古くなった住まいを新しくする <Re>だけでなく、住まいを通して、ご家族の「こうありたい <Be>」という願いまで実現したい……そんなエントリエのコンセプトに共感してくれた、ファッションデザイナーKODAI YASUNOさんによる連載。愛着のある洋服を染色することで、新たな命を吹き込み、クローゼットの中に眠っていた相棒を再びあなたのお気に入りの一着に。そんな一人ひとりの物語を紹介していただきます。

KODAI YASUNOとは
安野 広大(やすの・こうだい)さんが立ち上げた染色とシルバーアクセサリーのオーダーを受けるアパレルブランド。専門学校でデザインとファッションビジネスを学んだ後、WEBマーケティング会社での勤務を経て、アパレルショップ店長へ転身。2019年より自身のブランドをスタート。

#10 思いをコンセプトに。コンセプトをデザインに

今回のお客さまは、飲食店をオープンされた店長さまです。店頭で身につけるサロン(腰から下につける、丈が長いエプロンのこと)を店内の雰囲気に合う形で、おしゃれにしてほしいというご要望をいただきました。

「お客さまに語れるようなコンセプトも考えてほしい」とのことで、詳しくお話を伺っていくと「成長」と「受け止める強さ」のふたつをとても大切にされていることが分かりました。

そこで今回はこの点を上手く表現するコンセプトを考え、染色することになりました。

上を目指していく「階段」柄、自然の質感を「ムラ」で表現

ご依頼をいただいた飲食店の内装は、グリーンカラーを基調としていました。そのオーガニックな雰囲気を魅力に感じ、アースカラーをベースに染色することを決めました。

お客さまが大切にされている「成長」というキーワードを表現するために、高みを目指しのぼっていくイメージから「階段」のような柄に。また必死になって上に向かい、枝を伸ばしている木を頭に思い描きながら、上部を緑色に染色することにしました。

サロン下部は、私たち人間をはじめとしたすべての動物を「強く受け止める」大地をイメージしながら「引き染め(染料をつけた刷毛を引いて、布を染めていく染色技法)」にてブラウンに染色。全体的にあえてムラができるように染色することで、自然に近い質感を表現しました。

聴覚が難しければ「視覚」で伝える

▷お客さまの声「想像を遥かに越える、しっかりと語れるコンセプトと、おしゃれなデザインに感動! 仕事をするのが一層楽しみになった」

聴覚で伝える。語って思いを伝えることは、難しさを感じる場面も多いです。 特に飲食店の場合、1対1でじっくりと接客をするシーンが少なく、思いやコンセプトを伝えるのはとても難しいことだと思います。

けれど、店内内装をはじめとして「視覚」で伝えようとすることは可能です。

店内の統一感やデザイン・色合いなど、表現方法は無数に存在します。 思いやコンセプトの表現にお困りの方は、ぜひご相談ください。店内内装のコンセプトからデザインまで、染色で表現いたします。

● KODAI YASUNO

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