“いつもの生活に馴染むもの、持っている・使っていると、なんかちょっとうれしくなるもの、大切にしたいと感じてもらえるもの”。そんなコンセプトで、刺繍を施した布小物を制作している「FABBRICA(ファブリカ)」です。

刺繍ブローチ

作品は、昔飼っていたウサギや猫、子どもの頃好きだった花、母がつくってくれたアップリケなど、インスピレーションは思い出のなかにあります。資料を集めて研究するというよりも、植物なども架空のものが多く、動物も「こんなんだっけ?」と思うこともありますが、可愛いと感じれば良し。「FABBRICAらしさ」はあまり意識せず、好きなものをつくることで私らしくなるのではないかと思います。

制作は、あたりまえのことですが、とにかく丁寧に。自分が持っているスキルを充分に発揮できるように心がけています。刺繍した布をバッグやポーチなどの小物に仕立てるので、生地のセレクト、色落ちや縮み、歪み、脇役の接着芯選びなどにも注意を払っています。長く使ってもらい、ときが経ち「あの頃使っていた刺繍のバッグ可愛かったな」とその人の思い出に刻まれたら最高の気持ちです。

【刺繍キット】刺繍ニードルブック

現在は、みなさんにつくっていただける「刺繍キット」も販売しています。こちらのコンセプトは「悩まず楽しく最後までつくれるもの」。ワークショップでは、お客さまがお帰りになる前に、できるだけ疑問を少なくすること、ご自宅でひとりでつくる際にスムーズにできるように理解して頂くことを心がけています。

2021年からはYouTubeでの解説も配信しています

心で感じ取った、作品づくりへの情熱

婦人服のデザイン縫製をしていた母の影響で幼い頃から手芸や服づくりが好きで、あまり迷うことなくデザイナーになる道を選びました。企業デザイナーの仕事では、直接お客さまの感想などを聞く機会は少なく、つくったものを送り出したという実感はあまり得られませんでした。当時はSNSがないという、時代背景もあったかもしれません。

息子さんの入園時につくったというバッグ。「作ってから18年ほど経っているのでだいぶくたびれています(FABBRICA)」

退職後は、結婚・子育てを経て子どもの服やおもちゃ、身の回りの小物などを気ままにつくりました。思いの外、褒めていただくことが多いのに驚き、またつくってあげたり、つくり方を教えたりするととても喜んでもらえました。「手にした人の感想が聞けるのってとっても良いな。手づくりって良いな」と思いはじめたのがこの頃です。

徐々に直接販売をしたいと思いはじめましたが、私が子育てをはじめた頃は、SNS同様、スマホはもちろんなく、ケータイもガラケーで画面はモノクロ。個人がWEB販売をするなど、ほとんどありませんでした。そうしているうちに大病を患い、手づくりも仕事復帰も諦めました。

そして長年の闘病の末、やっと通常の生活に戻ったとき、いちばんに「やりたい」と思ったのが、自分の手を動かしてものをつくるということでした。

オンイランショップ「minnne(ミンネ)」

2010年代前半になるとハンドメイド作品をオンラインで出品できるサービスがいくつかスタートし、誰もがWEBを通して作品を販売することができるようになりました。さまざまなサービスを検討し、わたしも「minnne(ミンネ)」というサービスを使い、FABBRICAという作家名で販売をスタートさせることができました。

そして、FABBRICAとして活動を続けていくなかで、2017年に「minneハンドメイド大賞篠原ともえ賞」を頂きました。作品は『手刺繍とアップリケのサイコロ』。これをひと回りほど小さくして『手刺繍のサイコロ(ミニ)』として、限定1点で販売したことがあります。

受賞作品『手刺繍とアップリケのサイコロ』

ご購入されたお客さまより「赤ちゃん向けのお話会で使っている」「次は、もう少し大きいお子さまのお話会にも使います」とのお知らせをいただきました。飾るだけではなく、実際に遊んでくれたということがうれしくて強く印象に残っています。

『毛糸の刺繍(誠文堂新光社)』

2023年11月には、念願の単独著書『毛糸の刺繍(誠文堂新光社)』を発売することができました。本づくりに携わって下さったスタッフの皆さんには本当に感謝しています。プロフェッショナルなお仕事を間近で見ることができ、学んだことがたくさんありました。読者の方からも感想のメッセージが届いていて大変嬉しいです。

これからもやりたいことは、たくさんあります。

2024年はもっと作品自体を皆さまの手にお届けしたい。時間のかかる刺繍作品にはつくれる数に限りがあるので、グッズ販売などにも挑戦したい、FABBRICAのwebショップをオープンしたい。刺繍たっぷりの子ども服や大人のつけ襟など、着るアイテムの制作に着手したい!でもこれは現在は時間を取ることがむずかしいので、実現するのはおばあちゃんになった頃かも知れません。

そして、大きすぎる夢かもしれませんが、2冊目の刺繍の本をつくる機会をいただけるよう技術を磨いていきたいです。

著書の紹介『毛糸の刺繍』

『毛糸の刺繍』 著者: FABBRICA
2023年11月08日 発売
誠文堂新光社
ISBN:978-4-416-62356-5

この本で使う糸は、手編みに使う毛糸です。刺繍糸にくらべて太くボリュームのある毛糸は、シンプルなステッチでもふんわり立体的になるのが魅力。特徴的なものとしては表紙のアルパカに用いているふわふわのターキーノットステッチです。生地に植え付けるように刺すステッチで、カットやほぐし方で仕上がりに変化をもたらす事ができます。

本書では、仕上げのバリエーションも含めて詳しく説明しています。毛糸は色んな種類や素材があります。慣れてきたら、お家に残っている毛糸なども組み合わせて、自由に作って頂きたいです。

詳細・購入はこちら▷
https://www.seibundo-shinkosha.net/book/craft/83546/

イベントのお知らせ

①『毛糸の刺繍』出版記念 FABBRICA刺繍展
日時:2024年2月10日(土)〜12日(月・祝)  
場所:GALLERY IRO (武蔵野市吉祥寺本町1丁目 37−7 1F)

FABBRICA初の出版記念個展を開催予定です。『毛糸の刺繍』掲載の作品の展示を中心に、新作の展示販売、刺繍キットの販売などを予定しています。詳細が決まりましたらFABBRICAのSNSで告知いたしますので、お近くの方は足をお運びいただけたら嬉しいです。

②「毛糸の刺繍」(一部作品の展示)
蔦屋書店、手芸店などで一部作品を展示します。
場所、会期などは近くなりましたらFABBRICAのSNSで告知いたします。

FABBRICA
■SNS
Instagram:https://www.instagram.com/fabbrica_yaji47
X:https://x.com/yaji_47
YouTube:https://www.youtube.com/@fabbrica-embroidery

■online shop:https://minne.com/@fabbrica/profile

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