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SABOTENS まちのミカタ #08 赤羽編

sabotensのまちのミカタ

SABOTENS まちのミカタ

落ちもん写真収集家の藤田 泰実さんと路上園芸鑑賞家の村田 あやこさんによるユニット・SABOTENS。
路上にはみ出す不思議なものを切り取り、写真やグッズ、メディア露出など
さまざまな手法で発信するふたりが、「知らないまち」を嗅覚だけで歩いてみた!

#08 赤羽編

まちのミカタ8回目。「知らないまち」を歩くこの企画ですが、今回の舞台は、SABOTENSのお気に入りのまち・赤羽です。すっかり初春ではありますが、2021年一回目に集まったということで、オープンエアーな川沿いの桜並木で、花見ならぬ「根見」をしながら今年の抱負を語らい合いました。

SABOTENSとは
2016年結成。「落ちもん写真収集家」の藤田 泰実(よっちゃん)と、「路上園芸学会」の村田 あやこ(あやちゃん)による路上観察ユニット。室外機やアロエ、選挙ポスターなど、組み合わせると路上あるあるな風景が作れる「家ンゲイはんこ」をはじめ、路上をテーマにしたグッズ制作や国内外での作品展を行う。
HP: https://www.sabotens.com/
Instagram: https://www.instagram.com/sabotens_tokyo/

見守り役:entrie副編集長 細野 由季恵

久しぶりに実物で再会!

約3ヶ月ぶりとなった今回のお散歩。オンラインではちょくちょく話していますが、実際に会うのは久しぶり。再会を喜びます。

▷久しぶりに見た、実物のよっちゃん

藤田:リモートでたまに話すから感じなかったけど、会うのは久しぶりだね! あやちゃん、こんなにちっちゃかったけ(笑)。

村田:あはは。ほんと、久しぶりだよね。

藤田:昼間から外を歩くの自体、久しぶり。

村田:確かに。自粛ムードだと用事でもない限り「さあ、出歩こう」っていう気持ちにならなくて。

▷ハトで賑わうバス停。向かいのベンチに座っていたおじちゃんが「おいハト、一斉にこっち見んなよ」と独り言をいっていました

▷飲み屋が軒を連ねる1番街商店街へいざなわれます

村田:赤羽、久しぶりだな。

藤田:思ったより人が歩いてるね。

村田:1番街商店街の路地に入ってみよう。あら、造花が植えられてる。

▷カラフルな造花の園芸

藤田:あやちゃんが「あら」っていうときって猫か植物だから、猫がいるのかなって思っちゃった。

村田:たしかに(笑)。

いやあ、それにしても、こうやって実際に人に会って散歩する時間っていいものです。歩いているだけでいろんなものが目に飛び込んできます。

▷小さな樽から、ひょろーんとろくろ首みたいに幹を伸ばす植物

村田:わー、ろくろっ首みたいな植物。

藤田:頑張ったんだね、光合成を目指して一生懸命首を伸ばして。

村田:「やったー、光だー」っていう気持ちだろうね。

▷丸まった手袋が、貝に擬態している

▷貝の近くにあった、貝のイラスト

飲食店が軒を連ねる1番街。鰻屋さんから、うなぎを焼く匂いが漂ってきました。

藤田:あ、いい匂いがしてきた。こういうところで買って外で食べるのもいいね。

村田:それ、いいね! ついでにおでん屋さんで、おでんも買おうか!

▷味のあるアーケード街。右手前には人気のおでん屋さん

いつもは歩きはじめてすぐにお店へ入るSABOTENSですが、今回は外で食べようという話に。赤羽には、ソメイヨシノが100本以上植えられた赤羽桜堤緑地という桜並木があります。まだお花見には早いけれど暖かいこの日、桜の木の根っこを見ながら「花見」ならぬ「根見」をすることにしました。

いつもながら食欲にすっかり目がくらんだSABOTENSは、鰻屋さんで、ちょっと奮発してうな重と蒲焼き、さらに焼き鳥まで購入。その直後、すぐに近くのおでん屋さんから漂うおでんのいい香りに吸い寄せられ、おでんも購入。
両手いっぱいに調達した食材を抱え、お散歩しながら「根見会」会場を目指します。

▷村田「この草原、いいなあ〜」藤田「これだけ生えるってことは、お水があるのかな。いい芝生」

▷花の向こうに猫発見。藤田・村田「にゃー、にゃー、こっち向いてよ」

▷見事な立体花壇! ガラス戸の中までお花がぎっしり

▷カラフルな風船の落ちもん

新年の根見会スタート!

わざわざ書き起こすほどでもない、とりとめもないよもやま話をしながらそぞろ歩き、桜並木で見守り役・細野さんと合流しました。
たくさん並ぶソメイヨシノの中でも、根っこの間にベンチがある最高の「根見」スポットを発見。ここで食べ物と飲み物を広げ、いざ「根見会」スタートです。

▷根っこの間にベンチという「根見」ベストポジション

細野:3人で会うのは年末以来だね。

村田藤田:今年もよろしくおねがいします。かんぱーい!

