景もSABOTENSにとっては宝の山なのです

村田:わ、このビワ、すごい、すごいすごい! 植木鉢から大きく育ってる! 根っこが沖縄のガジュマルみたいにすごい!

藤田:食べたビワがここまで大きくなったのかな。

▷植木鉢をはみだし森のように育ったビワに感動するSABOTENS

藤田:こっちも、看板の一部が食べられてるよ!

村田:わー! 抱きかかえてる! 今日イチのはみだす緑だ!

▷普段なら、ただただ通り過ぎてしまいそうな場所もよく観察すると魅力に溢れている。

細野:この辺面白いね。

村田:ね、園芸ストリートだ。あ、園芸がいい感じの喫茶店があるよ!

藤田:入ってみようか。

村田:こんにちは〜。

▷入り口の園芸に惹かれ入店した喫茶店・珈琲トップ(東京都府中市本町2丁目20−86)

▷ランプシェードがコーヒー豆でした

藤田:楽しかった、府中。

村田:盛りだくさんだったね。

藤田:今回、最高の旅じゃない?

細野:旅行にきたみたいだね。

村田:府中は神社を中心にした宿場町みたいな雰囲気で、非日常感がある

藤田:感覚的に、すごい遠くに来た感じ。それを味わえるまちっていいね。

村田:国府っていうくらいだから中心だったんだね。

藤田:栄えていて活気があるね。

▷一杯ずつサイフォンで淹れたコーヒーをいただきながら、旅の感想を語らいました

細野:じゃあ、いつもの質問。府中に住むなら、マンションか一軒家どっちがいい?

藤田一軒家がいいな。蔵のある古い家をリノベーションして住みたい

村田:最初に歩いた街道沿いの古い一軒家、良さそうだよね。

藤田:府中のまちは、古いものと新しいものが一緒になって揉みしだいてる、いや、まさぐりあってる……あれ、官能小説みたいになっちゃった(笑)。

細野村田:あはは(笑)。

本日の一コマ漫画

イラスト/藤田 泰実(落ちもん写真収集家)

まちのミカタ 心に残る府中の風景

村田のミカタ:藤田「この上に立ったら、私が破壊したみたいに見えない?」

藤田のミカタ:落ちもんとはみだせ緑の貴重なコラボ! 両足脱ぎ捨てられた靴は、証拠隠滅のため!? 犯人はこのはみだした植物のみが知る!

▷府中の豆知識

東京都多摩地域に所在する府中。駅周辺には商業ビルや高層マンションが立ち並ぶ一方、天然記念物に指定される「馬場大門のケヤキ並木」や「大國魂神社本殿」などの指定文化財が数多くあります。

2008年には「2008年 東京都民 生活実感ランキング~1位には「これからも住みたい」街(LIFE HOME’S HPより)」で1位となり、話題になったまちです。

●取材/SABOTENS・細野 由季恵
●編集/細野 由季恵
●執筆/村田 あやこ

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<<12/13 イベントレポート>> 『mayaさんの簡単おもてなし料理「彩りフィンガーフードづくり」』

mayamoon_fingerfood

12/14(土) にエントリエのHIROBAで行われた『mayaさんの簡単おもてなし料理「彩りフィンガーフードづくり」』。このLIFE STYLE MAGAZINE エントリエでも「日々の芽」を連載してくださっているMayamoonさんを講師にお招きし、お料理教室を開催いたしました。

フィンガーフードとは、写真のように手でつまんで食べられるお料理のこと。年末年始は、季節柄、大勢で集まる機会も多いのですよね。忙しい中でも、お客さまに素敵なおもてなしをしたいと参加してくださった方がたくさんいらっしゃいました。

mayamoon_fingerfood

イベント冒頭のワンシーン。自然体な振る舞いと笑顔が印象的なMayaさん。「今日、このメンバーとこの場所で集まるということは、もう二度と訪れない出会いなんです。楽しんでくださいね」。

参加者のみなさまからも自己紹介をいただいた後は早速お料理開! ……と思いきや、まずはフィンガーフードに使うピンづくり。つまようじにマスキングテープを巻きつける作業に、みなさん大盛り上がり。

△かわいいピンができあがりました!

