家族とエントリエ - LIFE STORY - #85
段差でつなぐ、素材で分ける。日常にリズムがうまれる、心地よい動線のお家| リノベーション事例 #85

共働きという忙しい毎日の中で、時間も空間もゆとりが生まれる生活をしたいとマイホームの購入を決めたOさまご夫妻。一緒に過ごす時間を大切にするために、片付けや家事が楽になる”自分達にやさしい”住まいづくりを目指しました。やわらかく仕切られた開放的な空間は、住んでからも少しずつ自分たちらしく成長し続けています。
物件について
所在地 | 東京都港区 |
建物種別 | マンション |
リノベ面積 | 60㎡ |
費用 | 1300万(解体費・各種工事費用・デザイン費込み) |
時期 | 2024年 |
暮らす家族
ご主人、奥さま
話し手
ご主人、奥さま
担当スタッフ
鈴木 栄弥
リノベーションのきっかけを教えてください
ご主人:結婚を機に、ライフプランや資金計画を夫婦で話し合ったことがきっかけです。
もともと「中古物件購入+リノベーション(以下、リノベ)」という選択肢を考えていた訳ではなく、私自身は新築の戸建てを買うのが当たり前だと思っていて。
妻がエントリエで働いていることもあって、リノベのメリットも教えてもらいました。新築の展示場も伺いましたが、希望エリアやコストバランスを考慮してリノベに決めました。ただ、分からないことも多く、費用や仕上がりのイメージが出来ていなかったりと不安なこともありました。

物件探しからご相談していたと伺いました。
奥さま:事前に担当の鈴木さんにリノベーションの制約になりそうな部分についてアドバイスを貰いました。フルリノベーションを前提にしていたため、築年数が古い物件を中心に探していたので建物に特徴がある物件も多くて。例えば、直床(じかゆか)や直天(じかてん)だと工事内容によっては天井の高さが低くなってしまう場合や、壁構造で間取り変更が難しい物件もありましたね。
ご主人:購入した物件はリフォーム履歴のある部屋で見た目には比較的綺麗な状態だったのですが、配管の状態など自分たちでは判断できないところは見てもらって交換するよう勧めてもらいました。大規模修繕で窓の性能はあがっていたので手を加える必要はないと教えてもらえたり、安心して計画を進められたかなと思います。
Before


After


どのようなご要望がありましたか?
ご主人:こだわりは少ない方なので基本的には妻と鈴木さんにおまかせで。(笑)
唯一、お風呂を広げたいと相談しましたね。現地調査ではワンサイズ大きいものが入れられるか際どい寸法と言われて、解体後に確認して入れられることがわかり希望が叶いました。現場の手配の調整をしてもらったり無理を言ってしまいましたが、寄り添ってくれる姿勢が嬉しかったです。
奥さま:個室を細かくつくるより、ゆるやかに仕切られたワンルームのような空間が理想でした。私はドアや引き出しを閉める動作もめんどうだし、カバンやコートもその辺に置いてしまう常習犯で(笑)なので、開けっ放しでもOK、置きっぱなしが片づける場所にできるような動線・間取りをお願いしました。
Before

After



床の段差や素材の違いが印象的ですね。
奥さま:もともと段差はない家だったんです。空間を”用途で分ける”ことをしたくて、あえて段差をつけたいと伝えました。ダイニング以外の場所が食べ物で汚れるのがすごく嫌で……食事をするスペース、くつろぐスペース、眠るスペース。それぞれの機能に合わせて、段差や素材を変えて感覚的にわかるようゾーニングしてもらいました。
バリアフリーにする事が”普通”なリフォームで、変なことを言ってるかなとも思いました。けれど、鈴木さんは意図をすぐに理解して「良いですね」と言ってくれて。こう暮らしたいという気持ちに寄り添ってもらえたうえに、その段差をデザインにしてもらえて大満足です。

室内窓やカウンターもこだわったと聞きました。
ご主人:キッチンのカウンターや室内窓は妻の希望で造作してもらいました。正直、カウンターのカーブも、室内窓も、必要あるのか疑問に思ったりもしたのですが(笑)暮らしてみるとカウンターが家の中心でポイントになっていたり、ガラスが入っていない室内窓は声や気配を感じられたりと機能面とデザインのバランスがすごいと思いました。

