オリジナルのテキスタイルが目をひく、ファッション雑貨ブランド「tone(トーン)」のアイテム。東京とメルボルン、遠く離れた地で暮らす姉妹によって、グローバルな感覚と日本の丁寧な手仕事を大切にしながら生み出されています。小さい頃からものづくりが好きだったふたりをつなぎ、自然と形になったというブランドに息づく思いを姉のアイコさんにお聞きしました。

日本とメルボルン。離れていても、ものづくりでつながれる

「tone」は、上質さと遊び心を大切にしたファッション雑貨ブランドです。

イラストレーター・Plintostudioさんのイラストをもとにオリジナルの柄をつくり、日本で生地にプリント。バッグやポーチなどを一つひとつ心をこめて作っています。一つの柄に素材の質感と色が加わることで、どの製作工程からも愛が感じられる、手にとってくださる方が笑顔になれるような商品を生み出しています。

おもちゃがあまりない、ゲームもない家庭で育ち、妹も私も絵を描いたり、折り紙をしたり、工作をしたり、家にいる時間は何かを作ることが好きな子ども時代を過ごしました。

ふたり揃って書道や美術、家庭科が好きだった学生時代。大人になってからも、一番センスを信頼している妹と買い物に行っていました。

私はサンフランシスコの美術大学を卒業後、ニューヨークに移りデザイン会社に勤めていました。その時期がちょうど妹が留学のために渡米するタイミングと重なり、一緒に住むことに。エネルギー溢れるNYで、いつか一緒に何かものづくりができたらいいね、と夢を描いていました。

その後、私は東京、妹はメルボルンをベースに暮らすことになるのですが、「お互いをつなげる、自分たちが心から楽しめる何か」を考えた先に、自然とtoneが生まれました。現在は東京を中心に展開をしていて、LINEで相談しながら進めています。しっかりしている妹には、ビジネス面でのアドバイスをもらうこともあります。

友人の作品に惚れ込み、形にしたことがブランドの始まり

おむつ替えマット

toneのイラストを手がけるPlintostudioさんは同じ大学に通った友人。当時から絵の上手さだけではなく、作品の絶妙な色使いに惚れ込んでいました。いつか一緒にお仕事ができたらという思いが形になったきっかけは1枚の絵でした。

商品のひとつにある『WINTER』は、原画を見たときに本当に可愛くて、絶対にこの絵がほしい!と思い、購入したものです。その絵を私だけに留めておくのはもったいない。この絵を生地にしてまだ誰も見たことがない特別なプレゼントを贈りたい。そう思い、友達の出産祝いのおむつ替えマットを作りました。最初のサンプルは家庭用ミシンで妹に縫ってもらった、思い入れのある商品です。

(画像提供:Plintostudio) 『Winter』原画制作風景

新しい柄を考える時は、次の柄はこういう雰囲気のものにしたいというアイデアを共有して、案をいくつか出してもらって話し合いながらひとつの柄を作っています。楽しく自由に表現してもらい、toneの商品を生み出す側として関わってくださる方々も、楽しんでいただけたらという思いです。

グローバルな感性と日本の手仕事を大切にしたものづくりを

動植物と同じで、たくさん愛情を注がれたものには、優しい「気」のようなものが宿る気がしています。答えがAIで簡単に出てくる時代になってきたからこそ、丁寧に手を動かしたり、時間をかけて考えたりすることを大切にしたいと思っています。

元々インテリアデザイナーをしていたこともあり、コンセプトからデザインを組み立ていく一方で、色や素材を直感的に選び、組み合わせていく時間も大切にしています。現在はHand made in Japan の心を大切に、なるべく日本の資材を利用した日本の良さを詰めた商品作りを目指しています。

また、ゆくゆくは東京だけでなく、メルボルンに訪れた方が買いたいと感じてくださるような商品をオーストラリアで展開したいです。オーストラリアのサステナブルな取り組みを見習い、意識的に取り入れていくことも目標です。

幼少期から、大学、そして就職までアメリカで生活をしていた経験から自然と培ってきた私たちの大切な感性や感覚。そして関わってくださっている方々のグローバルな感性と、日本人ならではの丁寧なものづくりの技術の両方に助けていただきながら、唯一無二の世界観を作り上げていけたらと考えています。

「柄の中におすわりしているヒョウがいて、持っている自分だけが知っているクスッとなるポイントが隠れています」(アイコさん)
tone(トーン)
tone(トーン)はTokyoとMelbourneに住む姉妹が始めたブランドです。私たちが拠点にしている都市、TokyoとMelbourneのアルファベットの文字を組み合わせてブランド名にしました。サンフランシスコで活躍するイラストレーター Plintostudioが描くイラストからオリジナルの生地を作り、色や素材の組み合わせを大切にしながらストーリーが感じられるデザインを心がけています。
☑ WEB(SHOP):tonegift.theshop.jp
☑ Instagram :@tone_gift