そしてはじまったお料理。「私の料理は、決まった分量がないんですね」と話すMayaさん。季節によって変わる食材の味を活かし、また、料理を食べる相手や自分を思いやる気持ちで調理する大切さを感じます。ピンづくりで一気に、緊張のほぐれた様子の参加者のみなさんは4つのテーブルに分かれ、和気あいあいと調理を進めます。

△鮮やかな野菜が並ぶと、シンクが一気に華やか!

△実演するMayaさん。少しずつ、丁寧に味を確認しながらちょうどいい味に整えていきます。

△はじめは緊張していた様子の参加者さんも、どんどん会話が弾みます。

△続々と出来上がる本日のメニュー! 味見も盛り上がります(笑)。

さて、気になるこの日のメニューは……

  • 冬の温野菜
  • 人参ドレッシングサラダ
  • ディップ
    (ひよこ豆のフムス、アボガドディップ、味噌マヨ・梅マヨ・ツナマヨ、ナッツのはちみつづけ、ドライフルーツとクリームチーズとはちみつ)
  • ピンチョス
    (ブロックハムとプロセスチーズ、オリーブとスモークチーズ、ミニトマトとモッツァレラ、うずら卵ときゅうり、スモークサーモンと長いも、チーズ入り魚肉ソーセージ、干し芋クリームチーズ、ドライマンゴークリームチーズ、ドライいちじくクリームチーズ)
  • カナッペ
    (アボガドディップのせ、生ハムとカマンベール、ドライフルーツとクリームチーズ)
  • パン・バケット
  • クラッカー
  • グリッシーニ

盛り付けのアイデアや身近な食材にかけるちょっとした一手間。それだけで、パーティにぴったりな料理ができます。

フムス

△大人気だった「ひよこ豆のフムス」。はじめて食べたという参加者の方は「お家でもつくるわ!」と嬉しそうにお話ししてくださいました!

△みんなでつくったピンを使った「ピンチョス」が完成すると、かわいい〜〜! との声も。満足度が高い!

△温野菜は、中華蒸し器を使って。「わたしも買おうかしら」と、参加者の方。

△「カナッペ」は、刻んだ食材を乗せるだけ! 盛り付けのお皿との相性がバッチリでした。

1時間半ほどで料理タイムが終了。待ちに待った試食タイムに参加者のみなさんは「お腹すいた〜!」と思わず笑顔になる瞬間でした。一緒に料理から手伝ってくれた小学校低学年の男の子たち。いつもは苦手な野菜も「これなら食べれる!」。

△「こんなに食べきれるかしら」「でも、いくらでも食べれそうね」と参加者さん同士の会話も聞こえてきました(笑)。

△Mayaさんもテーブルに座って、ホッと一息……な瞬間です。

終始和やかに進んだイベントは、Mayaさんのさりげなくも、あたたかい気配りがあってこそのように感じます。 大盛況のうちにイベントは終了しました。

「お客さまをお家にお招きすると、どんなお料理でおもてなしをしたらいいのか悩ましい」とお話ししてくださった参加者の方もいましたが「これなら、挑戦できそう」とお話ししてくださる方もいましたよ。

やさしい笑顔でお料理を教えてくださったMayaさん、ありがとうございました!!

次回(2/1 sat)イベントのお知らせ
mayamoonの寒い冬にほくほく手料理ワークショップ
「手作り肉まんと中国茶」

寒い冬はお家でほっこり♪
日々の小さな喜びの芽を育てる暮らしを発信するmayamoonさんが自宅でさっとつくれる手料理のヒントをたっぷり教えちゃいます! 今回は、手作り肉まんと中国茶の会!家族とのごはんやお友だちとのティータイムにぴったりです。

*こんな方にオススメ!*

・おうちでティータイムを楽しみたい方
・家族にあたたかい料理を食べてもらいたい方
・作るのも食べるのも楽しみたい方

週末においしく素敵な時間を過ごしてみませんか?

