毎日の暮らしのなかに、大切な“好き”を組み込むことができたら。リノベーションは、そんな想いをかたちにする手段のひとつです。今回ご紹介するのは、スニーカー、漫画、アート、ホームパーティ、キャンプ、音楽、北欧雑貨、ワイン……自分たちらしい趣味の世界を住まいに取り入れた6つのご家族。暮らしをもっと楽しく、もっと自分らしくするヒントが詰まった事例です。
靴も本も“魅せる収納”。趣味をかけ合わせた造作空間


「靴と本がとにかく多くて。今の家だとどんどんモノが溢れてきて、もう限界だなと思ったんです」と話すHさまご夫婦。“自分たちの好きなもの”を前提にリノベーションを計画しました。玄関ホールの土間にはオープンなシューズクローク、リビングには家族で楽しめる漫画棚。各所に自分たちらしさが散りばめられた空間で、満足のいく住まいに仕上がりました。
「とにかく夫はスニーカーやアート作品、漫画など収集する趣味があるので、それらを並べるにはどうしたら良いか?というのは伝えました」(奥さま)
テラスを眺めながら、大切な人たちと食卓を囲む時間

人を招き、一緒に食べたり飲んだりする時間を大事にしているというHさんご夫婦。来客が多いライフスタイルに合わせて、アイランド型のキッチンの正面には広々としたテーブルを。美しく整えられたテラスが見えるダイニング、ステージのような小上がりスペース、大勢で集まれるあたたかな場が完成しました。
「キッチンカウンターの目の前には、全長3.6メートルになる伸長式のテーブルを置いて、10人以上の来客があっても一人ひとりの食器を並べて、ゆったり座っていただけるようにしました。」(奥さま)
“しまう”から“過ごす”へ。収納以上の居場所になった土間空間


「キャンプ道具が多すぎて、以前は一部屋を収納部屋にしていた」と話すHさま。アウトドアギアをしっかり収納できるよう、広めの土間とパントリーを確保した設計です。さらに洗面や浴室の動線も見直し、帰宅後の片付けや洗濯がスムーズになるよう工夫されています。
「収納だけではなく、ここに椅子を置いて音楽を聴いたり、PCをしたりして、落ち着く場所ができました」(ご主人)
スペインバルの雰囲気を日常に。ワインを楽しむ仕掛けが散りばめられた家

シェフを呼び、友人たちとワイン会を楽しむ時間を大切にされているOさまご夫婦。「スペインバル風に」というご要望をエントリエに伝えてくださいました。タイル仕上げの壁に、オリジナルのステンドグラスをはめ込んだ扉。住まいの随所に、お酒とともにある時間を楽しむ仕掛けが散りばめられています。キッチン横に設けたワインラック、グラスが並ぶオープン棚以外にも隠せる収納など機能面と共に、一貫したイメージを大切にして仕上げたお家になりました。
「アーチ型の曲線が入ったデザインを提案してくれたのも中田さん。しっかりとイメージを取り入れてくれました」(奥さま)
お気に入りを飾りながら暮らす、コレクションと共にある住まい


以前のお家ではコレクションは、収納していたと教えてくださったSさま。担当の二見 奈々絵と共にマリメッコのマグカップに、靴、お鍋……お気に入りのアイテムたちを飾りながら暮らすことを前提に住まいを設計しました。どこからみてもコレクションが視界に入ります。空間すべてが“好き”で満たされた住まいです。
「好きなものに囲まれて過ごすというのは、安心感があります。これまで住んだ家の中で集大成のような空間ができたと感じています。」(ご主人)
要望を叶えた防音設計。趣味を存分に楽しむ空間づくり

演奏を楽しむご夫婦は、住まいにしっかりと“演奏できる空間”を取り入れるため、防音室を設けました。マンションでの暮らしのため、近隣に気兼ねなく音楽を楽しめるよう上下階の間取りにも配慮。安心して趣味を満喫できるよう、担当の鈴木栄弥が防音室プランを提案しました。
「先日、そのリストを見返してみたんですけど、物件の構造上難しくて断念した設備以外は全部要望が叶っていて、改めてすごいなと思いましたね」(奥さま)