古くなった住まいを新しくする <Re>だけでなく、住まいを通して、ご家族の「こうありたい <Be>」という願いまで実現したい……そんなエントリエのコンセプトに共感してくれた、ファッションデザイナーKODAI YASUNOさんによる連載。愛着のある洋服を染色することで、新たな命を吹き込み、クローゼットの中に眠っていた相棒を再びあなたのお気に入りの一着に。そんな一人ひとりの物語を紹介していただきます。

KODAI YASUNOとは
安野 広大(やすの・こうだい)さんが立ち上げた染色とシルバーアクセサリーのオーダーを受けるアパレルブランド。専門学校でデザインとファッションビジネスを学んだ後、WEBマーケティング会社での勤務を経て、アパレルショップ店長へ転身。2019年より自身のブランドをスタート。

#04 諦めていたシミに「染める」という選択を

今は亡きお父さまが着ていたというバーバリーのトレンチコートを手にしてやってきた今回のお客さま。「父の思いを受け継いで、着続けたい」とのことでしたが、クリーニングに出しても取れないシミがあり、悩んでいました。

「自分に似合うデザインなら、色合いはお任せしたい」とのことでしたが、問題はシミをどうするか。「消えるとうれしい」というお客さまからの期待を背負い、染色することになりました。

“デザイン性とシミ取りの両立”

シミがある場合は「目立たない色合い」に染める必要がありますが、今回はシミを隠しながらもお客さまに似合う色合いを考えながらの作業となりました。

男らしく渋いお客さまの雰囲気に合わせ、ワイルドかつ個性的なデザインが頭に浮かびます。カーキとブラウンの2色を使い、トレンチならではのシルエットを活かして部分ごとに色合いを変えることにしました。

バーバリーのトレンチコートは色が入りにくい素材なので、理想の色合いにするために何度も染色を重ねます。個性的でありながら落ち着いた1着が完成しました。

“デザインを変え、思いを受け継ぐ”

▷お客さまの声「クリーニングで落ちないので諦めていたけど、シミも気にならなくなり、かっこよくしてもらえて大満足」

古く見えるデザインも染め替えによって新たな命が宿り、世代を超えて愛される1着に仕上げることができます。そんなとき、染色は思いの架け橋となります。

お父さん・お母さん・おじいちゃん・おばあちゃんが着ていた捨てられない服たち。押し入れにいつまでも眠っている、という方はぜひご相談ください。

● KODAI YASUNO

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【Instagram】https://www.instagram.com/kodaiyasuno_official/