▷「かんぱーい!」

村田:こんな贅沢いいんだろうか。さ、買ってきたもの開けようか。

藤田:わー、最高!

▷うな重に焼き鳥に蒲焼き、という大人買いテイクアウト

村田:赤羽最高だな。そして人に会えるのが嬉しい、今日このごろ。

藤田:今年最初の集まりってことで、豊富とか語る? まず私は「野心のままに生きる」。そして(小声で)「彼氏もつくる」。
落ちもんも、仕事も、プライベートも、全部頑張る、手に入れる。

村田:落ちもんと仕事とプライベートが、全部同じ比重なんだね(笑)。

藤田:うん、どれも大事。全部手に入れてやる、くらいの勢いで。

▷好みのタイプを聞かれ、おもむろに「苦手な鼻の形」を描いて解説するSABOTENS藤田さん

▷こんな形の鼻は、好みではないそうです

藤田:SABOTENSのサボテンお遍路*、今年はどうする?

*サボテンお遍路とは……生命力溢れる巨大サボテンを88ヶ所巡って、何かしらのご利益にあやかろうという、SABOTENSの企画。現在までに10ヶ所くらい訪れたが、年間1ヶ所くらいのペースに落ちてしまっている。このままのペースだと終わる頃には100歳超え……やばい!

村田:今年は一回くらい行こうか。

藤田:今年行かなかったら、罰ゲームだ。

村田:自分で自分の首を絞める(笑)。ありがたいことに「続きをやらないんですか?」っていってくださる方はいて。

藤田:そういうプレッシャーって大事だよね。イワシの水槽に小さいサメを一匹入れると、長生きするっていうもんね。
それと同じで、人間も動物もちょっとした反骨精神が大事というか、嫌なことがあるからこそ幸せを感じられるもの。

村田:こんな嫌なことに比べたら幸せって、噛み締められるもんね。

細野:いい話してる(笑)。

藤田:毎日15時に集合して根見会をやるっていったら、嫌になっちゃうもんね。

村田:こうやって久しぶりに会って飲むから、楽しさを噛み締められる。

▷根っこの間を歩くハト

藤田:あやちゃんの今年の抱負はなんでしょう。

村田:今年はフリーランス2年目。去年は自分に負けて昼寝しまくってしまったけど、今年は心を強く持って、自分に負けずに頑張る。

藤田:あやちゃんは、力を入れすぎず自分に負けるくらいがちょうどいいよ。すでに素晴らしいし、十分頑張ってるんだから。自分に勝ち続けるあやちゃんって、らしくないよ。

村田:勝ったことないもんな。

藤田:負けてこそ悔しさが生きるバネになる。昼寝しちゃった後に「なんで寝ちゃったんだよ、やるぞー」って。

▷ここに住んでいそうな佇まいのSABOTENS。笑いながらよもやま話をしてたら、通りすがりの人に「いいね、もう少しで花見できるね」と話しかけられました

村田:ゆきえちゃん(細野さん)の今年の抱負はありますか?

細野:抱負ねー、SABOTENSの二人みたいに、何か夢中になれる趣味を見つけたいな。

藤田:ゆきえちゃん、牛乳マニアじゃん! 牛乳への愛が半端ないよね。

村田:そのまま飲むのが好きなの?

細野:そう、牛乳をそのまま飲むのが好きで。成分無調整のね。

藤田:いいなー。牛乳が飲めないから、知りたくても知れない世界。

村田:私も。お腹こわしちゃう。特にお気に入りの牛乳はあるの?

細野:北海道の養老牛放牧牛乳っていう場所の牛乳が一番好き。最近、調布にお店を出して、取材もさせていただいて。すごく美味しいんだよ。

▷細野さんおすすめの山本牧場(北海道標津郡中標津町字養老牛200-2)さんの 養老牛放牧牛乳

村田:ゆきえちゃん、北海道出身だもんね。おいしい牛乳で育ってそう。

細野:味噌ラーメンに牛乳を入れるのもおすすめだよ!

今年の抱負について語り合っていたら、段々と話題は仕事での苦労話や、人間関係のトラブルへ。とてもとても公開はできない、「ピーー」音が必要な話題だらけでしたが、こういうガス抜きもたまには必要です。

村田:今年は反骨精神でいこう。

細野:頑張ろう、今年も。

藤田:3人とも大丈夫だよ。それにしても今回、使える会話あるかな……。

村田:生々しい悩みが出ちゃったね。

藤田:フリーランス三羽烏の。

▷おでんの汁に焼酎を入れた「おでん割り」をつくってみたところ、秘境の部族の振る舞い酒みたいな、なんともいえないビジュアルになってしまいました

まちのミカタを振り返る

藤田:そういえばこの「まちのミカタ」がはじまって、どれくらいだっけ?

細野2019年12月の聖蹟桜ヶ丘が第1回だから、去年の年末でちょうど一周年!

藤田:おめでとう!