*ワークショップ概要*

■開催日  2020年2月1日(土)
開催時間   11:00~14:0
0
■会場  エントリエ
〒206-0011 東京都多摩市関戸1-1-5 ザ・スクエア2F
■交通 京王線 聖蹟桜ヶ丘駅西口より徒歩3分
■駐車場 モデルルームがある『ザ・スクエア聖蹟桜ヶ丘ビル』の専用駐車場に
停めていただいたお客さまには、無料駐車券をお渡ししています。
■定員 8名様
参加費 2,500円/1名様(材料費込み)
一緒に料理をした後は、出来立てを召し上がれます!
■持ち物  エプロン,三角巾

■お申込みはこちら
https://www.secure-cloud.jp/sf/business/1578815421eTtHuOJv

みなさまのご参加、お待ちしております!

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<> Atelier entrie ハンドメイド作品販売会

「今できること」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #23

mayamoonさんのリノベーション事例はこちら


#23 今できること

人間はちっぽけな存在で
地球で暮らすただの動物
他の生き物と同じように
自然の摂理には抗えない

人の手でつくり出したものは
過剰に溢れコントロールできなくなり
大地を汚し自らを蝕み
まだ見ぬ未来をも奪う

それぞれが負担にならないことからはじめる
使い捨てをやめてみる
長く使えるものを取り入れる
過剰な買い物をしない
環境を配慮している企業から買う
プラスチックを避ける
地産地消
飲み物のボトルを持ち歩く

完璧にしようとしないで
できる範囲ですること
そのほんの少しの行為が日常に根付いたら
確実に小さな変化につながる

mayamoon暮らしのエッセンス
「エコラップ」

ラップは使い捨てが気になるもののひとつ
用途によって使い捨てとエコラップの両方を使い分ける
エコラップは蜜蝋やココナッツオイルを染み込ませた布ラップのこと
洗って何度でも使えて最後は土に返る
柄も可愛いものがあるので使っていて気分も良い
高温には弱くレンジには使えないので注意

「ラグで広がる自分の世界」りえさんのインテリアトリップ #64

『インテリアだけは、流行とか無視して、ひたすら自分の好きなものを追求するべし。』という持論を持つ、りえさんがおうちのこだわりアイテムたちを紹介します。

りえさんのリノベーション事例はこちらリノベーション事例

#64 ラグで広がる自分の世界

今回のインテリアトリップ、ご紹介するアイテムは「ラグ」です。

どんなラグを選ぶのか。
選んだラグの面積が大きければ大きいほど、その印象は大きく変わります。

なのでなかなか買うにも勇気がいるアイテムかと思いますし、相談も良く受けます。

我が家にもラグはインテリアに欠かせないアイテムとなっていますので、選んだポイント含め、紹介させていただきますね(^_^)

まずは……

こちらは、ネットで購入した物で、モロッコキリム(平織りのラグ)です。面積のわりと大きいラグをずっと探していて見つけました。楽天でネットサーフィン中に見つけた掘り出し物です!(笑)

横140㎝くらいあります。

これくらいのサイズのラグを買うときのポイントは、ベースとなる色を床の色となじむ色にする、ということ。もしくは、置きたい部屋のメインにしたいインテリア(キャビネットやソファーなど)となじむ色味にすること…… ですかね。

中の柄は、色味が少ない家なら派手な物でも! わが家は多色なので比較的色が少ない物を選びました。結果、家のどこに置いてもそんなに邪魔にならないので正解でした!

