先日、わたしの住む高尾(八王子市)の友達とランチ会をしたあと、釣り仲間のもりちゃんの畑に遊びに行ってきました。
もりちゃんは同い年の女の子で、本業は看護師さん。以前この連載で紹介した、アウトドアギアのお店でアルバイトをしていたこともあります。そんな彼女が今年、ひとりで東海道自然歩道を歩いたんです。その道中で出会ったのが、京都の藍染の工房。そこで藍で染められた衣を羽織ったとき、すごく感動したと聞きました。
藍がつないだ、ご縁
藍といえば、わたしにもご縁があります。コーヒースタンドを営んでいたころからお世話になっている、あきる野の真木テキスタイルスタジオさん。インドの工房で、植物を育てるところから糸を紡ぎ、染めて、手で織りあげる。すべてが自然のものでできていて、初めてショップに伺ったときから、心がすっと落ち着く場所です。
もりちゃんにも真木さんのことを伝えたら、すぐに代官山の展示会に足を運んでくれて。それからは毎月欠かさず京都の工房にも通い、あれよあれよという間に、藍染職人みたいになっちゃったんです。しかも、藍の苗を高尾に持ち帰り、畑を借りて育てるところまで! その行動力、尊敬を超えて、ももう恋してます(笑)。のめり込み方が最高なんです。

ピンク色の藍の花に会いに
畑に行ったのには、きっかけがありました。以前、展示会が終わった夕方、デザイナーの真木千秋さんがショップのデッキに座って、ピンク色の花を花瓶に生けていたんです。「これは、なんですか?」と聞くと、「藍の花よ」って。藍なのにピンク! その光景がすごく素敵で、もりちゃんに「藍の花が咲いたら畑に行きたい」と話していたら、「ちょうどいいタイミングだよ」と連絡をくれたんです。
こぢんまりとした畑に、藍がぶわっと植わっていて、力強さを感じました。夏は雨が少なくて心配したそうですが、藍は水が好きみたいで、9月の長雨でむしろ元気に育ったんだとか。10月の畑では、ピンクの花がきれいに咲いていました。

「畑が余っているから、好きな野菜でも植えたら」なんて、優しい言葉までかけてくれて。自然を愛する人に、悪い人はいないなと改めて思いました。
その後も、家族や友人と畑に遊びに行ったり、花屋を営む妹が、藍の花を束ねてリースのようにしてくれたり。LINEで写真を送り合いながら、みんながつながって暮らしを楽しんでいる。いい仲間だなあと、しみじみ幸せを感じました。

藍の葉のお茶も美味しいそうです。白玉粉と混ぜてよもぎ餅のようにして食べることもできるんだとか。それもいつか体験してみたいな。藍って、ほんとうに無限大です。
何があっても自分たちでまかなえる術と、それぞれの「好き」を認め合い、一緒に楽しめるコミュニティの力強さ。そんな懐の深さを、藍を通して感じさせてもらった一日でした。もりちゃんみたいな藍の職人にはなれないけれど、人手が足りないときはいつでも手を貸したいし、今度は一緒に藍染をする約束もしています。
そんな今日の暮らしの一品は、藍。

食べてよし、飾ってよし、染めてよし。ひとつの植物が、こんなにも人と人をつないでくれる。高尾の仲間との暮らしを、もっと楽しくしてくれる一品です。