奥さま:自分が好きだと思う事例写真を集めて鈴木さんに共有していて。そこから、良いと思う設計や好みの素材・質感の共通点を鈴木さんが教えてくれました。カウンターや室内窓も、サイズやバランスで全然イメージが違うと思うんです。自分ではうまく説明できなかった部分もくみ取ってくれる安心感があったので、タイルや天板は一緒に選びましたが細かい設計の部分は「おまかせ」って言えました(笑)
お気に入りの場所や瞬間を教えてください
ご主人:最初は「ちょっとおしゃれすぎるかな…」と自分に合っているか不安もありましたが(笑)、住んでみたらすごく落ち着きます。リビングでテレビを見ながらご飯を食べている時間が、本当に居心地がいいですね。今では帰ってくるとホッとする空間になっています。

奥さま:空間的にも、時間的にも、余裕が生まれたなと実感します。
朝、窓から入る光がカーテンを透けて、壁に葉っぱの影が映るのが、すごくきれいで。夜はペンダント照明のあたたかい光の中で、ゆっくり落ち着いて過ごせるようになって。そういう時間によって変わる、光や影を感じて過ごすことも日々の楽しみです。

リノベを体験してみていかがでしたか?
ご主人:工事が終わるまでどんな家になるのか想像できない不安はありました。けれど、担当の鈴木さんや現場監督の中田さんは分からないことも聞きやすく信頼できました。実際に住みはじめて、じわじわと良さを感じています。段差の高さや通路の幅など、ストレスがなくて改めて“なるほど”って思ったり。私たちでは気づかない部分まで丁寧につくってくれていたんだなと感じています。


奥さま:今回、改めて”好き”という感覚を信じて選んだ方が、暮らしの満足度がぐっと上がると実感しました。家づくりは大きな買い物なので「後悔したくない」という気持ちも強くなってSNSばっかりみていた時期もあって。けれど最後は、自分たちにとっての優先度・暮らしやすさをしっかり考えて判断することが大切だなと。迷ったときこそ、“自分が心惹かれる感覚”を信じた方が納得できるし、愛着がわきますよね。
暮らしてみて変化はありましたか?
奥さま:引っ越してから行った旅行では、焼き物のオイルボトルやオーナメントを買ったり、「この家に置きたいもの」を自然と選ぶようになってきました。お土産の選び方も変わるなんて、リノベって面白いなあと思います。
家は完成して終わりではなく、住んでからも自分たちらしく育っていくもの。お気に入りのアイテムが増えていくことで、少しずつ”自分たちの家”になっていく実感があります。


鈴木 栄弥 / Suzuki Emi
2級建築士、カラーコーディネーター、福祉住環境コーディネーター、ファイナンシャルプランナー
静岡県富士市出身、1990.7.27生まれ。
日本女子大学 家政学部 住居学科 卒業。…
小学生の頃から間取りやミニチュアが好きで、建築模型がつくりたい! と、建築士になることが夢に。
ビルや建物ではなく、人が住む家のことを中心に学びたいと思い、住居学科で学び、
「人が楽しく暮らす住まいをつくりたい」という思いで就職しました。
現在は、エントリエで設計営業 兼 マガジン編集長として所属。気軽に「エイミー」と呼んでください!
わたしの手掛けるお家は、どれも決まったテイストはありません。
住まい手の体温を感じられるテイストに仕上げることが得意です!
●全国ジェルコデザインリフォームコンテスト
2024年 玄関・ホール部門 全国最優秀賞 受賞
2023年 リビングダイニング部門 全国最優秀賞 受賞
2020年 一般社団法人住宅リフォーム推進協議会会⾧賞 受賞
2020年 個室部門 全国優秀賞 受賞
2019年 リビングダイニング部門 全国優秀賞 受賞
●ジェルコ関東甲信越支部リフォームコンテスト
2022年 デザイン部門 キッチン賞 受賞
2021年 デザイン部門 優秀賞 受賞
2020年 デザイン部門 優秀賞 受賞
●RoomClip全国理想の住まいコンテスト
2022年 1000万円以上部門 全国最優秀賞 受賞
2021年 500万円以下部門 特別賞 受賞
2020年 500万円以下部門 全国優秀賞 受賞
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