続いて……

カラフルなモロッコラグ。横100㎝弱の小さなタイプ。玄関入ってすぐの洗面台用兼玄関マットとして購入。小さなラグに関しては、思い切って派手なタイプを選んでみても良いかと思います。

普段なかなか冒険できない方も、自分の直感に従ってピピッときた物を! 世界がグッと広がります。敷く場所を部屋の真ん中でなく、家具の下や前など部屋の端に近いところにすれば邪魔にならず、ポイントにもなります。

ラグはその大きさによってもいろいろな選択肢があると思うので、好きな柄を見つけたらどこに敷くかゆっくり考えてみて下さい! こちらのラグはマンゴロべさんで購入しました。

最後に……
先程のラグをイメージしてお願いした私のネイルです(^_^)

■今回の旅で紹介したお店
〇マンゴロべ
https://www.mangorobe.com/

 

○過去のインテリアトリップ一覧>>>https://entrie.net/category/trip/

▪︎阿部 梨絵 / Rie ABE

ホームページ http://salongreen.net/

家族とエントリエ /リノベーション事例 https://entrie.net/family/family3/

・子宮美容協会ユニバーサル認定
 「子宮美容セラピスト」
・発酵マイスター
・子宮ケアごはんインストラクター
・子宮インナービューティーセルフケア
 エクササイズ ティーチャートレーニングコース終了

ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

 

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「まちの人たちが緩やかに集う本屋」 平井の本棚オーナー 津守 恵子さん | エイミーズトーク #28

エイミーことエントリエ編集長の鈴木 栄弥が気になる人に、自分らしい暮らし方や生き方のヒントをいただいてしまおうというこのシリーズ。第28回目のゲストは、東京都江戸川区平井で「平井の本棚」のオーナーを務める津守 恵子さんです!

まちの人たちが緩やかに集う本屋

津守 恵子(つもり・けいこ)さん。東京生まれ。編集業のかたわら、2018年に書店『平井の本棚』を開店させる。

東京都江戸川区平井で、ご実家のあった空間を本屋「平井の本棚」としてリノベーションされた津守恵子さん。一階は新刊書と古書の販売、二階はイベントスペースとして、さまざまなワークショップやイベントが開催されています。開店の経緯や、お店に集うユニークな人たちについて、お話を伺いました。

「本屋のなくなったまちで本屋はできるのか」

――現在お店がある場所は、もともとご実家だったと伺いました。

津守さん:はい、結婚するまでここに住んでいました。現在の書店がある場所には、もともと父が不動産屋を、また正面ではかばん屋を営んでいて。ほかにも、菓子屋や洋品屋と一族全員が平井で商売をしていたんですよ。

――開店のきっかけは?

津守さん:平井には、本屋が一軒もないんですよ。『ブックオフ(中古本のチェーン店)』も閉店になってしまって。だから最初は、「本屋のなくなったまちで、本屋はできるのか」と少し試験的な気持ちではじめてみようと。

それで、父が亡くなり不動産屋を畳んだあと、テナントに貸していたのですが、そこが空いたタイミングで1か月だけ古本市をやりました。もともと出版・書店業界に知人が多く、まちの本屋が成り立たない状況や大型書店の閉店やリストラについて、思うところがあったんです。

――そんなきっかけがあったんですね。古本市はどのような体制で運営されたんですか?

津守さん:当初は、知り合いの古本屋さんにバックアップしてもらいつつ、『一箱古本市(※)』によく出店している人たち数名に声をかけて交代で店番をしてもらいました。半分は古本屋さんの本を、もう半分は関係者各自が選んだ古本を売ってもらうという形態を取って。

そのときに来店したさまざまな方が、たくさんお話をして帰っていくという光景を目にして「あれ? いま本屋ってそういう場所なの?」と驚きました。そして、本屋を経営する難しさを実感するとともに、興味本位な姿勢と軽率さを反省しました。

※一箱古本市…各出店者が段ボール一箱分の本を持ち寄り販売する古本市。

――ビジネスとしても厳しさを感じたんですね。それでも『平井の本棚』をオープンしたのは、どうしてでしょう?