村田:今思うと、最初の頃は少し肩の力が入っていたね。

藤田:今や、外でおでん割りを飲むほどに。

細野:この赤羽編で、もう8回目!

村田:今年も、なんとか月1回くらいのペースでできたらいいよねえ。

細野:第1回の聖蹟桜ヶ丘では、ワイン屋さんに行ったよねえ。神社にも行った。

▷第1回で訪れた聖蹟桜ヶ丘の酒屋 森沢商店。ここで買ったワインは、あっという間に飲み干してしまいました

▷同じく第1回で訪れた、聖蹟桜ヶ丘の小野神社

第2回の府中編では、大國魂神社にお参り。参道の屋台に次々と目を奪われるSABOTENS

藤田第4回の西大井で行った蛇窪神社も、すごくいいところだったね。


▷白い蛇が祀られた蛇窪神社

細野:西大井へ行ったのも、もう去年の2月か。

藤田:あの時は、お腹が空きすぎて。

村田:我慢しきれず歩きながら駄菓子を食べちゃって。あとから写真を見たら、ふたりとも呆然とした表情でお菓子を貪ってたね。

藤田:7歳くらいに戻ってたね。

▷空腹のあまり、真剣な顔で駄菓子を頬張るSABOTENS

細野:そろそろゲスト入れてお散歩するのもいいかもね!

村田藤田:いいねえー、ぜひぜひ。

白鳥好きのおじいさんに話しかけられる

たらふく笑って今後の抱負を語り合ったところで、根見会はお開きに。ゆるゆるとお散歩しながら、赤羽駅を目指すことにしました。

▷笑い疲れたSABOTENS

細野:今日は天気が気持ちいいね。

村田:そんなに寒くなくてよかったね。

▷根っこ好きなSABOTENS村田・イチオシの根っこ

村田:あ、この根っこ、待ち受け画像にしてるくらいお気に入りのやつだ!

藤田:なんでこの根っこがいいの?

村田:均等に広がっていて、左上のちょっと盛り上がった部分もかっこいい。

藤田:確かに、かっこいい。あやちゃんは、特にどの樹の根っこが好きなの?

村田:なんだろう……ガジュマルかなあ。台湾のがジュアルの、堂々と我が物顔で根っこがはみだしてる感じはたまらなかったな。

藤田:確かに、無敵な感じがするね。

▷台湾「安平樹屋」の根っこがはみだしまくったガジュマル

細野:それにしても赤羽って想像以上に大きなまちだな。

村田:一本路地に入ると、ちょっとレトロな雰囲気なのが、またいいよね。

個人店が並ぶ通りを歩いていたところ、「おーい」と呼びかける声。振り向いたら、とあるお店のご主人でした。

▷通りすがりに呼び止められるSABOTENS

ご主人:お姉さーん、ちょっと来てごらん!

村田藤田:こんにちは。

ご主人:荒川の鉄橋の向こう、行ってごらん。いま白鳥が3羽いるんだよ。1羽が親で2羽が赤ん坊。

村田:へえー!

荒川だけでなく、九段や皇居の白鳥情報まで教えてくださったご主人。通りすがりの子どもから「おじいちゃーん!」「お菓子買ってきた〜」「タッチ!」とひっきりなしに話しかけられ、ご近所でも人気のよう。

▷向かいの犬の置物はドイツ製という情報も教えていただきました

2021年のサボテンお遍路・1ヶ所目

いい情報ありがとうございました、と白鳥おじいさんと別れ、しばらく歩いていると大きなサボテンを発見!

▷立派なサボテンを発見

藤田:あ、大きなサボテンだよ!

村田:立派なウチワサボテン! お花も咲いたあとがある。

藤田:今年のサボテンお遍路一発目にしてしまおうか!

▷2021年のサボテンお遍路・1ヶ所目の記念撮影

▷近所のお店の軒先でも大きなサボテンを発見。自転車が鉢置き場に

藤田:あ、おもちゃ屋さんだ!

細野:ゲーム、やってみようかな。

村田:やろうやろう。

▷子どもたちに混ざりゲームに興じるも、あっという間にアウト

▷手書きのアマビエを配っていたお店

村田:あ、「アマビエさんお取りください」だって。

藤田:1枚もらっていけば?

村田:今年のお守りに、もらっていこうかな。

▷疫病退散を願い、1枚いただきました

藤田:はー、それにしても今日は笑いすぎたな。なんで笑ったのか忘れちゃったけど。

村田:後から考えると、きっと大した内容じゃないよね。

細野:何かとネタの宝庫だったね。あー、すっごい笑ったな。

藤田:本当に。

村田:楽しかったね。

本日の一コマ漫画

イラスト/藤田 泰実(落ちもん写真収集家)

まちのミカタ 心に残る赤羽の風景

村田のミカタくぐるとタイムワープできそうな穴

藤田のミカタ:屈辱的に貼り付けにの刑にされるストッキング

●取材/SABOTENS・細野 由季恵
●執筆/村田 彩子
●編集/細野 由季恵

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