古くなった住まいを新しくする <Re>だけでなく、住まいを通して、ご家族の「こうありたい <Be>」という願いまで実現したい……そんなエントリエのコンセプトに共感してくれた、ファッションデザイナーKODAI YASUNOさんによる連載。愛着のある洋服を染色することで、新たな命を吹き込み、クローゼットの中に眠っていた相棒を再びあなたのお気に入りの一着に。そんな一人ひとりの物語を紹介していただきます。
KODAI YASUNOとは
安野 広大(やすの・こうだい)さんが立ち上げた染色とシルバーアクセサリーのオーダーを受けるアパレルブランド。専門学校でデザインとファッションビジネスを学んだ後、WEBマーケティング会社での勤務を経て、アパレルショップ店長へ転身。2019年より自身のブランドをスタート。
#11 「飲み会で汚された」悲しい記憶が眠るジャケット
今回いただいたのは「シルエットは気に入っているけれど、シミがついて着られなくなったジャケットを染め変えてほしい」というオーダーです。
ご依頼いただいたのは男性のお客さまで昔、飲み会で友人にジャケットを汚されてしまったそうです。そのときのシミがずっと取れず、クリーニングに出してもきれいにならなかったといいます。 「あまりいい思い出ではない」とのことでしたが「形は気に入っているから、もう一度着たい」という思いもあり、染色をおこなうことにしました。
煮染めが必要な「ポリエステル生地」
打ち合わせをおこなう中で「派手すぎない、おしゃれなデザインに」というご希望をいただきました。そこで、ベースカラーをネイビーにすることで落ち着いたイメージを、一部色を残して染色することで個性を出し、世界に1着の服となるよう染め替えました。
今回のジャケットはポリエステル生地です。ポリエステル生地の場合、色を入れるために煮染め(高温の状態で染色)する必要があります。煮染めするとデザインの幅が限られてしまいますが、部分的に染料が入らないよう縛り上げることで元の色を残し、デザイン性を加える染色を施しました。
生まれ変わった服で、新たな思い出を
▷お客さまの声「安く買ったジャケットでしたが、ハイブランドのアイテムのような仕上がりに大満足です!」
購入したあと、さまざまな理由で着なくなってしまう洋服は誰しもあると思います。
その理由のほとんどはシミや汚れの付着、趣味嗜好の変化です。
服は「染め替え」という方法で、まったく異なる洋服として二度、三度と楽しんでいただくことができます。 たとえ「嫌な思い出」のある洋服でも、染め替えで新たな命を吹き込むことで、新しい思い出をつくっていく1着に変貌させることができます。
現在眠っている服があれば、ぜひ一度ご相談ください。
● KODAI YASUNO
【Online shop】https://shop.kodaiyasuno.com/
【Instagram】https://www.instagram.com/kodaiyasuno_official/