津守さん:駅前の立地なので、テナントとして募集をかければ多分確実に次のお店が入ります。でもあらためて周囲を見ると、チェーン店ばかり。個人の顔が見えにくく、まちに面白味がなくなっている。そして何より、本屋をやるのが面白かった。それで、えいやっと。

――もう少し、後先を考えたほうが……(笑)。

津守さん:そうですよね。これまでも、本当にたくさんの方々が心配して関わり支えてくださいました。ただ、複数人が交代で店番するという形態では、さすがに永続性がないなと。

そんなとき、松本で『おんせんブックス』という屋号で古本屋をやっていて、新刊書店での勤務経験もある越智 風花さん(以下、越智さん)が近くへ引っ越してきたことを知って「手伝ってもらえないか」と、声をかけました。

現在メインで書店業務を担っている越智風花さん(左)と、オーナーの津守恵子さん(右)。津守さんの前にある柱は、ご実家の大黒柱だったそう。

――越智さんに入ってもらい、どんなことが変わりましたか?

津守さん:なにより運営が安定しました。また本の見せ方、棚づくりも随分と変わりました。

現在は、買取や値付け、棚づくりなど、越智さんが主軸となって店をまわし、ほかの先輩本屋さんのサポートを得つつ、本屋としての実務的な経験を積んでくれています。他にも数名の方々が、店番やイベント企画など、さまざまに関わってくださっています。

「本屋ってなんでしょうね?」
まちに根付く持続可能な本屋を考えている。

ご実家の金庫についていたという家紋をお守り代わりに。

――津守さんご自身も面白いですが、お店の運営体制も魅力的。ガチガチに枠を固めすぎず、周りの人にある程度委ねている感じが、心地よいですよね。

津守さん:私はおおざっぱなので、「計画通りにやりたい」という人にとっては、苦痛な場所かもしれません。走りながら考える、見切り発車が多いので。

あと棚づくりにはスキルが必要ですし、本の知識に乏しく小売に慣れていないと辛い。本屋は体力仕事だから、身体が動き、目端がきくことも大事だと思います。

――本屋としての実務経験を主体的に獲得しようという意志がある人にとっては、すごくいい場所なんですね。

津守さん:そういう意味で、こうした場を活かしてくれたらと思っています。

――「平井の本棚」をどんな場にしていきたいですか?

津守さん:本屋ってなんなのでしょうね。いま、本はネットで手に入れるほうが簡単だし、電子本は便利でかさばらない。本に付随して企画を売り、いろんな可能性を提案して、とにかく食えるようにしないと。

また、まちに根付いていないと地元の人から本屋としての信用が保たれず、古本の買取もあがらない。そこを出過ぎずに、どうして支えていけるかを考えています。

――平井の本棚さんでは、イベントも多く企画されていますよね。

津守さん:これまで、南方熊楠と変形菌、縄文土器と岡本太郎など、本のフェアと連動するトークをやってきました。最近では『編集者/翻訳者と読む読書会』、異なるジャンルの人が対話する『スナック越境』のほか、関係者の興味がある地図やまち歩き、温泉や平井の銭湯などに関連するイベントを行っています。


昨年10月に開催した、銭湯をテーマとしたイベント

――企画はどう詰めるのですか?

津守さん:企画はかなり成り行きで決まります。飲みながら話していて「いいね、やろう」みたいな。たたき台を関係者の誰かが出して、それに興味のある人がアイデアを付加し、具体的な構成を詰めます。人によって観点が違うので、その過程にも発見があります。

――視点が違う人が一緒にいるのがいいですね。

店舗二階部分はイベントスペースとなっている。

津守さん:開店のオープニングパーティで参加者に、「平井の子どもに読ませたい本を一冊ずつ持ってきて、コメントと一緒に寄贈してください」という企画をしたことがありました。「本の種を蒔いてください」という趣旨で、寄贈していただいた本を「平井の本畑」として販売したところ、すごくいい本が集まって、ほぼ全て売れたんです。

――子どもに読んでもらいたい本という視点で選ぶと、ただ家にある不要な本を処分するという観点ではなくなりますね。

津守さん:そうですね。ただ、イベントが必ずしも本の売上に繋がらなかったり、集客こけたり、企画として孵化しなかったり、こちらも試行錯誤です。

「人は本屋に来て、こんなに話すのか?」
まちの面白い人たちが集う、日常風景

――開店後、印象的だったエピソードはありますか?

