#22 おでん
駅のホームに降り立つと
冷たい風が頬を差し
体が縮こまる寒さ
冬の長さに辟易しながら
コートで着膨れた人々も
足早にそれぞれの家に向かう
こんな日は湯気がもくもくあがって
心も体もあたたまるおでんが恋しくなる
子どもの頃 母がつくるおでんは
寸胴鍋になみなみと用意されていて
次の日に残された練り物は
火の通しすぎでグズグズになり
もはや原形をとどめていなかった
でもその出汁がしみた味が忘れられない
寒い日のおでんは幸せな家庭の象徴のよう
実際はそんな平和な家庭でなくても
記憶は勝手に塗り替えられる
大根と練り物とできれば牛すじ
こんにゃくとゆで卵と厚揚げ
大きい鍋でじっくり煮て
今夜はおでんにする
mayamoon 暮らしのエッセンス
「おでんのレシピ」
- 濃いめのだし汁、薄口醤油、みりん、砂糖、塩で煮汁をつくる
- 大根は下茹でする ゆで卵をつくっておく
- 煮汁に大根とお好みのおでんの具材を入れて煮る
- お好みで練辛子や味噌をつけていただく