限られた面積でも、工夫しだいで広がる豊かな住まいのかたちがあります。今回は、子どもの個室やワークスペース、二世帯での住まい方など、60㎡台のマンションを自分たちらしくリノベーションした6つの事例をご紹介します。
スペースの使い方のヒントとしても、ぜひご参考ください。
廊下をミニマムに、スペースパフォーマンスを上げる間取り



面積 | 64.0㎡ |
暮らす家族 | ご主人 、奥さま、ご長男 |
限られた空間に、家族の今とこれからにぴったりの間取りを実現したAさま邸。特徴的なのは、玄関ホールから続く動線上に、脱衣室・洗面・浴室がコンパクトにまとめられていること。朝の支度や帰宅後の手洗いがスムーズにできる、暮らしにフィットした配置です。
「引っ越す前よりサイズダウンしたので、個室を削ってLDKに。ただし、4歳の子どもが大きくなって個室が欲しくなったときのために、仕切れるようにしています。」(奥さま)
それぞれにちょうど良い、家族みんなの個室を叶えた間取り


面積 | 68.0㎡ |
暮らす家族 | ご主人 、奥さま、ご長男 |
それぞれの個室をきちんと確保しながら、家族みんなが心地よく過ごせる空間を実現したNさま邸。お子さんの個室、夫婦それぞれの個室を68.0㎡の中で叶えています。収納力や生活動線の工夫にも満足されている様子が伝わってきます。
「じつは、今回のリノベーションで3人それぞれの個室ができたらいいなって思っていたんですが、間取り的に無理だろうってあきらめていたんですね。それが「できますよ」って、最初の提案時にしてもらって。」(奥さま)
動線を整え、温度差のない空間で快適に過ごせる間取り



面積 | 61.0㎡ |
暮らす家族 | ご主人 、奥さま |
5年間住みながら感じた不具合や暮らしにくさをリストアップし、一気に解消すべくリノベーションを決意したAさまご夫婦。海外での暮らしの経験も活かし、温度差のない快適な室内環境や、動線を考慮した家事動線、コンパクトながらも居心地のよい空間構成を実現しました。リビングの一角から心地よくつながるワークスペースも設け、在宅ワークにも対応できる工夫が光ります。
「細かいことも含めると、100個以上の課題を解決しているはずなんですよね。担当してもらった二見さんには、その実行力や賢さがあるなと改めて感じました。」(奥さま)
仕事とプライベートを空間で分ける、美しく機能的なお家



面積 | 64.0㎡ |
暮らす家族 | ご主人 、奥さま |
ウォークスルークローゼットやホテルライクな照明設計、リビングと寝室をゆるやかに仕切る造作壁など、空間全体に美意識と機能性が融合しています。寝室の一角に設けたのは、奥さまのワークスペース。窓を新設し、自然光が差し込む心地よい空間で、オンライン講演などにも対応できるようライティングも自由に調整可能に。暮らしと仕事がスムーズにつながる工夫が詰まっています。
「私はリモート講演もあるので、ライトの角度が調整できるのはとても便利でした。自然光も入ってきて、本当に気持ちがいい場所です」(奥さま)
動線を空間として活かす、マンション二世帯リノベ


面積 | 64.0㎡ |
暮らす家族 | ご主人 、奥さま、お母さま、ご長女 |
二世帯で住むことを前提に、共有と分離のバランスを丁寧に計画したWさま邸。玄関からリビングまでの動線は、小上がりをいれるとなんと3通り。生活時間がバラバラでもお互いが気を使わないような設計にこだわりました。暮らしやすさを大切にしながら、親子の距離を心地よく保つ工夫が詰まっています。
「夫の希望していた動線。玄関からリビングへの間は、廊下とウォークインクローゼットの2つの通り道があります。おかげで限られた空間でもお互いに気を使わずに過ごすことができます」(奥さま)
希望の回遊動線も! 成長に合わせて変化する家づくり


面積 | 60.0㎡ |
暮らす家族 | ご主人 、奥さま、ご長男 |
子ども1人と暮らす家族の“今”と“将来”を見据えたアイデアが丁寧に詰め込まれています。家族がぐるりと回れる回遊動線と、造作で仕立てた小上がりの寝室。お子さまが自由に遊べるだけでなく、将来は仕切って個室にもできる設計です。また、ご主人の希望でつくられたワークスペースは、家族の睡眠を妨げないよう光漏れにも配慮され、集中できる居場所に。
「しっかり区切られているから、家族が寝ているときに仕事をしていても光が漏れることもなく、いいですよね」(ご主人)