津守さん:いろんなお客さまがいらっしゃいます。例えば、鉱石にはまっている高校生、栞・ブックカバーのコレクションを持参される方、地元のご年配の方で「川端(康成)の『千羽鶴』あるかしら? それだけ読んでなくて」とか。サンダルばきで、しかもエプロンを着けたままやってきたりするんです。

お店にくる年配のお客さまは、総じてたくさんの本を読んでいらして、それが生活上で得た知見といい具合に組み合わさっている。こうした一見するとわからないことが、人の厚みや安定感につながるのかな、と考えたりします。

――人生の中で必要性にかられて読書されているんですね。

津守さん:文学が人生知の支えになって、すごく自然なのです。介護や看取りの話をなさる方も多い。亡くなった旦那さんが読書家で、はじめてプレゼントされた本の思い出をポロポロとお話してくださることもありました。古本を通じて、死を受容していく過程、グリーフケアのような役目を担っているな、と思うことがありますね。

さきほども少し触れましたが「人は本屋に来て、こんなに話すのか?」っていうことには、驚きました。

――津守さんだからこそ、つい色々と喋りたくなのかもしれませんね。

津守さん:あとは『ごんぎつね(※)』。達筆な字で「どなたかに読んでもらえると嬉しいです」っていうメモとともに、店内に本がそっと置いてあって。それからも同じようなことがあると「あ、ごんぎつねが来たね」って。失礼なんですけど。

※『ごんぎつね』とは…新美南吉作の児童文学。いたずらをした狐が、償いとして魚や山菜をそっと戸口に置いていく話。

――何回もあるんですか?

津守さん:はい、名前はなくてメモだけ。袋に入った本やさだまさしのCDがそっと置いてある。何人かいらっしゃるのかも。お声がけくださればよいのに。奥ゆかしいというか……。

――へ〜! まちの本屋では、静かに、だけど驚くようなことが起こっているんですね。

津守さん:「一人貸本屋」状態のお客さまもいらっしゃいました。『アドルフに告ぐ』の一巻を買われたあと、二巻目を買っていかれたんですが、いつの間にか書棚に一巻目が戻っていました(笑)。貸本文化の中で生きてこられた方たちなのかもしれませんね。

――津守さんから見たまちの人は、どんな雰囲気ですか?

津守さん:目新しいもの好きで熱しやすく冷めやすい。以前、袋に入った覆面本をくじで引く企画を行ったんです。第一号のお客さまは80歳くらいのおばあちゃまでした。「くじ引けるんでしょ」って開店待っていた。そのあと「母が引きあてた本がよかったから」と娘さんが買いにきて。

――新しいものを見つけると、体験しにきてくれるんですね。しかも、それをきっかけに人が人を連れてくる。

くじで本を選ぶイベント「文福文学」

この袋の中に本を入れ、くじ引き方式で販売したそう。

津守さん:平井は口コミがすごく早い。お店をはじめた当初、開店時間が一定しなかったのですが、「さっき親子連れが『今日は平井の本棚開いてるかな』って話しながら歩いていたから、開いてるよっていっといたわよ」とお客さまが教えてくれて。

――「平井の人はよくものをくれる」という話も聞きました。

津守さん:店番をやっていると、よく食べ物をもらいます。裏のスーパーで買った食パンとか冷やし中華とか、日用の食品。謎です。まちを掘っていくと、個性的な人たちが塊にならず点のまま面白いことをしています。

