八王子を拠点に、アルコールインクアートの作家・講師として活動する
Reveil(レヴェイユ)のmioさん。ブルーやグリーンが織りなす、にじみ合う色彩。一枚のアートから、ピアスやネックレス、タンブラー、スマホケースなど、さまざまな作品が生まれています。作品づくりとワークショップへの思い、そして思い入れのある一枚について伺いました。

色が広がるのを見ていると、モヤモヤが晴れた

アルコールインクアートに出会ったのは、コロナ禍。家にいても何もできず、手を動かせるものを探してYouTubeを見ていたとき、目を奪われる作品がありました。画材屋さんで最低限の道具をそろえ、試してみたのが始まりです。

その色とキラキラした表現に、思わず見入りました。エタノールで液体のインクを伸ばすと、色がにじみながら混ざり合っていく。眺めていると、心のモヤモヤが晴れていくようでした。

ただ、はじめはYouTubeで見たような綺麗なアートは、まったく描けません。思い描いていたものとかけ離れていて、何枚か描いたところで、自分には無理だと一度離れることに。

しばらくして、アルコールインクアートの協会があると知り、講師のワークショップに参加しました。教わってみると、描き方からしてまるで別物。もう一度描き始めてからは、もう沼です。少し目線を変えるだけで、違う世界が広がっていました。

ハマるととことん進め、はっと目覚めたように動き出すことが多い性格の私。屋号は、フランス語で「目覚め」を意味する「Reveil」に決めました。

絵から小物、アクセサリー、そして講師へ

はじめは絵だけを描き、額縁に入れて飾っていました。次に、ボールペンの軸にアートを入れ込んだり、ヘアゴムや入れ物をつくったりと、少しずつ小物づくりへと広がっていきました。周りにはハンドメイド作家の友人も多く、一緒に出店する機会が増えるなかで、今度はアクセサリーもつくってみたいと思うようになりました。

ある程度つくれるようになったとき、芽生えたのが「人に教えたい」という気持ちです。以前、ネイリストとして働いていたころから、お客さまに施術する楽しさとは別に、講師への憧れがありました。

ワークショップを始めるときの周りの反応は、「まだ無理では」というもの。経験が浅いうちは難しいと自分でもわかっていましたが、開いてみなければわからない。半ば強引に始めたぶん、お客さまから学んだことも多くあります。色使いはもちろん、失敗するたびに経験値が上がっていく実感がありました。

現在、ワークショップや自分で制作するアイテムは増える一方。ひとつつくると、次は違うものをつくりたくなってしまうので、もしかしたら、少し飽き性なのかもしれません(笑)。でも、その好奇心があるからこそ、今のReveilの幅広い活動につながっているのかなと思います。

画面越しに「これが好き」と選ばれた一枚

特に思い入れがあるのは、一番好きなブルーを使った一枚のアートです。普段はアクセサリーや小さな作品をつくることが多いなか、一枚のアートとしてネットを通して選んでいただきました。アルコールインクアートの販売において、大きな転機となった出来事のひとつ。

何よりうれしかったのは、顔を合わせないやりとりのなかで、好きな色でつくった作品を「これが好き」と選んでいただけたこと。自分の「好き」が誰かにも届いたと感じられました。アートそのものを届けていく出発点にもなっています。

いまではReveilの看板商品として、メガネ拭きやスマホケースにもなっている、大切な一枚です。

夕飯の献立を忘れられる、細かい作業

制作が私にとってストレス発散になっていると気づいたのは、最近のことです。きっかけは、子どもと100円ショップでたまたま見つけたアイロンビーズ。小さい粒のほうが細かいものをつくれると思い、ネットでさらに取り寄せました。始めてみると、時間を忘れるほどの集中ぶり。細かい作業が、気持ちを晴らしてくれていたのだと思います。

無になれる時間は、日々の暮らしのなかにあまりありません。人と話しながらも、今日の夕飯をどうしようかと考えている。制作しているあいだだけは、何も考えずにいられます。私にとって制作は、ただ何かをつくるだけではなく、頭の中をリセットして、自分を整えるための時間なのかもしれません。

いまは材料が増えすぎて、作業場所はいつも家のリビング。今後の目標は、制作もワークショップも販売もできるアトリエを持つことです。

Reveil(mio)
アルコールインクアート作家、耳つぼジュエリー講師。東京・八王子を拠点に、アート作品やアクセサリーの制作・販売、ワークショップや講座を開いている。
☑ Instagram :@reveil_mio
☑ WEB SHOP :https://reveilmio.base.shop/