リノベーションをしたいけれど、わからないことがたくさん……そんなみなさまに向け、entrieがリノベーションの基礎知識をお伝えするコーナー「リノベをマナブ」。 家づくりのことから住宅に関わる法律やお金のことまで、一緒に学んでいきましょう!

見落とされている注文住宅や中古住宅リノベーションのメリットをマナブ。 – リノベをマナブ。 #70

分譲住宅に対して、注文住宅・中古住宅リノベーションを選ぶことのメリットとして、みなさんならどのようにイメージされますか?

・間取りをライフタイルに応じて自由に設計できる。
・どこに費用をかけるかを、好みに応じて決めることができる。
・施工の工程をチェックできるので、施工品質に安心感がある。

例えば、上記のような項目があがるかもしれません。

本日お伝えしたい注文住宅・中古住宅リノベーションの最大のメリットは、躯体(くたい)性能=高気密・高断熱住宅にこだわることができるということなのではないかということです。

高気密・高断熱仕様の分譲住宅の供給はほとんどありません

断熱性能を判断する基準のひとつが「UA値(外皮平均熱貫流率)」というものです。

これは、床や外壁などを通して住宅の内部から外部へ逃げる熱量を平均した値であり、値が小さいほど熱が逃げにくく省エネ性能が高いことを示します。

UA値の計算式

国が定める省エネ地域は8つに別れており、東京・横浜・大阪等の地域においては、省エネ基準はUA値0.87とされています(お住まいの地域の確認は国土交通省から出されている「地域区分の見直し(PDF)」をご覧ください)。

国土交通省の直近の公表データによると、「戸建住宅は、注文住宅の方が建売住宅に比べ、適合率が高い住宅の省エネ性能の実態等に関する追加分析より引用)」とされています(高断熱住宅を希望するならば少なくともUA値0.6以下を目指したいところです)。

そのため、注文住宅・中古住宅リノベーションを選べば、賃貸住宅や建売住宅では得ることのできない高気密・高断熱住宅の仕様を選ぶことが可能であるということです。

その際は、施工業者が高気密・高断熱住宅の建築ノウハウを持っているかどうかも施工業者を選ぶポイントとなってきます。

高気密・高断熱化による冷暖房費の削減メリットは建築費の負担増よりも大きい

ただ、高気密・高断熱化すると、その分費用はかさんでしまします。コストアップ額は一概には言えませんが、目安としては、延床面積30坪程度の一般的な戸建住宅で、省エネ基準レベルの住宅に対して、概ね200万円から300万円程度を上乗せするとかなりのレベルの仕様に引き上げられます。


しかし、このコストアップによる住宅ローンの支払い増額分は、冷暖房の光熱費の削減額でたいていの場合、元が取れ、黒字になるケースもあります。また、一定条件を満たす場合、省エネ住宅に対する補助金も多く発表されています。

結露がなく冬暖かく夏涼しい住宅、ヒートショックの心配もなく、カビ・ダニに悩まされることのない住宅というのは、注文住宅・中古住宅リノベーションで性能にこだわった場合だけ得られる特権でしょう。

メインテナンスコストの安い外壁等を選定できることも注文住宅のメリット

また、注文住宅・中古住宅リノベーションを選ぶメリットとして、「メンテナンスコストが安い仕様を選ぶ」ことができるということです。

戸建て分譲住宅の場合、例えば外壁は、多くの場合、サイディングが採用されています。サイディングの場合、概ね10年ごとに外壁の塗装やコーキングの打ち替えが必要になります。だいたい100万円前後の費用が10年ごとに発生するイメージとなります。

シロアリ対策も重要なチェックポイント

また、メインテナンスコストという点では、シロアリ対策(蟻害処理)も重要です。通常の木造の分譲住宅は、人体に有害なネオニコチノイドという農薬系の薬剤を防蟻処理剤として塗布しています。

写真のように地盤から1mの高さまでがオレンジ色に塗られている薬剤です。これの薬剤は人体に有害なだけでなく、5年程度で効果がなくなるので、5年ごとに再処理が必要になります。

防蟻処理もほぼ半永久的に再処理の不要な処理方法があるのですが、多くの分譲住宅では採用されていません。注文住宅・中古住宅リノベーションであれば、防蟻処理方法も、半永久的に再処理が不要な処理方法を指定することが可能です。

このように住宅の購入には、中長期的なメインテナンスコストを鑑みながら仕様を選ぶことが大切です。

エントリエのリノベーションでは、こういった性能面でのご相談いただける専門家も在籍しております。中長期的なメンテナンスに関わることなどもぜひご相談ください。

※この記事は、グループ会社であるリフォームプライスの「見落とされている中古住宅リノベーション・注文住宅の最大のメリット|リフォームプライスのリフォームメニュー」(2020.7.27 更新)が元となっています

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