――平井の本棚さんのように集える場所があると、面白い人たちのハブになっていいですね。

津守さん:平井は地縁がすごく生きているまち。そこに若い世代が新しく流入してきて、古くからの住民と新住民がいる。中国系やインド系など、多国籍なのも特徴です。知り合いや用事がない限り降りることがない「ついでがないまち」。

だけど、コミュニティの力が強く、外から来た人にはすごくオープン。川に挟まれた島状のゼロメートル地帯、フラットなのも気質に影響しているのかもしれません。

――東京だと、台地の上に大名屋敷があって、低地に町民が住んでいたみたいなまちもありますよね。

津守さん:平井はその点、フラット。見下ろすことも、見上げることもしないし、できない。有名なものも自慢するものもないけど、地元愛が強くて、こだわらない。実利的で金銭にシビアですから、そうした場所での商売というのは、非常にしんどい。でも面白いです。ぶらっと散歩して喫茶店入ったり、買い食いしたり、銭湯に入ったり、土手歩いたりすると、そのゆるさを実感できるかもしれないです。

――平井の本棚さんは、それが凝縮されたような空間ですね。

津守さんの至福のひとときは「きっつい温泉にじっくり浸かった後に、布団にくるまって本を読むとき」。昨年10月発行の『平井の本棚通信』のメインテーマは「本と湯」でした。

イベントのお知らせ


「路上にはみだす園芸」をテーマに、園芸欲・生命力・感情・私生活など様々なはみだす園芸の写真を展示予定。25土午後は、平井を「飲み屋園芸」目線で歩く街歩き&はんこワークショップも。

■日時 2020年1月24日(金) – 26日(日) 13:00~20:00
*25日(土)は、平井を「飲み屋園芸」目線で歩く街歩き&はんこワークショップを開催
参加費 1,500円(飲み物+お土産付)、参加申込はこちらのメールアドレスまで
■場所 平井の本棚 2F(東京都江戸川区平井5丁目15)

「平井の本棚」
【WEB】https://hirai-shelf.tokyo/
【twitter】https://twitter.com/hirai_hondana

●インタビュー・写真 / 村田 あやこ
twitter ▷ https://twitter.com/botaworks
●編集 / 細野 由季恵

「おでん」日々の芽 – 小さな喜びの芽を見つけ、育てる暮らし – #22

mayamoonさんのリノベーション事例はこちら


#22 おでん

駅のホームに降り立つと
冷たい風が頬を差し
体が縮こまる寒さ
冬の長さに辟易しながら
コートで着膨れた人々も
足早にそれぞれの家に向かう

こんな日は湯気がもくもくあがって
心も体もあたたまるおでんが恋しくなる

子どもの頃 母がつくるおでんは
寸胴鍋になみなみと用意されていて
次の日に残された練り物は
火の通しすぎでグズグズになり
もはや原形をとどめていなかった
でもその出汁がしみた味が忘れられない

寒い日のおでんは幸せな家庭の象徴のよう
実際はそんな平和な家庭でなくても
記憶は勝手に塗り替えられる

大根と練り物とできれば牛すじ
こんにゃくとゆで卵と厚揚げ
大きい鍋でじっくり煮て
今夜はおでんにする

mayamoon 暮らしのエッセンス
「おでんのレシピ」

  1. 濃いめのだし汁、薄口醤油、みりん、砂糖、塩で煮汁をつくる
  2. 大根は下茹でする ゆで卵をつくっておく
  3. 煮汁に大根とお好みのおでんの具材を入れて煮る
  4. お好みで練辛子や味噌をつけていただく

【編集部のおすすめ】りえさんのインテリアトリップ – 家具・家電 編

こんにちは! エントリエ編集部です。これまで60回以上に渡ってお届けしてきた『りえさんのインテリアトリップ』。いくつものステキな旅と出会いました! 今回は、そんなりえさんの記事から編集部の心にグッときたアイテムをカテゴリ別に厳選します。本日は「家具・家電編」です。

