家族とエントリエ - LIFE STORY - #86

大人が‟はしゃぐ家”。思い出の戸建てを自分たちらしくデザインし、第二の居場所に。 | リノベーション事例 #86

二見 奈々絵
設計した人
二見 奈々絵 / Futami Nanae
設計営業
幼い頃からモノづくりが大好きで自分の生み出したものが長年残る仕事がしたい!と建築 を志す。1989年生まれ 神奈川出身。法政大学 デザイン工学部 建築学科卒業。建築を学ぶ中でより身近な住宅設計に興味を持ち、大学卒業後は大手リノベーション会社に就職。お客さまと直接関わりながら設計・施工を一貫で行う大規模なリノベーションを経験する。型にハマった提案だけではなく、より自由でワクワクする住まいを設計したいと思っていた矢先、エントリエと出会う。好きなものを詰め込んだ空間づくりが得意。リノベーションで住まう人にとっての最高の住空間を提供することに幸せを感じている。
細野 由季恵
記事を書いた人
細野 由季恵 / Hosono Yukie
WEB編集者、ディレクター
札幌出身、東京在住。フリーランスのWEBエディター/ディレクター。エントリエでは 副編集長としてWEBマガジンをお手伝い中。好きなものは鴨せいろ。「おいどん」という猫を飼っている。

ご両親から引き継いだ築50年超の家を「帰る場所」として残すため、遠く離れたフランスからリノベーションに踏み切ったEさまご夫婦。限られた時間での対面打ち合わせと、リモートでのやり取りを重ねながら、ご夫婦で思い描いた「人が集い、気持ちが上がる非日常の空間」を一つひとつ丁寧につくりあげていきました。おしゃべりを楽しみ、訪れた人が思わず長居したくなるこだわりが詰まった住まいが完成です。

物件について

所在地東京都江戸川区
建物種別戸建て(築50年)
リノベ面積76.6㎡
費用3250万(解体費・各種工事費用・デザイン費込み)
時期2024年

暮らす家族

奥さま、ご主人

話し手

奥さま、ご主人

担当スタッフ

二見 奈々絵

リノベーションのきっかけを教えてください。

奥さま:わたしはひとりっ子なので、いずれ両親からこの家を受け継いで、どうするかを決めなければならない立場でした。そのタイミングが来たのが、2022年頃。普段はフランスに住んでいるので、売ってマンションを購入することも考えていましたが、帰国したときの居場所として残すのがいいかもしれないと思い始めました。ちょうどそのタイミングで白アリが出たことが発覚。それをきっかけに、ホームインスペクションを受け、家の状態が思ったより良いとわかり、リノベーションを決断しました。

エントリエとの出会いを教えてください。

奥さま:最初はさまざまな会社を調べていましたが、エントリエのサイトを見たときに、スタッフのみなさんの人柄や雰囲気が伝わってきて安心感があって。そこからWEBマガジンを読むようになり、エリア的に依頼しても大丈夫か不安もありましたが、白アリの件で帰国したタイミングで、思い切ってメールを送ったんです。

決め手を教えてください。

奥さま:打ち合わせが決まり、初めてお会いしたのが担当の二見 奈々絵さんでした。そこで印象的だったのが、「これからも永く維持できる建物にするには、最低でも予算はこれくらいはかかります。それでもリノベーションの計画を進めますか?」と、最初からはっきりと説明してくださったこと。そこをあえて曖昧にするような対応ではなく、誠実に伝えてくれる姿勢に「この方なら信頼できる」と確信しました。

ご要望に対して、担当者からの提案はいかがでしたか?

奥さま:帰国時の居場所として、この家を人が集まって楽しく過ごせる空間にしたかったんです。生活感を抑えて、気持ちが高揚するような、「落ち着かない空間」にしたいとお伝えしました。色や素材選び、照明の配置までしっかりと汲み取ってもらい、期待以上の提案をしてもらえました。

ご主人:キッチンはオープンスタイルではなく、隠せる設計を希望しました。また、道路に面していて外からの視線も気になるので、1,2階の窓の位置やデザインには特にこだわりました。リビングに入った時の視界の抜け方も含めて、空間全体の広がりを意識したいことも伝えました。二見さんからの提案を見て、すぐに「自分のやりたいことをわかってくれている」と感じました。

before

after

担当者との思い出を教えてください。

奥さま:二見さんは私の好みをすぐに理解してくださって、信頼して全てをお任せできました。特に私たちは日本に長く滞在できなくて。短期間の滞在中に集中的に打ち合わせをし、それ以外はすべてオンラインでお話しする必要がありました。工事中は日本には居れなかったですが、その期間も細かく確認して報告してくださったおかげで、安心してリノベーションを進めることができたと思います。

非日常を意識した空間づくりのなかで、どんなこだわりがありましたか?

