人が集まる家になるといいな、とは思っていた。けれど最近はどうしてか、動物が集まってくる。
庭には、野良猫がやってくる。初めは茶トラの猫が人懐こく「にゃあ、にゃあ」と鳴いて、我が家の飼い猫「おいどん」と会話をしていた。気づけば窓の外からこちらを眺めていたり、暑い日はデッキで休んでいたり


ただ最近は一匹ライバルが現れ、白黒のハチワレにその座を奪われつつある。

そして、毎年やってくるツバメたち。二年連続、巣立ちの季節になっても巣作りを続けていて、随分と鈍臭いツバメたちだ。今年はやっと巣が完成し、ひなの声を聞いて一安心。けれどそれも束の間、ある朝、ひなごと巣が落ちていた。
環境局に電話をし、「巣に手を加えてもいいのか」「どこまで人が手伝っていいのか」を確認した上で、近所のホームセンターで買ってきたつっかえ棒を、できるだけ元の場所に近いところへ設置。カップラーメンの箱に、四匹のひなを入れる。
たまたま酸辣湯麺の箱だったので、彼らを「スー」「ラー」「タン」「メン」と呼ぶことにした。


落下の衝撃もあり、四匹がしっかりと育つか心配だったけれど、先日めでたくスーラータンメンは旅立ちの日を迎えた。毎日のように見守っていたぶん、巣が空っぽになると寂しさに襲われる。「空の巣症候群」とはまさにこれか、と思う。
また別の雨の日には、玄関のドアを開けると野鳥の雛がトボトボと歩いていた。道路の真ん中は危ないので、一旦安全な段ボールに入れて親が来るのを待つ。調べてみると、巣立ったばかりのひなは地面に落ちてしまっても、親鳥を待つしかないことがあるという。
野鳥の保護は禁止されていて、人がむやみに連れて帰ることが、むしろその子のためにならない場合もあるらしい。野鳥のひなは、庭の草むらに消えていったきり、その後のことはわからないまま。
ここ数ヶ月、そんな野生の動物を見ていて、なんとなく「一生」に思いを馳せていた。
自立すること、人に頼ってもいいこと、自然の流れに身を任せること。家を出れば大変なことも多いけれど、それでも生きていく。せめてここが安全な場所であるようにと、ついつい人間の暮らしと重ねてしまう。
そんな横で「おいどん」は、丸々と立派に太っている。

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鈴木 栄弥 / Suzuki Emi
2級建築士、カラーコーディネーター、福祉住環境コーディネーター、ファイナンシャルプランナー
静岡県富士市出身、1990.7.27生まれ。
日本女子大学 家政学部 住居学科 卒業。…
小学生の頃から間取りやミニチュアが好きで、建築模型がつくりたい! と、建築士になることが夢に。
ビルや建物ではなく、人が住む家のことを中心に学びたいと思い、住居学科で学び、
「人が楽しく暮らす住まいをつくりたい」という思いで就職しました。
現在は、エントリエで設計営業 兼 マガジン編集長として所属。気軽に「エイミー」と呼んでください!
わたしの手掛けるお家は、どれも決まったテイストはありません。
住まい手の体温を感じられるテイストに仕上げることが得意です!
●全国ジェルコデザインリフォームコンテスト
2024年 玄関・ホール部門 全国最優秀賞 受賞
2023年 リビングダイニング部門 全国最優秀賞 受賞
2020年 一般社団法人住宅リフォーム推進協議会会⾧賞 受賞
2020年 個室部門 全国優秀賞 受賞
2019年 リビングダイニング部門 全国優秀賞 受賞
●ジェルコ関東甲信越支部リフォームコンテスト
2022年 デザイン部門 キッチン賞 受賞
2021年 デザイン部門 優秀賞 受賞
2020年 デザイン部門 優秀賞 受賞
●RoomClip全国理想の住まいコンテスト
2022年 1000万円以上部門 全国最優秀賞 受賞
2021年 500万円以下部門 特別賞 受賞
2020年 500万円以下部門 全国優秀賞 受賞