りえさんのリノベーション事例はこちらリノベーション事例

 

No.1 ワゴン(IKEA)

IKEAワゴン

りえさんがIKEAアイテムを選ぶときの鉄則はずばり「モノトーン」。これまで購入してきた中でも、使い回しがきくというアイテムがこちらの『ロースフルト ワゴン(ブラック)』なのだとか。お子さんが小さい頃は、おもちゃ屋やオムツの棚として、そして現在はキッチン収納として活躍中です。

過去記事はこちら>> ♯20 モノトーンで、ずっと使えるIKEAアイテムたち

No.2 大同電鍋(大同電鍋日本公式売店)

こちらは#27で紹介された台湾の家庭でよく使用されている大同電鍋。スイッチひとつで、「蒸す」「炊く」「煮る」ことができるという万能な家電です。機能はもちろんデザインも色もかわいらしく、まさに飾れる家電です! キッチンが広ければ取り入れたいです……(笑)

過去記事はこちら>> ♯27 レトロでかわいい飾れる家電

No.3 保温ポッド(象印)

籐(ラタン)仕様の保温ポッドは、なんて温かみのあるデザインなのでしょうか。ずっと狙っていたそうですが、デッドストック品ということもありなかなか手に入らずにいたりえさん。しかし、旦那さまのおうちで発掘されたそうです!

過去記事はこちら>> ♯30 テーブルに置くだけで絵になるポット

No.4 古家具

古家具

扱いがすこーし大変そうな古家具ですが、こちらの食器棚はりえさんも絶賛の「そうすけ(鎌倉店・寒川店の2店舗)」さんで購入し、メンテナンスもバッチリなのだとか。昭和レトロな趣がありますね。左の棚は、もともと1段だったものをスタッキング(積み重ね)して使っているそうですよ。

過去記事はこちら>> ♯34 古家具は抜け感が大切

No.5 オーブントースター(バルミューダ)

バルミューダのオーブントースター

普段は、カラフルでポップなアイテムを選ぶというりえさん。このエリアだけはあえて、ステンレスの棚に合わせた無機質な色味をセレクトしているんです。そこで限定色だったというグレーのオーブントースターに出会うアンテナがすごい!(笑)アイテムの色の揃え方、アイテムの選び方、りえさんのおうちはアイデアで溢れています。

過去記事はこちら>> ♯46 スリッパからはじまるインテリアの旅

以上、【編集部のおすすめ】りえさんのインテリアトリップ 家具・家電編でした! 次回は、「水回りアイテム」をご紹介いたします。

>>>過去のインテリアトリップ一覧はこちら<<<

ボタン▪︎阿部 梨絵 / Rie ABE

ホームページ http://salongreen.net/

家族とエントリエ /リノベーション事例 https://entrie.net/family/family3/

・子宮美容協会ユニバーサル認定
 「子宮美容セラピスト」
・発酵マイスター
・子宮ケアごはんインストラクター
・子宮インナービューティーセルフケア
 エクササイズ ティーチャートレーニングコース終了

ファッションスタイリストとして活動していた中、「女性の本当の美しさは、内からの健康からしか生まれない!」とセラピストへ転進。都内某マッサージサロン、スパ、エステサロンなどで勤務後、「子宮美容トリートメント」というオリジナルメソッドに基づくトリートメントを学び、子宮から女性の体のあらゆる不調を取り除く「子宮ケア」のプライベートサロンを横浜市都筑区にてオープン。体のトリートメントをしていく中で、発酵食品が女性ホルモンへ及ぼす影響力を知り、体外側だけでなく、内側からも子宮ケアが可能!と発酵食品作りや通年作れるキムチの教室を主宰。プライベートサロン兼自宅を2回に渡りエントリエでリノベーションした経緯から、空間が女性の体や心に及ぼす影響も自ら実感。衣食住全ての角度から、女性が幸せになれるアプローチができるサロンにすべく、日々邁進中。

 

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