奥さま:生活感を抑えるため、洗濯機はあえてキッチンに置くなど、海外での暮らしを意識した工夫も取り入れました。色や素材も、細く選んで。
床にはルーブル美術館で見たフレンチヘリンボーンを採用しました。座っていてもリズムが感じられるのが好きで。普通のフローリングにはない楽しさがあって、友人にも評判がとてもよくて! それと、住宅にはあまり使われないようなタイルも提案してもらいましたね。

キッチンの床は、デザイン性のあるモノトーンのモザイクタイル。
トイレの床は、アート作品のような表情の異なるタイルを。

ライティングも素敵ですね。

ご主人:照明や窓の設計など、細部までこだわりたくて。あえて壁に寄せた照明は、美術館にいるような気持になりますね。壁も光がより広がるように、塗装仕上げにしてもらいました。

照明の光が塗装壁に広がり、空間にやさしい陰影が生まれます。
寝室は小屋梁をみせて勾配天井に。天井と床を照らす間接照明で非日常感を演出。

楽しかった瞬間を教えてください。

奥さま:やっぱり引き渡しのときですよね。帰国後すぐに二見さんとこの家で待ち合わせをしていて、家中の電気をつけて待っててくださってね。新しい住まいに入った瞬間は、言葉にならない感動がありました。外観も変えていただいたので、これまでと同じ道なのに見違えた家を見て「これ、私の家?」と驚いてしまって(笑)。

ご主人:はじめて家に入り、完成した空間を目の当たりにしたとき、「理想の住まいだ」と感じました。照明や素材、窓の位置などの細かい検討を重ねた部分がしっかりと反映されていて。

新しくなったこの家で過ごしてみて、いかがですか?

奥さま:心地がいいとしか言えないです。断熱性や防音性が高く、外の音がほとんど聞こえません。もうひとつ、わたしの拘った点はパナソニックのショールームに行った際にみつけた、スピーカー付きの照明。どこからともなく聞こえる音楽は、まるでレストランにいるようですし、友人も音楽も楽しんでいます。今では毎日誰かが訪ねてきてくれるようになり、日中と夜で訪問者を分けてるほどです(笑)。

ご主人:吹き抜けとそこに差し込む窓からの光が好きで。バカンスのような、ゆったりとした気分で過ごせています。

お気に入りの場所を教えてください。

ご主人:吹き抜けを覗く2階の室内窓からの景色と、その位置にはこだわりました。和室の畳と窓枠はフラットして、ギャラリーのような雰囲気にしたくて。二見さんにはそういうニュアンスを伝えるともうOKで、カタチにしてくれるんです。
また、隣家や外からの視線がまっすぐ入ってこないよう、窓の位置関係にも配慮しています。

奥さま:和室の化粧柱はどうしても残したかったので、丁寧に外して、同じ位置に戻していただきました。昔の面影を残せたことも、とても満足しています。これからは和室の空間を活かして、お茶を点てる小さなスペースを設けたいと考えています。屏風を置いて、電気釜を使い、来客にお手前をふるまえるような、静かで特別なひとときを作れたらと思っています。

Before:2階の和室は窓の交換とバルコニーの撤去をし、吹き抜けを提案。
After:ゲストルームとして残した和室。吹き抜けにある奥様こだわりのペンダント照明が映える空間に。

STAFF VOICEFutami Nanae

長年の想い出が残るご実家を、大人がはしゃげる集いの場に

Eさまからは現在フランス在住で、帰国した時に過ごしているご実家をリノベーションしたいというお問い合わせでした。初めてお会いしたのが1月の寒い時期。 〝夏までにリノベーションを終え、その新たな家で休暇を過ごしたい〟というご要望。Eさまの想いに何とかお応えするべく、怒涛のスケジューリングでご希望通り8月の完成に至りました…!(大工さんにも感謝です) 日本の滞在期間は限られていましたが、ご帰国後もオンラインでたくさんお打ち合わせさせて頂きました。あっという間に着工を迎えましたが、解体すると抜けない柱が…!そこからまた仕様を見直したり、今となっては想い出深いエピソードですね。遠隔ではありましたが、最後の最後までこだわり抜いたリノベーションができて私も感無量です。私個人としても、今後のリノベーション提案に大きく活かせる経験になりました。 また、工事が終わった後もお食事に誘ってくださったり、プライベートで行ったフランス旅行もアテンドしてくださり、本当にありがとうございました!日本に帰国される際はまたお声掛けください。冬も暖かく過ごせるお家に生まれ変わったので、ご家族・ご友人と楽しく過ごしていただけたら嬉しいです。ありがとうございました。

二見 奈々絵
設計営業

二見 奈々絵 / Futami Nanae

2級建築士、インテリアコーディネーター、福祉住環境コーディネーター

神奈川出身 1989年生まれ
法政大学 デザイン工学部 建築学科卒業

幼い頃からモノづくりが大好きで自分の生み出したものが長年残る仕事がしたい!と建築を志す。
建築を学ぶ中でより身近な住宅設計に興味を持ち、大学卒業後は大手リノベーション会社に就職。
お客様と直接関わりながら設計・施工を一貫で行う大規模なリノベーションを経験する。

型にハマった提案だけではなく、より自由でワクワクする住まいを設計したいと思っていた矢先、
エントリエと出会う。好きなものを詰め込んだ空間づくりが得意。
リノベーションで住まう人にとっての最高の住空間を提供することに幸せを感じている。

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